議会報告

6月議会*保健福祉 アスベスト被害 健康診断の結果公表を

保健福祉委員会で議案外質問をおこなう戸島よし子市議

 6月18日、戸島よし子市議は保健福祉委員会の議案外質問でアスベスト被害についてとりあげました。中央区上落合地域の旧日本エタニットパイプ大宮工場周辺住民にアスベスト疾患患者が見つかりました。さいたま市は昨年、環境省の委託を受けてアスベスト健康診断を実施しました。

 

戸島 健康診断はどのようなものであったか。

 

 問診、Ⅹ線の診断、CT 検査を実施。石綿の専門家による読影を経て、この結果を保健指導として返す。

 

戸島 調査の結果を具体的には公表しないのか。

 

 環境省から公表されるので、市としてはおこなわない。

 

戸島 環境省では、許可を得れば公表できるとなっているが。

 

 環境省で公表するので、速報値も出す考えはない。

 

戸島 いち早くお知らせすることが、市民の命と健康を守るべき市の責任では。今年度はどう実施するのか。

 

 対象をさいたま市全域に拡大し、定員を150 名に増員して実施する。

 

戸島 見沼区でも、アスベストばく露で死亡された方が出ている。周辺住民への説明や周知はしないのか。

 

 市は「市全域にアスベストを扱っていた事業所があるので、健診のお知らせチラシを配布する」とする答弁にとどまりました。

6月議会*市民生活 災害廃棄物処理計画の見直しを

市民生活委員会で議案外質問をおこなう大木学市議

6 月18 日、市民生活委員会の議案外質問で、大木学市議は災害廃棄物処理計画についてとりあげました。

 

現在の処理計画は、最大震度6 強の揺れが前提の「さいたま市直下地震」の地域防災計画が基本です。「熊本地震を考えても、国の動向を待たずに震度7 の揺れを想定した防災計画と処理計画を」と求めましたが、市は地域防災計画の見直しを待つとしました。大木市議は「最悪の事態を想定すべきだ」と、早急な見直しを求めました。

 

処理計画では、発災当初から災害廃棄物や生活廃棄物を収集・処理する想定ですが、道路や処理施設の損傷、建物の倒壊などの影響が一定期間出る可能性があり、夏場の猛暑の際には廃棄物の衛生管理に対処しきれません。

 

また、災害廃棄物の仮置場の候補地は市内に10 カ所ありますが、必要な面積の約半分しか確保されておらず、候補地も15 年前の計画のままです。大木市議が「市全体の3割の面積を占める岩槻区を中心に迅速に検討を」と求めると、市は「至急、スピード感を持って調査、指定していきたい」と答弁しました。

6月議会*本会議 海外派遣は必要最小限にとどめるべき

本会議で反対討論をおこなう大木学市議

6 月13 日、6 月議会の本会議で、今年7 月23 ~28 日の6 日間で議長を含む6 議員を海外派遣することに対し、大木学市議が反対討論をおこないました。

 

今回の派遣は姉妹都市の米国・ピッツバーグ市との提携20 周年を記念して、友好訪問・行政視察の名目でおこなわれるものです。党市議団は、議員の海外派遣は、友好都市等への親善を図る目的で議会を代表して議長、副議長の参加にとどめるよう求めています。

6 月議会*一般質問 教育環境の整備は待ったなし

本会議で一般質問をおこなう戸島よし子市議

 6 月12 日、6 月議会本会議で戸島よし子市議が一般質問に立ちました。戸島市議は、中学校道徳教科書採択問題、過大規模校の解消と大谷小学校の改修、放課後児童クラブの運営基準の問題と公立の指導員の処遇改善問題、見沼区の街づくりでは、公民館の増設とバリアフリー化、歩道の整備、歩道の整備や投票所の増設の問題を取り上げました。

 

 

学校建設 1 年でも早く開校を

 

戸島 さいたま市では過大規模校が小学校9校と増えている。いずれも普通教室が足りず、特別教室を転用している。プールの使用回数なども制限され、体育館や校庭も狭く過密になっているなど、教育活動上も支障が出ている。過大規模校解消に向けて、どのような対策を講じてきたのか。

 

 解消のとりくみは重要な課題と認識している。政令市移行15 年間で、5 校を新設してきたが、解消に至っていない。

 

戸島 見沼区の大谷小・大砂土東小は過大規模で深刻な事態。両校にまたがる大和田1丁目に学校用地が確保されている。学校周辺の区画整理は、35 年度に完了する予定。ところが市は、平成37 年度開校予定と言う。1 年でも早く開校すべきだ。

 

 平成31 年度に基本計画、32 年度にPFI 導入かどうか整備手法の検討、33 年から34 年度が設計、35 年から36 年が建設工事、37 年度開校と見込んでいる。

 

戸島 地元住民は「1 日でも早く開校を」と願っている。基本計画や整備手法を短縮し、迅速に建設を進めるべきだ。

 

 

大谷小の学校校舎の改修を

 

戸島 来年度も入学児童が増える。教室が不足する事態にどう対応するのか。土地購入した隣接地の活用はどうするのか。

 

 来年度の1 年生は6 クラスの見込み。取得した用地は、運動場が狭隘なので、校庭として整備する。

 

戸島 大谷小は体育館にトイレも体育用具庫もない。避難場所になっているのにトイレがないのでは困る。

 

 隣接するプール脇にトイレが設置されている。これを活用していく。

 

戸島 プールのトイレはカギがかけてあり、日常的に使われていない。トイレは必要。整備すべき。さらに緊急性があるのは、B校舎の雨漏り。雨量が多いと1 階のホールが水浸しになり、先生方が早朝出勤して雑巾がけをしている。

 

 屋根のガラス部分や廊下のつなぎ目から雨漏りしていると確認した。原因を特定して修繕に向け準備している。

 

戸島 緊急にやるべき。

 

 B 校舎は、7 月中には修繕が完了する方向で準備を進めている。

 

 

県道東門前・蓮田線の歩道整備と踏切拡幅は

 

戸島 踏切から六道交差点までの間は、歩道が狭く、傾斜している。道路拡幅や歩道整備の計画は。

 

 七里東側の踏切から春里中学校南側の交差点までは、区画整理の区域になっているので、区画道路として歩道の整備などが予定されている。

 

戸島 小深作バス停から春岡交差点まで、一部狭隘になっていて、通学路なのに歩道がなく危険。道路拡幅と歩道整備の計画は。

 

 一部片側歩道になっている。道路管理者と交通管理者で現場診断しながら、歩行者の安全対策を検討していく。

 

戸島 踏切の拡幅については、東武鉄道とも協議ができ、予算化されたが、道路境界線の課題があり遅れている。どこまで交渉が進んだのか、見通しは。

 

 境界問題の解決に向け、地権者と継続的に鋭意交渉を続けているが、まだ地権者の理解が得られていない。拡幅は喫緊の課題であるので、粘り強く境界問題を解決し、早期に工事着手できるように努力する。

 

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6 月議会*一般質問 犯罪被害者支援は被害者に寄りそった支援を

本会議で一般質問をおこなう久保みき市議

 6 月11 日、6 月議会本会議で久保みき市議が一般質問に立ちました。はじめに、犯罪被害者支援についてとりあげました。

 

久保 本年4 月に、犯罪被害者支援のための「要綱」が策定された。犯罪被害者のための支援策がなかった本市が要綱を策定したことは、一歩前進。しかし内容は非常に不十分で、いまある支援の案内や情報提供、助言などにとどまり、被害者の望む、市独自の経済的支援や生活支援などがまったくない。市は要綱制定にあたって、被害者の願いをどのようなかたちでくみとったのか。

 

 犯罪被害者、家族から状況を聞き、実際の支援に関するケースカンファレンスに出席した。さらに埼玉県警や援助センター等の関係機関から実情をうかがい、市が担うべき役割について協議を重ねた。

 

久保 2017 年9 月、埼玉弁護士会主催のシンポジウムで、殺人未遂の被害者の方から「入院中、さいたま市に税滞納を理由に家を差し押さえられた」との報告があった。縦割り行政の弊害。こういう実態を踏まえて、被害者支援をつくっていくべき。

 

 被害者から職員に対し、犯罪被害者が置かれている状況に対する理解を深めてほしいなどのご意見をいただいた。くわえて、関係機関等の意見を入れながら要綱を定めた。

 

 久保市議は、党市議団で1 月に兵庫県明石市を視察したことをもとに、明石市の「犯罪被害者等支援条例」を紹介。2011 年に施行された同条例は、遺族支援・重傷病支援金・貸付金・家事援助・家賃補助などが盛り込まれ、その後2 回の改正でさらに充実させました。明石市では犯罪被害の当事者から意見を聴くことを大事にし、できる限りの独自支援をしています。

 

たとえば性犯罪被害者に対しては、具体的な傷害がなくとも精神的な被害があれば、生活支援などで特段の配慮をする規定を設けています。

 

久保 本市は条例ではなく要綱を策定したが、本気で犯罪被害者支援をおこなうためには条例制定が必要。また、市は市内で性犯罪被害にあった方の相談を受けていたにもかかわらず、性犯罪被害者について要綱に特筆することをしなかった。条例制定においては、当事者の声を聞き、性犯罪被害について必ず位置づけていくべきだと考えるが、市長の見解をうかがう。

 

市長 まずは要綱を定めた。そのなかで被害者の実態をよくつかんで施策をやっていかなければならないと考える。そのうえで必要な条例については検討していきたい。

 

 

障害者のグループホームに 市独自補助を

 

 さいたま市内には95 カ所のグループホームがあり、定員は421 人です。また通所施設は132 カ所、利用者数は4241 人います。現在、自宅から通所している障害者4241 人のほとんどが、今後、グループホームへの入居が必要といわれています。

 

久保 グループホームの増設は喫緊の課題だが、市はみずからの責任でグループホームを整備することはせず、民間に頼っている。民間法人はいままでも並大抵でない努力をし、グループホームを整備・運営してきた。あらたに整備しようしても、物件の確保や消防設備の設置に困難がある。さらに、いざ開設しても職員が不足し、運営は赤字という現実。これではグループホームを増やすことは非常に困難なのではないか。

 

 市としては、国庫補助金を活用し、グループホーム整備を進めている。

 

 久保市議は、いくつかの政令市が独自におこなっている建設・設備に関する補助、運営補助、利用者への補助を一覧にして示しました。

 

久保 本市は施設への補助を実施していないも同然。グループホームを増やすために、市の独自補助を実施すべき。

 

 運営補助については、運営法人等の現場の声も参考にし、運営の補助のあり方について検討したい。

 

 久保市議は、特別天然記念物サクラソウの絶滅危機についても質問しました。

 

さいたま市議会 録画中継再生

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