議会報告

12月議会*補正予算討論 PCR検査対象の 拡大さらに

本会議場で討論をおこなうたけこし連市議

 11 月30 日、たけこし連市議が先議分の議案について討論をおこないました。

 「令和2 年度さいたま市一般会計補正予算(第17 号)」の「老人福祉執行管理事業」は、高齢者の新型コロナウイルス感染症の重症化抑制、高齢者施設のクラスター防止のために高齢者施設の新規入所者を対象に、PCR 検査を希望する人に2万円を上限に補助するものです。予算額は5200 万円です。

 たけこし市議は事業の必要性は認めるとしつつも「市内実施のPCR 検査の自費費用は1 万5000 円~ 3 万5000 円であり、自己負担が発生する可能性があること」「本市発生の高齢者施設内でのクラスターで新規入居者が感染源となった事例は1 件もなく、むしろ職員などが感染源となっている。ショートステイ利用者や施設職員が検査対象から除外されるのは不十分だ」と指摘しました。検査対象の拡大は党市議団としても求めてきたことでもあり、市も「今後、対象拡大について検討する」と答弁していることをふまえ、賛成しました。他会派も賛成し、可決しました。

次期総合振興計画 コロナ危機ふまえ 見直しを

本会議場で討論をおこなう金子あきよ市議

 継続審査となっていた「さいたま市総合振興計画基本計画の策定」の審査がおこなわれ、11 月26 日、党市議団から金子あきよ市議が反対の討論に立ちました。

 本計画は2021 年度から10 年間の本市の基本計画です。しかしこの基本計画は新型コロナが流行する前につくられた計画であり、新型コロナが社会にもたらす影響を考えると見直しが必要です。

 金子市議は「医療・保健・子育て・教育の分野は新型コロナによって多くの課題が浮きぼりになったが、次期計画では対応が不十分」として、政令市中最下位の人口あたりの医師数・看護師数・病院ベッド数であること、保健所が1 カ所のみであること、そして子どもに関わる公共施設で社会的距離を保てず、少人数学級を計画的に進めること等が必要だが、それらの対策が計画に明記されていないことを指摘しました。

 そして「これまで2 都心4 副都心計画に6000 億円近い税金がつぎ込まれてきたが、財政・まちづくりのゆがみに無反省なまま次期計画でも同じ将来都市構造を続けることは認められない。10 区の均衡を図り、本市のどこであっても住みよいまちづくりをすすめるべき」として、反対しました。

12 月議会*議案質疑 市長等の期末手当引き下げへ

本会議場で議案質疑をおこなう神田よしゆき市議

 11 月26 日、12 月議会の議案に対する質疑がおこなわれ、神田よしゆき市議が登壇しました。神田市議は、市長等の特別職の期末手当引き下げ議案等について質しました。

 

神田 市長、副市長、教育長の期末手当の額と差額についてうかがう。

 市長は現行で約670 万6000 円から約660 万7000 円へ(▲約9 万9000 円)、副市長は約527 万円から約519 万3000円へ(▲約7 万7000 円)、教育長は約439 万円から432 万5000 円へ(▲約6万4000 円)、それぞれ改定となる。

 

神田 議員はどうか。

 議員ひとりあたり約392 万円から約386 万1000 円へ( ▲ 約5 万9000 円)改定となる。

神田 議会としては3.40 月とした特別職報酬審議会の答申を踏まえた条例の施行日を来年4 月1 日まで延長、3.30 月とし、実質的に値上げせずに来た。今回の条例改定を認めた場合、3.35 月となるため議員の手取りが増えるという認識でいいか。

 

 議員の言うとおりである。

 

高齢者施設の新規入所者にPCR 検査費用を補助

神田 高齢者施設の対象施設と対象者は。

 特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護医療院、介護療養型医療施設、養護老人ホーム、軽費老人ホーム、有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、認知症グループホームの新規入所者で約2600名。一人あたり2 万円の補助。ショートステイやデイサービスの利用者は対象外。

神田 施設職員など、市独自でPCR 検査の対象を広げる考えはあるか。

 

 市民が体調不良になったときはかかりつけ医で検査を受けられる体制が整いつつあるため、そちらを利用してほしい。

12月議会 市長・市議・市職員などの期末手当引き下げ議案が出される

油面川排水機場設備事業(市資料)

 11 月19 日、さいたま市議会議会運営委員会(松村としお・とりうみ敏行の両市議が所属)が開かれ、12 月議会の議案が示されました。

 

 さいたま市特別職等報酬審議会からの答申を受け、市長や市議会議員等、特別職の期末手当の支給月数を引き下げる条例議案が出されました。これは2021 年度以降、期末手当の年間支給月数を3.40 月分から0.05 月分引き下げ、3.35 月分とするものです。同時に市職員の期末手当も2.60 月から2.55 月へ、任期付職員は2.20 月から2.15 月へ、それぞれ引き下げることとしています。

 

 しかし市議分に関しては、この間、特別報酬審議会の答申を踏まえたうえで、議会の判断として値上げしない措置をとってきました。そのため、今回の議案が可決されれば実質的な値上げになってしまいます。神田よしゆき市議は「年間支給月数3.30 月分を堅持し、値上げとならないようにしたい」と話しています。

 

 また、油面川(桜区)に排水機場設備を整備するため工事請負契約(約5 億5400 万円)の議案については、昨年の台風19 号の甚大な被害から油面川の排水機場設備の必要性が叫ばれており、迅速な対応を求めていきます。

 

 補正予算では、新型コロナウイルス感染症対応として、保険適応されたPCR 検査等にかかる費用の公費負担(約5 億1300 万円)、PCR 検査の増加に対応するため民間検査機関に一部依頼するための手数料(7040 万円)、高齢者施設におけるクラスター防止のため、施設の新規入所者に係るPCR 検査費用の補助(5200 万円)などの議案が出ています。今後、議会の中で審議していきます。

クラスター発生 大宮南銀で広くPCR検査

保健福祉委員会で質疑をおこなう神田よしゆき市議

 11 月16 日、保健福祉委員会が開かれ、神田よしゆき市議が参加しました。

 

 はじめに、大宮駅南銀座地域の接待を伴う飲食店で新型コロナウイルス感染のクラスターがたて続けに発生したことを受け、当該地域で働く従業員に対し、広くPCR 検査をおこなったとの報告がありました。対象店舗数は111 店舗、検査実施人数は614 名、そのうち陽性者は8 名で陽性率は1.3%ということでした。神田市議は市としての今後の対策について質し、市は「チェックリストなども活用しながら感染予防対策を講じていく」と答えました。

 

 続いて、インフルエンザ流行期に備えた市立病院の対応として、新病院の感染外来で行っている発熱患者(コロナ疑い患者)の検体採取と診療の一部を旧病棟において実施するとの報告がありました。11 月20 日頃(土日祝除く)からスタートし、受診は事前予約制、対象者は市立病院に受診中あるいは受診歴のある患者(発熱している軽症患者)です。紹介患者も受診可能とのことなので、万が一発熱した場合は、まずはかかりつけ医や地元の医療機関に電話で相談してください。

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