議会報告

12月議会*総合政策 日常から職員配置にゆとりを

総合政策委員会で議案外質問をおこなうたけこし連市議

 たけこし連市議は総合政策委員会で、生活保護のケースワーカー(CW)の配置や在任期間について質問しました。

 各区福祉事務所のCW1 人当たりの平均担当件数は83 人、在任期間は平均1 年10 カ月、平均年齢は28 歳です。たけこし市議は「専門性の求められる職種であるにもかかわらず、在任期間が短い。必要な専門性を身に着けることができるのか」と質問。市は「4 月1 日時点で1 年目の職員を在任期間0 年とするため平均は1 年10 カ月だが、どのくらい福祉課に在籍したかを示す平均在課年数は4 年5カ月である」と答弁しました。たけこし市議は、産休などで欠員がでた際にCWを補充できず、担当件数が増えてしまうことを指摘。市は「欠員になった場合、ただちに常勤のCWを配置することが難しいのは事実。局内や区役所内で職員の配置替えをしてCW の職場に職員を増やす、あるいは時期がずれても常勤職員を増やす、会計年度任用職員を極力早く補充している」と答えました。

 

 たけこし市議は「ケースワーカーに限らず、どの部署でも同様の状況がある。市職員の人手不足が根本的な問題だ」と指摘し、適切な職員配置を求めました。

12月議会*総合政策 投票所を増やして投票権の保障を

総合政策委員会で議案外質問をおこなうとばめぐみ市議

 とばめぐみ市議は、総合政策委員会で有権者の高齢化で投票所への移動が困難な人が増加することをふまえ、県が「巡回投票所や移動支援の実施に向けた検討が見込まれる市町村を支援する」と提言していることを紹介し、市の対策を求めました。2016 年の参議院選挙では、駅周辺や商業施設等に臨時期日前投票所が設置されましたが、見沼区には設置されませんでした。市選管は投票所への移動が困難な市民がいることを承知しながら実態を把握しておらず、「県の提言を今後の課題として投票権の保障と投票環境の向上に努める」と答弁しました。

 

 また、片柳地域の農業用水路の暗渠化(あんきょか)と通路改良を求めました。とば市議は、安全対策として高いフェンスで囲われた用水路は、高齢化で草刈りや水路清掃に苦労しているという地元の声を紹介し、「見沼田圃と農業用水を守り、住民の生活と共存していくためにも市が維持管理に努めるべきだ」と質問。市は、農地の維持管理を目的とした多面的支払交付金制度」を促進し、地元管理組合を支援していくと答弁しました。

12月議会*保健福祉 障害者の補装具 支給までの日数を短く

保健福祉委員会で議案外質問をおこなう神田よしゆき市議

 障害者総合支援法にもとづき、障害者の日常生活支援として補装具の支援事業がおこなわれています。この事業について、障害者の方から「補装具の支給が遅くて困っている」という声が市議団に寄せられ、神田よしゆき市議がとりあげました。

 

 支給の判定は、区役所でおこなうケースや障害者更生センターにおいて医師の意見書をもとに判定するケースなどがあります。神田市議は「補装具の申請から支給までの期間について、平均と最短、最長の期間は」と質問。市は「平均で26 日、最短は申請当日、最長で524 日かかった」と答弁。長引いた理由として補装具業者の技術的な問題で業者の変更があった、相談者の体調不良や新型コロナの拡大で判定が延期された、と述べました。

 

 神田市議は「支給までの期間をできるかぎり短縮するべき。対応する医師やスタッフは足りているのか」と質し、市は「判定には医師をはじめ理学療法士、作業療法士、保健師、義肢装具士などが関わる。できるだけ早く補装具を本人の手元に届けることは必要だと認識している」と応じました。

12月議会*まちづくり 公園に 時計をつけて

まちづくり委員会で議案外質問をおこなうとりうみ敏行市議

 「公園に時計がないと不便」「近所の公園に時計を設置してほしい」という声が、市議団に寄せられています。そこでとりうみ敏行市議は、緑区の見沼氷川公園(通称:かかし公園)に時計をつけてほしいという住民の声をとりあげ、実現を求めました。

 とりうみ市議は、市内の公園に時計をつけるメリットがあることを確認したのち、現在、担当課が受けている時計設置の要望件数について質しました。市は「過去5 年間で28 件の要望があり、設置済みは14 件」と答弁しました。半数の要望が残されていることになります。

 見沼氷川公園については、2019 年7 月に地元の自治会と住民有志代表からの要望書も提出されており、担当課も「地域のイベントで多くの人があつまっていること、時間制限のある駐車場があることから時計設置の必要性を検討している」と答弁。とりうみ市議は、「要望書提出からすでに1 年以上が経過している。早急に設置すべきではないか」と求め、市も「予算の関係もあるが、設置に向けてできるだけ努力したい」と応じました。

12月議会*市民生活委員会 女性相談事業の充実を求めて

市民生活委員会で議案外質問をおこなう金子あきよ市議

 新型コロナウイルス感染症が拡大する中、全国的に女性の自殺者数が急増しています。さいたま市でもこの傾向は同様で、10 月の市内の女性の自殺者数は昨年同月比で倍増の16 人でした。経済的にも精神的にも女性が困難に直面している現状が背景にあることは明らかで、特別な手立てが求められます。

 金子あきよ市議は、市の婦人相談員への聞き取りをもとに、女性相談事業について質しました。コロナ禍で夫の在宅時間が長くなり、DV(ドメスティックバイオレンス)被害が深刻化している現状を紹介し、相談時間や面接相談会場の拡大、DV にともなう児童虐待防止のとりくみなどを提案しました。

 市の答弁では、相談員間での相談者情報の共有、男女共同参画センターや各区役所に出向いた面接相談の実施など、改善を図っていることが示されました。また、深刻な内容の相談にあたっている相談員の研修やメンタル面のケアも重要です。定期的な相談員会議の開催、専門家の指導のもとスーパービジョン研修を実施していることが確認できました。金子市議は「継続して働ける条件整備のために、相談員の常勤化が必要」と求めました。

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