議会報告

9月議会*補正予算 インフルエンザ予防接種 65歳以上は無料に

予算委員会で質疑をおこなうたけこし連市議

 10 月1 日から埼玉県がインフルエンザ予防接種の個人負担金を無償化することを受け、9 月30 日、臨時の本会議が開かれました。

 

 無償化は10 月1 日~来年1 月31 日までで、対象は① 65 歳以上の人② 60 歳以上65 歳未満で心臓、腎臓、呼吸器等の機能に極度の障害を有する人です。

 予算委員会の議案審査では、たけこし連市議が「障害に明確な基準はあるのか」と質問。市は「原則、身体障害者手帳1 級の方が対象だが、手帳がなくとも同等の障害が認められれば対象になる」と答弁しました。市は医学的な数値を示したマニュアルを医療機関に配布し、医師の問診等で対象かどうか判断すること、各区保健センターが問い合わせに対応すると説明しました。

 

予算委員会で質疑をおこなうとりうみ敏行市議

 また、とりうみ敏行市議がワクチンの供給状況について質問。市は「県全体でワクチンの供給を前年比12%増やしている。厚労省が病院によるワクチンの買い占めを防止する対策をとっている」と答弁。その後補正予算議案は、本会議で全会一致で可決されました。

9月議会*決算【文教】教員の精神疾患が5年で3倍に!施策を見直し負担軽減を求める

決算委員会で文教委員会関連について質疑する松村としお市議

 9 月29 日、決算委員会の文教委員会所管に関する審査がおこなわれ、松村としお市議が質疑に立ちました。松村市議は、教員の働き方について質しました。

 

松村 精神疾患による病休者が小学校では5年前に比べ3 倍(54 人)に増えたがどう評価しているか。

 

市教委 弁護士を経由した保護者や地域の方からの要望等における訴訟のおそれといった法化現象が進んでいるのが原因。

 

松村 それもあるが、教員の負担軽減の観点から市の施策自身も検証・見直しすべきだ。

 

市教委 市の施策が精神疾患による病休者が増えている原因とは考えていない。子どもたちに質の高い教育をおこなっていくために必要だ。

 

 松村市議は「現場の先生からは仕事は減っていないという声も聞く。市の施策も見直していただきたい」と重ねて求めました。

 

部活動でのハラスメントを許さない

 

 松村市議は部活動の在り方の改善についても質問しました。

 

松村 部活動指導員でもサポーターでもない外部指導者は「部活動の在り方に関する方針」(ガイドライン)の対象になっているのか。

 

市教委 部活動を指導するすべての指導者が対象になっている。

 

松村 外部指導者にガイドラインを徹底するシステムはあるのか。

 

市教委 校長が定期的に面談を実施している。ガイドラインの共有は非常に重要なのでシステム化や周知の方法を研究する。

 

 松村市議は「外部指導者が子どもに暴言をあびせたり、退部に追い込むハラスメントがある。研究など悠長なことを言わず即座に対応すべきだ」と厳しく迫りました。

 

 松村市議はこの他に部活動中の事故対応や小学校特別教室へのエアコン設置、中学校校則の見直し等をとりあげました。またスポーツ・文化局に関わって人口あたりの文化芸術費が政令市中最下位になっていることや、ビッグイベントの見直しについても質問しました。

9月議会*決算【総合政策②】投票率向上のため投票所を増やして

決算委員会で総合政策委員会関連について質疑するとばめぐみ市議

 9 月28 日、決算特別委員会(総合政策委員会関連2 日目)で、とばめぐみ市議が質問に立ちました。

とば 選挙管理委員会の運営方針である「投票率向上のため、選挙人が気軽に投票できる環境づくり」のために、どんなとりくみをしたか。

 

 市報やホームページ等で郵便投票(※)の周知に努め、適用範囲の拡大を国に要望している。

 

とば 2018 年末に見沼区の住民から「歩いていけるところに投票所を設置してほしい」という要望書が出されている。「遠くて投票所へ行けない」「免許を返納し、夫婦ともに投票をあきらめた」などの声も寄せられている。この切実な声にどう応えるか。

 

 個々の対応が難しく、具体的な対応はしていない。

 

 とば市議は、「低投票率は憂慮すべき事態。運営方針にもあるように、有権者に投票権を保障するためにも投票所を増やすべき」と求めました。

※ 郵便投票の対象は、身体障害者手帳か戦傷病者手帳保持者(一部)と要介護5 の方。

 

中小企業を廃業させないために

 

 次に、中小企業の資金融資について質問しました。

 

とば 昨年度の緊急特別資金融資の利用件数・額が前年度の約3 倍となった要因はなにか。

市 従来の年末年始の資金需要に加え、消費税引上げ対応、台風19 号、新型コロナに対応した緊急特別資金融資を実施したため。

とば 昨年度における融資制度の改善は。

 

 2018 年度から緊急特別資金融資をはじめた。現在、金融機関や保証協会と融資利率の引下げについて協議を進めている。

 とば市議は「コロナによって、返済をしていけるのか、税金が払えなくなったときに融資を受けられるのかなど、新しい心配が起きている。誰も廃業させないという決意で制度の拡充を」と求めました。その他、職員の働き方などについて質問しました。

9月議会*決算【総合政策①】市民のくらしの現状は深刻 税負担が重くのしかかる

決算委員会で総合政策委員会関連について質疑をする神田よしゆき市議

 9 月25 日、神田よしゆき市議が決算特別委員会(総合政策委員会関連1 日目)で市民のくらしの現状について質しました。

 

神田 10 年前との比較で、給与所得者、年金所得者の平均収入と税負担は。

 

 2019 年度の給与所得は374 万円、夫婦・中学生2 人の世帯の住民税・所得税額は合計約41 万4000 円。10 年前比で給与所得は13 万円増、税額は約16 万1000 円増。65 歳以上の年金所得は112万8000 円、住民税・所得税額は約8 万6000 円。10 年前比で所得は25 万8000円減、税額は3 万3000 円減。

 

神田 現役世代も高齢者世帯も所得で見るとかつてなく負担が増えている。市民のくらしの現状をどう認識しているか。

 

 負担が増加していると認識している。

 

神田 法人市民税の減税の影響額は。

 

 法人市民税は2013 ~ 2019 年度までの累計の影響額が約287 億円。

 

神田 同じく消費税交付金は。

 

 2019 年は220 億円、2009 年は105憶円で、差し引き115 億円プラス。

 

 さいたま市の会計でも、消費税が法人税の穴埋めになっていることが明らかになりました。

 

公共施設の整備をすすめよ

 

 次に、公共施設マネジメント(公マネ)計画について質問しました。

 

神田 市民1人あたりの公共施設の面積が20 政令都市中、本市は最下位。公共施設の整備が不十分な都市との認識はあるか。

 

 事実として認識している。総量規制のなかでも公民連携を使えば新しい建物は作ることができる。

 

神田 市は人口増に合わせて、十分な整備をしてこなかった。公マネ計画の第2次では、総量規制等の見直しを図るべきだ。

 

 施設の整備の仕方、複合・共用化はこれからも進め、十分精査をしながら建てるべき施設は建てていかなければいけない。

 

 市は、公共施設マネジメント計画の第2 次を見直して、新たな公共施設も整備を進めることを明らかにしました。

9月議会*文教 教科書採択 透明性・公開性高めよ

文教委員会で議案外質問をおこなう松村としお市議

 9 月14 日、9 月議会の文教委員会で議案外質問がおこなわれました。

 

 松村としお市議は、教科書採択をおこなう教育委員会議で学校での教科書研究の結果報告(いわゆる学校票)が昨年から報告されなくなったことについて、市民から復活の要望が出ていることを紹介し、改善を求めました。

 学校教育部長は、「学校票は参考資料。採択は教育委員会の責任と権限で実施するので事務局でやり方を変えるものではない」と答弁。松村市議は、透明性・公開性を高めるためにも教育委員会に改善要望を伝えるよう求め、同部長は「しっかり処理したい」と応じました。

 あわせて松村市議は採択基準や採択理由等の情報を県同様に市でもホームページで公開するよう求めました。同部長は「透明性を高めるため公開は重要。ホームページでの公開を準備している」と答弁。松村市議は「他市などに比べ本市の教育委員会はホームページでの公開情報が全体として少ない」と指摘し、公開を広げる努力を求めました。

 松村市議はほかに外国人学校児童生徒保護者補助金の増額等を求めました。

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