議会報告

【6月議会 企業会計予算】市立病院建て替え 差額ベッド数が現在の3倍に! 治療に必要な個室こそ増設を

 6月議会では、平成28年度市立病院事業会計補正予算(第1号)について、党市議団からはとりうみ敏行市議と大木学市議が審査にあたりました。

 党市議団は今回の補正予算について、新病院建設にあたっての既存棟の解体などにかかる必要な予算として賛成しましたが、質疑のなかで明らかになった差額ベッドの将来像に大きな問題が残ることから次のように討論を行いました。

 市立病院の現行の差額ベッド数は、A、B各個室合わせて57床で全体のベッド数567床に対して10.1%となっています。党市議団はかねてから、市立病院としての差額ベッドのあり方については。「市立病院が公立病院であり、地域の基幹病院として市民のいのちと健康を守る立場を重視するなら、差額ベッドは不要であり、治療に必要となる個室こそ増設すべき」と主張してきました。

 ところが、新たに建設される病院では、ベッド数が現行より70床増加の637床であるのに対して、差額ベッド数はA、B合わせて196床、特別室が2床もあり、30.2%にもなることがわかりました。これでは、お金がある人だけが個室に入れることになり、医療を金で買うことにならざるを得ません。

 病を治すという点で、市民の誰もが公平に最善の医療を受けられなければなりません。これは市民の権利です。今後の条例検討のなかでしっかり検討されるべきと主張をしました。

【6月議会 本会議討論】法人税減税50億円 不公平税制を正せ

討論をおこなう松村としお市議

 6月17日、6月議会最終日に党市議団を代表して松村としお市議が議案に対する反対討論に立ちました。

 法人税減税で市の税収が50億円減る議案に対し、「財政再建・社会保障のためと国民には消費税など増税。大企業は法人税減税をうけ、タックスヘイブンで税逃れ。税財政の不公平を根本から正すべき」と主張しました。

 大宮区役所建て替えのための契約については、入札過程において不透明さが残る問題が明らかになったことから反対しました。また新大宮区役所と複合化される新大宮図書館の指定管理についても運営を民間企業にまかせて市の責任を投げ捨てることや、無料であるべき施設を有料化するなど問題が多く反対しました。

 医療・介護総合法にもとづく地域密着型通所介護の創設に関わっての条例改正については、「職員基準の緩和を認める内容になっているなど、今でも大変な介護職員への負担を増やすことになる」と主張しました。

市民の願いにこたえ請願採択を主張

 保育士賃金の大幅改善を国に求める意見書の提出を求める請願については、「全産業平均より月額11万円低い給与の大幅改善は保育の量・質両方の確保に必要」と採択を主張しました。

 市民活動サポートセンターを市の直営にする条例改正部分の廃止を求める請願については、名指しされた利用団体に問題がなかったことが明らかになり、立法事実が失われたことや、市民団体の活動を委縮させる懸念が今なおあると述べました。

 小中学校のトイレの改修、洋式化を早急に求める請願書については、「子どもたちがトイレが汚い、臭いといった理由で我慢している。子どもの健康のためにも学校トイレの改修を急ぐべき」と主張しました。

 特別養護老人ホームの待機者の解消、介護従事者の処遇改善を求める請願については、「市の特養ホーム待機者が1907人になっており、整備を進めることの必要性や介護労働者の処遇改善を国が責任をもって進めるのは当然」と指摘しました。しかし、いずれの請願も賛成少数で不採択となりました。

 

2016年6月議会 議案・請願採決表

【6月議会 議案外質問 文教】不登校児への手厚い支援を

文教委員会にて議案外質問を行う久保みき市議

 6月8日、6月議会文教委員
会の議案外質問において、久保みき市議が不登校問題についての質問をしました。

 さわやか相談室での平成26年の不登校相談の延べ数は、小学校9621件、中学校は13万9856件で、中学になると約14倍になります。それだけ中学校の不登校問題は深刻といえます。通常の教室には通うことが困難でも、さわやか相談室なら登校できるという生徒も多く存在することから、相談室の対応がとても重要になってきます。しかし相談室登校の生徒の保護者から、「相談員との連携がうまくいかない」といった相談が寄せられています。久保市議は、保護者と学校が共通認識をもって、丁寧に支援をしていくべきと質しました。

 また久保市議は、教育相談室の適応指導教室も大事な役目をはたしているとし、「教室にも通えない子供が学びなおしたいと思ったときにチャンスが得られるような夜間中学の創設も求められている」と述べました。 

【6月議会 議案外質問 総合政策】生活を窮迫させる滞納処分は許されない

総合政策委員会にて議案外質問をおこなう神田よしゆき市議

 6月8日、総合政策委員会で議案外質問がおこなわれ、神田よしゆき市議が債権回収問題を取り上げました。最近、市の債権回収課に納税相談を行ったとき多額の分納を求められる例が多く報告されています。具体的な例を出して違法な滞納処分を行わないよう質問しました。

神田:国税徴収法では、滞納処分をする場合、滞納者の生活を著しく窮迫させる場合は執行停止すると定めされている。分納の場合でも生活を著しく窮迫させる滞納処分を強制することはできないと考えるが見解を。

:納税相談の際、収入状況、財産の保有状況等の調査をもとに生活状況の把握をおこない、滞納処分で生活が著しく窮迫させる場合は、法に定める要件に従って滞納処分の停止、徴収猶予などの納税緩和措置を適用している。

神田:生活を窮迫させるといった場合、どのくらいの金額になるかは生活保護を一つの基準にしている。明らかに生活を窮迫させる分納を求めるのは間違った対応と考えるが、見解を。

:納税者の生活を窮迫させてしまう点については十分配慮しながら、納税者の生活状況の変化に対応しながら相談を重ねていきたい。

【6月議会 議案外質問 文教】教職員の健康管理の対策を

文教委員会にて議案外質問をおこなう山崎あきら市議

 6月8日、文教委員会で議案外質問がおこなわれ、山崎あきら市議が教職員の健康管理と勤務状況について質疑しました。

山崎:小中学校における教職員の勤務環境は大変きびしいといわれている。病気のために休職している教職員の現況は。

:病気休職の教職員は、25年度33名、26年度が45名。そのうち精神疾患による休職者数は25年度が23名、26年度が28名。

山崎:正規の時間を除く在校時間が合計1か月で100時間を超える教職員はどのくらいか。

:月100時間を超えた教職員は平成26年度が184名、27年度が181名。

山崎:在校時間、100時間を超えること自体、過労死につながる異常な長時間勤務ということになるが、教職員の在校時間の縮減と健康管理の対策をどのように検討されているのか。

:今後も校長の方に勤務時間、在校時間が長くならないようにと指導を続けていきたい。

山崎:性格な勤務実態を把握するうえで、タイムカードの導入が必要なのではないか。

:在校時間を把握するために、公務用コンピューターで出勤時間と退勤時間が記録できるようにしている。この方法で勤務状況の把握、在校時間の軽減、縮減に努めていきたい。

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