議会報告

【6月議会 一般質問 大木学市議】住まいの充実で地域経済活性

質問をおこなう大木学市議

 6月2日の6月議会本会議において、大木学市議が一般質問に立ちました。

大木:本市の市営住宅の戸数は2570戸と、人口割合において政令市で最下位にもかかわらず、住宅の増設は抑えられている。災害時に備えて増設や借り上げ住宅を充実させてほしい。子育て世帯等の低所得世帯を対象にした家賃補助制度も創設して定住化を促進してみては。

:市内の約9500戸の県営住宅と合わせて、低所得者への住宅を提供していきたい。市営住宅は災害時の仮設住宅を前提としたものではない。家賃の助成制度は別の形で実施している。

大木:住宅の老朽化や居住者の高齢化を見据え、リフォーム助成制度を実施してほしい。新潟市や山形県等では、建設業に連なる様々な業種が参入し、補助金の10倍以上もの経済波及効果があるとしている。

:経済効果があることは認めるが、本市の産業構造は多種多様な業種、市内外の活動により成り立っているため、住宅リフォーム助成制度は考えていない。

震度7に対応した防災計画見直しを

大木:本市の防災計画では震度6強が1回の想定だが、4月の熊本地震では震度7の揺れが二度起きたことを踏まえて、計画を見直しながら学校以外の避難所の増設等をすべき。

:依然活発な余震が続くなか、今回の地震を教訓に国や県と連携して計画を見直していきたい。

【与野本町小学校複合整備】公共施設マネジメント計画との矛盾が明らかに

 5月25日、総合政策委員会と文教委員会の連合審査会がおこなわれ、党市議団から神田よしゆき市議と久保みき市議が参加しました。審査会では与野本町小学校の複合施設化計画の説明が市からありました。

 さいたま市は、平成24年に「公共施設マネジメント計画」を策定し、「原則新しい施設はつくらない」「建て替えの際は複合施設にする」「施設総量を縮減する」という「ハコモノ3原則」を決めました。そのため与野本町小学校も、子育て支援センター、文化財資料室、放課後児童クラブとの複合施設となり、あわせて敷地内の東校舎、南校舎および与野本町コミュニティセンターの大規模改修をおこなう予定です。公共施設マネジメント計画で、複合施設には床面積を縮小することを基本としているにもかかわらず、今回の与野本町小学校複合化の計画では、総量が増えていることが明らかになりました。

 市の説明により、必要な施設はどうしても縮小することができずに総量が増えてしまったということが明らかになりました。党市議団は必要な施設はつくるべきと考え、公共施設マネジメント計画には一貫して反対をしてきました。市民の要望を実現させる壁になり、今回のような矛盾を生む公共施設マネジメント計画は見直すべきです。

【高校生議会】若い世代に政治への第一歩を

高校生議会の様子

 4月28日、さいたま市議会高校生議会が開催されました。今回の高校生議会は平成22年の第1回目に次いで2回目になるもので、「市民に身近な市議会」をめざしてとりくまれたものです。大宮北高校、大宮西高校、浦和南高校、浦和高校の市立4高校から62人の生徒が参加しました。さいたま市議会各会派からも市議が参加し、党市議団からはもりや千津子、久保みき、大木学の各市議か参加しました。

 冒頭のさいたま市選挙管理委員長の講話では、平成27年度に選挙管理委員会が募集した標語で第1位になった「18才、ついに私も選挙デビュー」が紹介されました。選挙管理委員長は、「18才選挙権については賛否両意見があるが、欧米では当たり前。民主主義の大事な一部が実現したと考えて選挙に参加してほしい」と訴えました。

 選挙によって議長が選出された後、5つの常任委員会がひらかれました。統一テーマである「いまも未来も住みやすいまち、さいたま市を目指して」について質疑がおこなわれ、市議会常任委員会の正副委員長、所属委員もオブザーバーとして参加しました。

 午後の常任委員会の質疑を経て、5つの常任委員会から合計19本の意見書案が提出され、本会議のなかですべて可決されました。また、昼食休憩中には、高校生と市議との交流がなごやかにおこなわれました。

 もりや千津子議員は「フリートークのなかで、政治家の話はとても難しくてわからない。政治は遠い世界の話だといわれた。高校生や若い人たちに政治に参加してもらうためには、日ごろからわかりやすく話をすることが大事だと実感した」と話しています。

【6月議会 総括質疑】大宮図書館が指定管理に 施設の有料化 広げるべきではない

質疑をおこなう神田よしゆき市議

 5月27日、6月議会の本会議で、神田よしゆき市議が総括質疑をおこないました。 
 神田市議は大宮区役所の建て替えで併設される大宮図書館に指定管理制度が導入される条例改正について質疑しました。
 

神田:大宮図書館の文化施設について、従来は展示ホールのみ有料。今度は研究席、研修室まで有料とした理由は。

副教育長:建て替える大宮区役所に併設されることで利便性が高まり、そのため予約で占有できる施設については有料とした。

神田:図書館などの社会教育施設が有料化されることはあってはならない。

副教育長:社会教育団体や、従来から使っている市民団体などは使用料を減免する。

 

【法人市民税50億円の減収】

 また、市民税条例の改正で、法人税率の引き下げにともない法人市民税率の引き下げがおこなわれます。 

神田:今回の改正にともなう法人市民税の減税額はどのくらいになるのか。この減税になる事業所の数はいくらになるか。この減税による財源は補償されるのか。

財政局長:影響額は50億円。減税される事業所の数は、事業規模の大きい法人税割が8.4%適用の事業所4200法人。事業規模の小さい6.0%適用の法人が8700となる。減税分の財源は、新たに法人税から国税扱いとなる分と、地方消費税の増税分で補てんされる。

 法人税減税の穴埋めに消費税の増税分が使われることが明らかになりました。 

【文教委員会】適切な図書館運営を目指して

文教委員会で質問する久保市議

 5月16日、文教委員会が開催され、大宮図書館についての報告がありました。

 新しく建てられる大宮区役所内に大宮図書館が移設されることになり、その管理運営を指定管理にすることが昨年決められました。昨今、指定管理者制度を導入した自治体において図書資料の重要性を軽視した運営やずさんな図書管理が問題となっています。党市議団は、図書館の劣化を招く指定管理者制度導入に一貫して反対してきました。

 昨年の12月議会に「指定管理になっても市立図書館ネットワークの拠点にふさわしい管理運営がなされることに関する請願」が市民から議会に出されました。文教委員会では協議の結果、この請願を受けて委員会提出議案として「新設される大宮図書館の適切な管理運営を求める決議」を出し、全会一致で可決されました。この日は教育委員会から、この決議に対する対応状況の報告がありました。報告は、現大宮図書館の図書等はすべて新図書館に継承する、図書資料の選定、購入および廃棄については市が責任を持つ、さいたま市の図書館ネットワークを構成する図書館として適切な管理運営をする、移転後の新図書館において従事する職員は司書資格を有するものを75%以上とし、図書館長は図書館の管理運営業務を主たる業務にするなどの内容になっています。

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