議会報告

【さいたま市議会 女性議員連絡会】「女性の健康」をテーマに講演会

講演会の様子。たくさんの一般市民の皆様がご来場され、賑わっています。

 8月3日、さいたま市議会の女性市議を中心とした議員連絡会が講演会を開催しました。医学博士で「広尾レディースクリニック院長」の宗田聡氏が「女性のライフステージにおける健康の主な話題」と題し講演し、一般市民も参加しました。

 宗田氏は、女性をとりまく社会情勢の変化と女性の体と健康が連動して変化していることを豊富なデーターをもとに説明し、周産期の女性の体とメンタルヘルスについて、きめ細かなサポートの必要性を強調しました。また、あらゆる年代の女性の健康をトータルに診ていく視点を大切にしている理由などについても語りました。

 10人の女性市議が超党派で今回の講演会を主催しましたが、今後も発展的に取り組んでいくことが確認されました。党市議団からは、戸島よし子、もりや千津子、久保みき、松村としおの各市議が参加しました。戸島市議は、「少子化にどのような対策が有効なのか、政治の大きな課題だと実感した」と感想を述べました。

【まちづくり委員会】市民の安全、安心をおびやかす羽田空港への増便計画は中止を

まちづくり委員会にて発言するもりや千津子市議

 8月3日、まちづくり委員会が4件の請願について閉会中審査をおこないました。

 党市議団が紹介議員になった「住宅地上空を飛行する危険な羽田増便計画を見直すよう、国に意見をあげることを求める請願」の審査には、請願者をはじめ南区の住民など多くの市民が傍聴にかけつけました。質疑のなかでは、国の計画に対して市民への周知はどのように行われたか、市民からの意見
などの件数と、国にそうした意見を伝えているか、落下物などの事故時の補償について、さいたま市上空を飛行する頻度と安全性の確保、周辺自治体などが加わる協議会についてなど、各会派議員から多くの質問が出されました。

 担当課からは、市は羽田空港の機能強化の必要性を認め、市民への周知、説明をおこなってきたことや、国が高度を引き上げるなど環境に配慮したことなども評価し、今後も丁寧な情報提供をおこなうこと、安全管理の徹底にとりくむことを約束したことなどの答弁がありました。

 もりや千津子市議は、請願に賛成の立場から、「住宅地上空を旅客機が飛行することは危険だからこそ、いままで海側ルートのみで運行されてきた。それを覆すのであれば、確実に安全性が担保されなければならない。多少の改善が行われても市民の不安は払しょくされない。すでに国が決めたから、時期が遅い、などとあきらめるわけにはいかない重大な問題。国際競争力に勝つため、経済性のために住民の安全、安心を犠牲にはできない。増便計画先にありきの国の計画に対して、市は見直しの意見を上げるべき」と主張しました。

 

まちづくり委員会にて質疑を行う松村としお市議まちづくり委員会にて質疑を行う松村としお市議

【大都市行財政将来ビジョン特別委員会】PFI事業を調査 問題点がつぎつぎ明らかに

資料を精査する神田市議

 6月議会では、大宮区役所・大宮図書館の新庁舎整備事業に関する議案の審議がおこなわれました。

 この事業はPFI方式を採用しており、入札形式で事業を請け負う民間業者を決めています。また、事業をおこなうにあたって様々な業種(建築業者、運営・管理業者、店舗運営をする業者など)の企業が集まり企業グループを結成し、このグループ単位で入札に参加します。今回の事業では、2つの企業グループが参加しました。しかし、両方のグループに同じ企業が参加してしていました。これは本来認められていないことです。このように事業の入札の透明性・公平性が疑われる事態になりました。

 そこで、大都市行財政将来ビジョン特別委員会で地方自治法第98条に規定されている事務調査をおこなうことになり、現在も調査がすすめられています。地方自治法第98条は、地方議会が行政のおこなう事業・事務などを問題がないか調査する権限を定めてます。同特別委員会には党市議団から神田よしゆき、大木学の両市議が所属しています。

中等教育学校整備は事業を凍結へ

 特別委員会での調査をするなかで、現在PFIですすめられているさいたま市立中等教育学校(仮称)の整備についても、入札に参加する企業に求める条件を緩和する処置をとっていたことが判明し、大きな問題となっています。そのため、この事業は現状で凍結することになっています。

 PFI事業が導入されることになってから、公共施設整備でさまざまな問題が起こり、さいたま市がPFIを推進していくのが本当によいのかが今後問われることになります。

【6月議会報告会】市民の声届くやさしい市政へ

議会報告会の様子。57名もの市民の皆様にお越し頂きました。

7月18日、さいたま市民会館おおみやにて、党市議団主催の6月議会報告会が開催されました。

 はじめに山崎あきら市議が開会のあいさつを行い、次に戸島よし子市議が6月議会の全体の報告をしました。

 戸島市議は、反対した議案とその理由について説明しました。反対議案の内訳はマイナンバー関連、法人税減税、大宮図書館移転後の一部設備の有料化、地域密着型特養ホームの基準緩和、大宮区役所新庁舎整備事業関連の議案です。次に市政における成果と前進した点、問題点と課題、他会派の状況などを説明しました。

 

報告をする大木学市議報告をする大木学市議

 

 続いて、一般質問にたった大木学市議、久保みき市議が報告しました。大木市議は防災計画の見直し、福祉避難所の確保と整備、住まいの充実、少人数学級などについて説明しました。

 

報告をする久保みき市議報告をする久保みき市議

 

 久保市議は貧困問題として就学援助制度の前倒しを要求したことや、学習支援関係では民間主導で桜区に新たに学習支援・無料塾が開設されたことなどについて説明しました。久保市議は「市は貧困問題、介護問題などで独自に支援を拡充することがなく、国に要望を出すにとどまる。市の支援が国の施策に追従するばかりであることは問題だ」と述べました。

 

 そのあと質疑応答が行われました。来場者からは「PFI問題が分かりにくい」「踏切が狭くて問題が出ている。改善できないか」などの質問や要望が出されました。さらに「娘が保育士をしているが低賃金で生活が厳しく、自分も生活保護を受けているが援助している状況だ」など、市民の厳しいくらしの実態が訴えられました。

【参加者の声】 
市の防災計画の見直しについて、市当局は前向きな答弁をしたが、国や県の指導待ちにならないように今後も要望していくべき。

市の出前講座では、財政難を強調して複合施設の利点ばかり説明される。このような講座のあり方を検討する必要があるように感じる。

避難所の初期的な機能と備蓄資材との関係を確認する必要がある。(避難所の備蓄も夜間対応の資材が極めて不足しているなど)。

大宮図書館の問題はPFI方式そのものにあるのではないか。

【6月議会 企業会計予算】市立病院建て替え 差額ベッド数が現在の3倍に! 治療に必要な個室こそ増設を

 6月議会では、平成28年度市立病院事業会計補正予算(第1号)について、党市議団からはとりうみ敏行市議と大木学市議が審査にあたりました。

 党市議団は今回の補正予算について、新病院建設にあたっての既存棟の解体などにかかる必要な予算として賛成しましたが、質疑のなかで明らかになった差額ベッドの将来像に大きな問題が残ることから次のように討論を行いました。

 市立病院の現行の差額ベッド数は、A、B各個室合わせて57床で全体のベッド数567床に対して10.1%となっています。党市議団はかねてから、市立病院としての差額ベッドのあり方については。「市立病院が公立病院であり、地域の基幹病院として市民のいのちと健康を守る立場を重視するなら、差額ベッドは不要であり、治療に必要となる個室こそ増設すべき」と主張してきました。

 ところが、新たに建設される病院では、ベッド数が現行より70床増加の637床であるのに対して、差額ベッド数はA、B合わせて196床、特別室が2床もあり、30.2%にもなることがわかりました。これでは、お金がある人だけが個室に入れることになり、医療を金で買うことにならざるを得ません。

 病を治すという点で、市民の誰もが公平に最善の医療を受けられなければなりません。これは市民の権利です。今後の条例検討のなかでしっかり検討されるべきと主張をしました。

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