議会報告

たけこし連

2022年2月議会*代表質問 子どもの権利条約にもとづいた条例をさいたま市に

代表質問をおこなうたけこし市議

 2月9日、2月議会本会議でたけこし連市議が代表質問をおこない、市に対して「子どもの権利条例」の制定を求めました。 

 

 たけこし市議は、これまで日本政府が5度に渡り「国連子どもの権利委員会」から「高度に競争主義的な公教育が子どもたちに過度なプレッシャーをかけている」との是正勧告を受けていることを紹介し、このことが子どもの自己肯定感の低下などの「あらたな人権侵害」を生んでいるとの認識から、新自由主義的な教育の是正を求めました。答弁に立った細田眞由美教育長は「新しい人権侵害には一定の蓋然性があると感じており、現在は新自由主義的教育の転換点である」との見解を示しました。

 

 さらにたけこし市議は、2008年の第3回国連子どもの権利条約審査にみずからが参加し、当時の日本の子どもの代表として「自身が競争教育のなかで自分のことが嫌いになった」とスピーチした経験を紹介し、子どもの権利条約にもとづいた教育行政実現のために、市として子どもの権利条例を制定するよう市長に求めました。

 

たけこし 子どもの権利条約を生かした子どもの権利条例制定のために、市長のリーダーシップが必要だ。

 

市長 子どもの権利条例の制定の必要性について、議員の思い入れと意見は十分理解したつもりだ。今後、検討していきたい。

 

 たけこし市議は「自身の経験を議場で話すのは勇気が必要だったが、教育長や市長から前向きな答弁を得られたので、今後も実現に向けて努力したい」と話しました。

2021年12月議会*文教委員会 ヤングケアラーの家族を支えるために

質問を行うたけこし市議

 12月6日、12月議会の文教委員会で議案外質問が行われ、たけこし連市議が質問にたち、ヤングケアラーの支援について質しました。

 

 さいたま市は今年6月に市内中学・高校の全生徒を対象に実態調査を実施し、全体の4.51%にあたる1237人が、日常的に家族の看護や介護にあたる、いわゆるヤングケアラーの状態にあることが明らかになりました。たけこし市議は「市としてヤングケアラーへの具体的な支援が必要」として、支援策を提案しました。

 

 はじめに、児童支援担当教諭を配置し、子どもたちが登校する際に服が汚れていないか、空腹ではないかなどを確認し、ヤングケアラーを早期発見するとりくみを行っている神奈川県藤沢市を紹介し、本市での実施を求めました。また、2022年度から群馬県高崎市でおこなわれる予定の、ヤングケアラーがいる家庭に無料でヘルパーを派遣するとりくみを紹介、本市での実施を求めました。

 

 市は「今後予定している支援の新規事業のブラッシュアップの参考にしたい」と答弁しました。たけこし市議は「ヤングケアラーだけでなく家族を丸ごと支えるさいたま市をめざしてがんばりたい」と話しました。

 

 

2021年12月議会*議案質疑 市長や議員の期末手当を引き下げへ

 11月25日、12月議会本会議において議案に対する質疑がおこなわれ、党市議団からたけこし連市議が登壇しました。たけこし市議は市長・議員等の特別職、および市の職員の期末手当引き下げ議案などについて質疑しました。

 

たけこし:市長・議員などの特別職、および市の職員の期末手当引き下げの影響額(夏期・冬期あわせて)についてうかがう。

市:市長は660.7万円から641万円(▲19.7万円)、副市長は519.3万円から503.8万円(▲15.5万円)、教育長は432.5万円から419.6万円(▲12.9万円)の減額。また、議員は1人あたり392万円から380.3万円(▲11.7万円)、職員については総額5.6億円、1人あたり平均5万9000円の減額となる。

 

たけこし:次に、教室規模を35人学級にする法改正にともない、教室改修をおこなうとのことだが、改修される学校数・学級数および対象の学年は。

市:教室改修を予定している学校数は19校、19学級、対象は3年生となっている。

たけこし:予定しているスケジュール(2021年~2025年まで段階的に)を前倒しする必要があると考えているが、検討されているか。

市:前倒しは考えていない。

 

たけこし:続いて、感染予防として補正予算が計上されているが、今回の補正によって検査対象や検査数は拡大するのか。

市:市内の検査は高齢者・障害者施設や学校等で陽性者が発生した場合に行政検査をおこなっており、今回の補正についてもその考え方に変更はない。検査数については、年内に再度検査数が増えた場合でも必要な検査が実施できるように補正する。

2021年9月議会*本会議討論 市は十分な責任 果たしたか

10 月15 日、9 月議会本会議において、たけこし連市議が党市議団を代表して2020年度決算審査の討論をおこないました。

 2020 年度、市の決算は一般会計の歳入・歳出総額はどちらも過去最高の金額になり、実質収支額は77 億9000 万円の黒字となりました。この黒字額は、旧岩槻市が合併して以来、最高額です。

 一方で、市民のくらしぶりに目を向けると、現役世代の平均給与所得は375 万9000 円、平均税負担額は41 万8000 円でした。10年前と比較すると、所得は15 万6000 円増加しているものの税負担額も16 万円増えており、増えた所得を税負担額が上回りました。しかもこの所得額は新型コロナウイルスの影響を受けていない2019 年度の所得をもとにしているため、現在の市民所得はさらに下がっていると市も認めています。また、65 歳以上の高齢者世帯の平均所得は111 万4000 円、平均税負担額は8 万5000 円となっており、10 年前と比較すると、所得は27 万円の減少、税負担額は3 万円の減少と、現役世代以上に苦しいくらしぶりが明らかになりました。

 さらに審査によって、市が市民に提供する医療・福祉サービスが総額24 億2100 万円も削減されたことが明らかになりました。本市が2020 年度に投じた新型コロナウイルス対策費は総額1632 億円でしたが、全体の99.2% にあたる1619 億円が国・県・その他収入によるもので、市が独自で投じた金額はたったの13 億円に留まりました。

 たけこし市議は「130 万人が住む本市が十分な責任を果たしたかは甚だ疑問」として、決算を不認定としました。しかし他会派の賛成で、2020 年度決算は認定されました。

9月議会*決算(企業会計・上下水道)コロナ対策としての 水道料金の引き下げを

10 月5 日、決算委員会(企業会計)において、たけこし連市議が上下水道事業について質問しました。

本市の水道事業会計は、財政指標(累積資金剰余金、企業債残高、総収支比率、自己資本比率)が中期経営計画の目標値をいずれも上回り、特に累積資金剰余金(いわゆる内部留保金)の実績が、計画値の8 倍以上の85 億円にものぼることが明らかになりました。

 また、これまで毎年110 億円程度発生する収支不足額についても、その補填財源となっている損益勘定留保金が毎年80 億円程度発生しており(収支不足額はおもに補填財源と累積資金剰余金で補填している)、きわめて健全財政であることが確認できました。

 たけこし市議は、コロナ対策として県内水道事業者がおこなった減免措置の内容(水道料金100% 減免が34 事業者で平均3.6 カ月間、50% 減免が7 事業者で平均6.2 カ月間)を紹介し、「昨年度、埼玉県内の水道事業者56 事業者のうち75% にあたる42 事業者で新型コロナウイルスを踏まえた料金の減免措置をおこなった。これだけの健全財政である本市でも実施できたのではないか」と追及しました。

 しかし市は、「平時より、ひとり親や生活保護世帯等への減免措置を実施しているため、水道料金の減免措置をおこなわなかった」と説明。たけこし市議は「本市で1カ月間の水道料金を無料にした場合にかかる費用は7.5 億円。本市の財政状況であれば十分に減免措置を実施できた。本年度に減免措置をおこなってもなんの矛盾もない」として、コロナ対策としての水道料金の引き下げを求めました。

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