議会報告

松村としお

2022年6月議会*議案外質問(総合政策委員会)保育所は「人口増を見込めない施設」?

 さいたま市は清水勇人市長が主宰する「都市経営戦略会議」でこれまで武蔵浦和義務教育学校やケアラー支援条例など市政の基本方針や重要施策等を決定してきました。3月の保健福祉委員会に報告された公立保育所半減を含む「公立保育所のあり方に関する基本方針」も同会議で決定されたものです。6月13日、松村としお市議は公共施設マネジメント計画(公共施設管理計画)で「成長・発展を支える核となる施設」は面積削減の対象外としていることと、保育所の位置づけの関係を質しました。

 

松村 公立保育所は、成長発展を支える核となる施設ではない、ということか。

 

財政部長 核となる施設とは「地域経済の活性化や人口増加が見込まれる施設」。保育所は該当しない。

 

松村 保育所こそあてはまるのではないか。

 

財政部長 施設設置で人口増加が見込まれる施設に保育所は該当しないと考える。

 

 松村市議は「驚きの答弁だ」と話し、保育所は地域経済の発展や人口増加と無関係とした市の姿勢を批判しました。市は公立保育所削減ありきですが、保育所の異常な位置づけがおおもとにあることが明らかになりました。

2022年2月議会*本会議討論 国保制度 公費増やして市民負担を減らせ

本会議で議案・請願の討論にたつ松村市議

 3月11日、2月議会本会議において、松村としお市議が討論をおこないました。

 

 さいたま市国民健康保険税条例の一部を改正する条例の制定について、松村市議は「今回、党市議団が求めてきた子どもの均等割免除が就学前まで実現したのは大事な一歩」と評価。対象年齢の引き上げにとりくむよう強く要望しました。しかし、「均等割額が2900円引き上げられ、課税限度額3万円の引き上げも予定されており、あわせて5.6億円の市民負担増が新年度に見込まれるため本議案は認められない」と主張しました。

 

 国保加入者は低所得者が多く、所得なし世帯が約25%、年所得200万円以下が7割を占めます。「持続可能な」というなら、公費を投入し、市民負担を減らすべきとして、議案に反対しました。

 

 次に、「日本政府に『日米地位協定』の見直しを求める意見書提出に関する請願」について、「新型コロナ流行時に日本の検疫が適用されず、アメリカ軍人・軍属が検査も隔離もせず来日し、基地外に出たことで、米軍基地をかかえる沖縄、山口、広島で感染急拡大が起きた」と指摘。地位協定の見直しは日本国民のいのちを守る課題になっていると主張。採択を求めました。

2022年2月議会*予算 保健福祉 保健所体制は不十分 さらなる強化求める

 2月28日、予算委員会の保健福祉委員会関連の審査がおこなわれ、松村としお市議が新型コロナ対策等についてとりあげました。

 

 コロナ感染の第6波が急速に拡大したことで2月初旬のピーク時には「保健所から何も連絡がない」と相談が多数寄せられました。党市議団はこれまでも保健師の増員を求め、2021年度は12人増えましたが、それでも保健所が機能不全に陥りました。松村市議はさらなる人員増を求めましたが、市は「今の体制を継続したいが、今後の対応は感染状況に応じて考えたい」と答弁。明確な体制強化の方針は示されませんでした。

 

 その後、3月11日の保健福祉委員会でコロナ対応報告がされ、松村市議は「保健所から感染者への連絡に時間がかかった。常時の体制に不十分さがあった」と指摘。市は「第6波の検証を今後進める。常時の体制を含めて検討していきたい」と答弁しました。党市議団は保健所を2カ所に増設するよう提案していますが、引き続き体制強化を求めます。

 

 続いて松村市議は、障がい者グループホーム運営費補助充実と整備費補助の創設も求めました。市は「重度障がい者の受け入れ人数に応じた補助金の要望がある」として「整備費補助創設など支援拡充について実態把握し調査研究したい」と答弁しました。

 

 また、児童相談所の夜間相談対応の一部民間委託についても質問。職員の増員で対応できること、資格も求めず相談体制に切れ目を持ち込むものであることが明らかになり、反対しました。

2021年12月議会*保健福祉委員会 生活保護支給額通知の改善を

 12月6日、保健福祉委員会の議案外質問で、松村としお市議が生活保護制度にかかわって質問をしました。

 

 生活保護制度を利用すると年齢や世帯構成等で支給額が決まります。また年金や仕事で収入があると翌月以後に支給額が調整されます。その際に通知書が出ますが、実際の支給額と違うことがあるのを改善するよう市民から要望が寄せられました。松村市議は「分かりにくいため改善が必要だ」と求めました。

 

 市は、現状の問題は認めたものの、国が進める自治体情報システムの標準化にあわせて「国との協議のなかで分かりやすい通知書にしたい」と答弁。松村市議は重ねて「国が変えるまで数年かかるのだから支給額が一目で分かるものを示してほしい」と求めました。

 

 また松村市議は保育士の集団退職についても質問。

 

 2020年度に7園、今年度は4園から集団退職の相談がよせられていることが明らかになりました。急きょ来年の園児募集を減らした緑区の民間保育所の例を紹介し、市が毅然と対応するよう求めました。あわせて保育士や保護者が園を選択する判断材料として保育士離職率や運営費に占める人件費の割合を公表するよう求めましたが、市は難色を示しました。

2021年12月議会*保健福祉委員会 75歳以上の医療費窓口負担2割は中止を

討論する松村としお市議

 12月6日、保健福祉委員会で「75歳以上の医療費窓口負担の2割化実施の中止を求める請願」が審査され、松村としお市議が出席しました。

 

 2022年後半、早ければ10月から、75歳以上の後期高齢者医療制度の窓口負担が2割に引き上げられる法律が今年6月に可決されました。実施されれば、75歳以上で年収200万円以上の人のうち、2割にあたる370万人に、さいたま市では4万人に影響することが松村市議の質疑で明らかになりました。

 

 松村市議は討論で「基準の下限年収200万円は、月額17万円にも満たない。さらに保険料や税が引かれて少なくなる。資産を持っていなくても年収のみで判断され、負担能力のない方まで負担を倍にする大変冷酷な高齢者いじめの政策だ」と指摘。「負担増の対象は政令で定めるため、さらなる基準年収引下げのおそれもある。必要な医療を受けられない深刻な影響をつくり出す。大企業や資産家に負担を求めて財源をつくり、負担軽減、生活への手厚い支援を行うことこそ必要だ」と財政の考え方も含めて訴え、請願採択を主張しました。しかし採決の結果、賛成少数で不採択となりました。

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