議会報告

委員会

決算委員会*保健福祉 2037人が希望の認可保育所に入れず

決算委員会で保健福祉員会関連の質疑をおこなう久保みき市議

 10 月4 日、久保みき市議が、決算特別委員会(保健福祉委員会関連)で保育園や学童保育の問題をとりあげました。

 

 昨年度、さいたま市では、希望した認可保育所に入れなかった(=不承諾だった)お子さんが2037 人いたことが明らかになりました。これは過去最大の人数です。その後、育児休業を延長するなどして、2019 年4 月時点で待機児童は393 人となりました。久保市議は「保護者にとっては死活問題。希望するすべての子どもが保育園に入れるようにするのは行政の責任」と迫りました。

 

 また、民間放課後児童クラブについて、委託金を増やし、国が用意している処遇改善費を満額活用して低すぎる児童支援員の処遇を改善するよう求め、前向きな答弁を得ることができました。

 

 保健福祉分野では、難病見舞金の廃止など次々と福祉が削減され続けてきました。久保市議が「昨年の決算でいくら削減されたのか」と質したところ、市は「約19 億5000 万円」と答弁。久保市議は、これ以上の福祉削減はおこなわないよう求めました。

 

 また久保市議は、市民から高齢者施設内での虐待の相談を受けたことを示しながら「高齢者施設における虐待について、潜在的な虐待もいれたら相当数存在するのではないか。高齢者施設においても、保育園同様、抜き打ち調査を実施し、虐待防止に努めるべき」と求めました。

 

 その他、児童相談所の機能強化、精神障がい者の社会的入院の実態調査、障がい者の移動支援の充実等についてとりあげました。

 

決算委員会*市民生活 消費生活相談センター 架空請求で相談増

決算委員会で市民生活委員会関連の質疑をおこなう金子あきよ市議

 10 月3 日、金子あきよ市議が決算特別委員会(市民生活委員会関連)で質疑をおこないました。

 

金子 消費生活相談センターの相談件数が昨年度、増加傾向に転じた要因は。

 

 架空請求のハガキが無差別的に各家庭に配布されたことによるもの。

 

金子 各センターの相談員一人当たりの相談件数も大変多くなっている(表)。職員の増員が必要ではないか。

 

 将来的には課題だと認識している。

 

 

ふれあい収集を週2 回に

 

金子 件数が年々増加している。昨年度、新たな申請はどれだけあったか。

 

 全区合計で680 件。受理した申請には全て対応している。

 

金子 ふれあい収集は市民の家庭の玄関先まで入って、収集をおこないながら安否の確認もする、という大切な事業。対象の高齢者や障害者の異状を発見し対応に至った事例があったか。

 

 今年度に入り1 件、お亡くなりになっていた事件があった。

 

金子 そういう事態を踏まえても、要望の強い週2回の収集をおこなうべきではないか。

 

 高齢化に対応できるよう、各家庭のニーズを踏まえ検討していく。

 

 このほか、カーブミラーの設置事業、食品ロスを削減するためのフードドライブ事業についてもとりあげました。

決算委員会*文教委員会関連 少人数学級で教員の負担軽減を!

決算委員会で文教委員会関連の質疑をおこなう松村としお市議

 10 月1日、松村としお市議が、決算特別委員会(文教委員会関連)で、教員の長時間勤務と病休者が増えている問題をとりあげました。

 党市議団が求めてきた教職員のタイムカードが昨年10月から導入され、本格的に教員の勤務時間把握がはじまりました。2018年度の残業時間の月平均は小学校45時間、中学校55時間でしたが、長時間勤務の背景には業務量の多さがあります。

 

松村:本市は学級当たりの生徒数が政令市一多い。原因は?

教育委員会:人口増にともなう児童生徒数の増加が原因。

松村:本市と大阪市以外の政令市は少人数学級を広げている。

教育委員会:それは認識している。

松村:教員1人の受けもつ子どもの人数を減らせば業務量削減に直結する。本市も他政令市に見習って学級編成基準を引き下げるべきだ。

 

 教育委員会は「少人数学級は国の責任で行うよう要望したい」と従来の答弁をくり返しました。

 

 昨年度は、精神疾患による教員の病休者数が小学校48人、中学校24人と5年前の倍以上に増加。松村市議は「グローバルスタディなど市の施策が増えている。見直しも必要」と指摘。教育委員会は「質の高い教育を行うために施策を工夫しているが、これが負担につながるとは考えていない」と答えましたが、松村市議は「自分たちがやっていることは正しいと言うだけでなく、負担になっていないか検証すべきだ」と重ねて求めました。

 

 松村市議は文化芸術行政についても質問。

 昨年、九条俳句不掲載訴訟で市が敗訴したことの反省に立って、文化芸術行政についても思想信条の自由、表現の自由を守る立場で取り組むよう求めました。

決算委員会*総合政策② 職員を増やして残業時間をへらせ

決算委員会で総合政策委員会関連の質疑をおこなう神田よしゆき市議

 9 月30 日、神田よしゆき市議が決算特別委員会(総合政策委員会関連)で市職員の働き方について質疑をおこないました。

 

神田 とくに残業時間の多い課、平均残業時間の多い課は。

 

 2018 年度の月平均時間外勤務時間数がいちばん多かったのは、人事課58.98時間、続いて医事課53.57 時間、財政課50.48 時間、スポーツイベント課48.15時間、商業振興課47.36 時間。

 

神田 人事委員会が長時間労働の是正として、業務の効率化を図ること、業務量に見合った人員の配置を求める勧告をしている。この勧告にもとづいたとりくみは。

 

 職員不足の課、時間外が多い課、今後業務が増加するとみられている課には人員配置をするよう進めている。

 

神田 働き方改革で、人事院は残業時間を月45 時間、年間360 時間を上限とする規則を定めている。本市の幸せ倍増プランでも、来年には年間残業時間が360 時間以上の人をゼロにする目標を掲げている。来年までに実現できるのか。

 

 目標の達成状況は、2018 年度で約18.1%。非常に厳しい状況と認識している。

 

神田 国をあげた定数抑制がずっと続けられてきたことが長時間労働を生み出す一番の要因。公務員を減らしすぎたことで、児童相談所の職員が少ないなど様々な問題が起こり、公務員を増やそうと風向きが変わってきている。人事委員会の勧告にきちんと応えていくべきだ。

 

 神田市議は、2018 年度の実績にたち職員を大幅に増やして残業時間を減らすよう求めましたが、市は大幅増員については答弁を避けました。

決算委員会*総合政策委員会① 生活実態に合わせた分納額に

決算特別委員会の総合政策委員会関連で質疑をおこなう神田よしゆき市議

 9 月27 日、決算特別委員会の総合政策関連質疑で神田よしゆき市議は、債権回収問題をとりあげました。特に高額の滞納を抱えた世帯に対して、生活を壊すような分納を迫るケースが後を絶ちません。分納期間が多少伸びたとしても、生活実態に合わせて分納できるよう求めました。

 

神田 債権回収で分納をおこなっている件数と期間は。

 

債権回収課長 2018 年度で分納を受理した件数は815 件、終了期間については滞納金額、本人、世帯収入と支出状況をもとに原則1 年を基準として分納をおこなっている。

 

神田 1 年という答弁があったが、もう1 年延長して2 年ぐらいと聞いている。高額な案件について、この1 年という縛りをなくして生活実態に合わせた分納にするべきと考えるが。

 

債権回収課長 期間および金額については、相談者からの収入状況、家庭の状況等いろいろあるので、個々の状況に応じて対応する場合もある。

 

 今回の質問で、「個々の状況で対応する」と答弁しましたが、相談の現場で実行されるように、今後も市の対応を注視していきます。

 

 また神田市議は、市民のくらしの現状についてただし、2018 年度の平均給与所得が371 万円で5 年前比で11 万円の増加、一方で65 歳以上の年金所得は114 万4000 円で同比18 万3000 円も減少していることが明らかになりました。

 

 神田市議は「若干給与所得が増えているが、税負担も増えている。市民のくらしは上昇ではなく、深刻な厳しさがある」として、法人税減税などの税のゆがみを正すことや市の基金を積極的に活用して市民のくらしを支えるよう求めました。

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