議会報告

委員会

予算委員会*総括質疑 全市民を対象にPCR検査を広げよ

予算委員会で総括質疑をおこなうとりうみ敏行市議

 3 月12 日、予算委員会でとりうみ敏行市議が総括質疑をおこない、はじめに新型コロナウイルス感染症対策について質問しました。

 さいたま市の2021 年度のコロナ対策は、14 の新規事業で総額113 億円の予算が組まれています。国は高齢者施設での社会的検査の拡充や無症状者発見のための検査拡充を打ち出しましたが、市は高齢者・障がい者施設の新規入所者が上限2 万円、職員が上限9000 円の補助で、いずれも希望者だけです。

 

とりうみ 高齢者・障がい者施設の通所者をPCR 検査の対象としなかったのはなぜか。通所者を対象に含め、入所者や職員に対する検査も費用を無償にすべきと考えるが、見解を。

 入所型の高齢者・障がい者施設は、感染者が発生した場合相対的に重症化しやすい入所者が多いため、クラスター発生防止を第一の目的として補助の対象にした。検査費用は無償で検査を受けることができる価格を(上限額に)設定した。

とりうみ 変異株を含めた無症状者を把握し、感染を防ぐことが喫緊の課題。PCR検査の対象をクラスター発生地域すべてに広げて、点から面の検査に拡充すべきと考えるが、見解を。

 本市としては、引き続き症状のある方、有症状者や濃厚接触者に対する検査費用の公費負担の実施とともに、感染拡大が見込まれる施設や地域への対応を基本としていきたい。

とりうみ クラスターが発生してから把握するのでは、これまでのPCR 検査体制と変わらず、無症状者の把握や感染者を減らすことにはつながらない。全市民を対象にしたPCR 検査を大いに広げていくべき。

 とりうみ市議はそのほか、コロナ禍での生活困窮者対策について質問。特にひとり親世帯や非正規労働者、女性、学生などの困窮が続いているとして、さいたま市独自の給付金制度の創設や、経済的支援を求めました。

予算委員会*企業会計(上下水道) 県内75% が減免を実施 本市も水道料金値下げを

予算委員会で上下水道事業会計について質疑をおこなうたけこし連市議

 3 月9 日、予算委員会でたけこし連市議が上下水道事業会計について質問しました。本市の水道事業会計は、2020 年の財政指標によると自己資本比率76%、累積資金剰余金(いわゆる内部留保)が66億円、総収支比率が115.6% で黒字の健全財政です。

 たけこし市議は、コロナ禍で埼玉県内の全56 水道事業者のうち75%にあたる42 事業者が水道料金を減免していることを示し、本市も水道料金の値下げをおこなうことを求めました。市は「現在の減額制度の条件を満たせば適用が可能」として、コロナ対策としての水道料金値下げに背を向けました。

予算委員会*企業会計(市立病院) 市立病院守るため 国への要望つよめよ

予算委員会で市立病院事業会計について質疑をおこなう神田よしゆき市議

 3 月9 日、予算委員会で神田よしゆき市議が病院事業会計について質問しました。新型コロナウイルス感染症による市立病院の経営への影響は、今年度は入院収益など約20 億7000 万円減額する一方、国の補助金によって22 億7000 万円増額となりました。

 また来年度の予算は、入院患者数や入院単価が減少し、入院収益見込みを今年度と比較すると約7 億4000 万円減少の見込み。費用は防疫等業務手当、職員への特別勤務手当の増額、院内の感染症対策を含む維持修繕費が増えて経費増となります。その結果、来年度当初予算で収支不足額約33 億3000 万円の赤字編成となっています。市は「来年度も国の補助金制度が継続されるか示されていないため、予算に計上できない」と答弁。神田市議は「経営が成り立たない。国に対して当然要望していくべき」と求めました。

 

 また、救命救急センターを昨年12 月から開設したものの、新型コロナウイルス感染症の影響でベッドが満床になっていたために、今年1 月は応需率が60%台に低下。緩和ケア病棟もコロナ対応のため昨年4 月に閉鎖し、一般病棟で対応していることがわかりました。医師・看護師不足については計画数に対し、医師が80%で昨年度から改善しておらず、看護師は98.4%で来年度100%を見込んでいると明らかにしました。

予算委員会*まちづくり 新都心長距離バスターミナル 赤字見込みの予算に道理なし

予算委員会でまちづくり関連の質疑をおこなうとりうみ敏行市議

 3 月8 日、2 月議会予算委員会(まちづくり委員会関連)でとりうみ敏行市議が質問にたち、さいたま新都心に暫定整備された長距離バスターミナルについてとりあげました。

 長距離バスターミナルは、東京オリンピック・パラリンピックでの供用をめざし、約63 億円あまりの事業費が使われ昨年6 月から開始されました。とりうみ市議が収支について質したところ、市は「歳出予算約6543万円に対し、収入は約2200 万円で4400万円の赤字。新年度予算でも4900 万円の赤字を見込んでいる」と答弁しました。

 とりうみ市議は「暫定整備といって市民の税金を63 億円もつぎ込んでおきながら、コロナ禍とはいえ、新年度から赤字予算とすることに道理はない」と強く批判しました。

市庁舎の移転先にもバスターミナル?

 続いてとりうみ市議は、さいたま市合併以来、懸案となっていた新庁舎建設予定地が、さいたま新都心バスターミナル用地に決まったことから、「バスターミナルの本格整備は進めるのか。すでに暫定整備した現在地はどうなるのか」と質しました。市は「本庁舎との複合機能の継続を基本としながら、国から要望されている『バスタ大宮』を見据えて、バスターミナルの役割分担の検討を進める」として、あらたなバスターミナル建設を示唆しました。

 とりうみ市議は「市庁舎移転で多額の費用がかかるうえに、バスターミナルをもうひとつ作るなど、これ以上の無駄使いは止めるべき」と主張しました。

予算委員会*保健福祉 保育の公的責任を果たせ 公立保育所を民間譲渡・統廃合するな

予算委員会で保健福祉委員会関連について質疑をおこなうたけこし連市議

 3 月5 日、予算委員会(保健福祉委員会関連)でたけこし連市議が質問にたち、待機児童対策について質疑をおこないました。

たけこし 今年4 月入所の認可保育所一次募集は、昨年度と比べて承諾者数が1116人プラスだが、依然として2000 人を超える不承諾を出す結果となった。市の評価と改善点は。

市 不承諾者数が減ったのは3500 人程度の受け入れ枠を拡大した効果だが、2000人を超える不承諾者については重く受け止めている。今後必要なエリアに保育施設等が整備できるよう努める。

たけこし 本市が誕生して以降、建設された公立保育所とそれ以外の保育施設の数は。

 

 公立保育所はゼロ。私立認可保育所、認定こども園、小規模保育事業、事業所内保育事業を合わせて305 施設。

 

たけこし 保育所確保を民間に頼りきっているのが今のさいたま市だが、それでは保育ニーズを満たせていない現状がある。保護者の希望は第一希望の認可保育所に入ることだ。私たちは保育所が足りない地域では積極的に公立保育所をつくるべきと主張してきた。

 しかし市は、新年度からはじまる「公共施設マネジメント計画第2 次アクションプラン」ですべての公立保育所を対象に3 年連続で入所児が減ったところを民間譲渡や統廃合しようとしている。需要が減少している地域は、当然民間も手を挙げないと思われるが、とばめぐみ市議の代表質問に市は「利用者が減少しても保育需要はなくならないので民間は参入する」と根拠のない答弁をした。さらに「民間が手を挙げなかった場合、公立保育所は守られるのか」とただすと「仮定の話は答弁を控える」と。なぜ「公立保育所を守る」と言えないのか。行政の責任を放棄していると言わざるをえない。

 市の考える保育の公的責任とはなにか。

 保育を持続的に継続的に実施していくことが行政として責任を負うことと考えている。

たけこし 果たせていないではないか。さいたま市が主体となって保育所を確保する、ここについても責任を果たしていくべきだと強く求める。

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