議会報告

委員会

予算員会*総合政策② 市職員が率先してジェンダー平等の推進を

予算委員会で総合政策委員会関連の質疑をおこなうたけこし連市議

 3 月1 日、予算委員会(総合政策委員会関連2 日目)でたけこし連市議が質問にたち、女性管理職の登用について質疑をおこないました。さいたま市子育ておもいやり・女性活躍推進プラン(2021 年度〜)では、一般行政職の女性登用率の目標値が管理職で14%から27%、監督職で25% から40% と大幅に引き上げられています。たけこし市議は一定の評価をしつつも、女性の割合が特に低い局長、部長、次長級のそれぞれで女性登用率の目標値を持つべきだと求めました。

緊急雇用で労働者をまもれ

 市は昨年6 月、新型コロナウイルス感染拡大の影響で解雇や雇い止め、内定取り消しになった市民を会計年度任用職員として緊急雇用をしました。たけこし市議は「3 月末は雇い止めが相当数増える。緊急雇用として労働者をまもるのは行政の役割だ」として、再度の実施を求めました。市は前回の募集20人に対して任用が8 人であったことを理由に「来年度は予定していない」と答弁。あわせて求めた「支援としての学生雇用」についても「来年度の状況を見ながら必要性を検討する」との答弁にとどまりました。

核禁条約発効をうけたとりくみを

 たけこし市議は、さいたま市平和都市宣言の「核兵器の廃絶と世界の恒久平和実現に貢献する取り組みをおこなう」の一文を引用し、今年1 月22 日に発効した核兵器禁止条約に関する市のとりくみを求めました。市は「新たな取り組みは考えていない」「戦後75 年経過しているので、若い世代の方たちに意識を醸成していくことに重点的に事業を進めている」と答弁しました。質問を終えたたけこし市議は「核兵器禁止条約の発効とともに人生を歩む若い世代にこそ意義を伝える必要があり、取り組みがないのは大変問題」と述べました。

予算委員会*総合政策① 複合化ありきではなく必要な公共施設建設を

予算委員会で総合政策委員会関連について質疑をおこなうとりうみ敏行市議

 2 月26 日の予算委員会で、とりうみ敏行市議は公共施設マネジメント計画について質問しました。同計画は公共施設の複合化などにより総面積を縮減することを目的として、2014 年~ 32 年度までを4 期に分け、第1 期は2020 年度で終了。第2 期へ移行します。しかし第1 期の検証結果は、施設総量は2019 年度末で約7 万5000 ㎡増、複合化は4施設で実施、施設数は12 施設増えました。

とりうみ 市はこれから10 年間で100 施設、その後の10 年間で222 施設が築60年を経過する建物になると試算しているが、財政的な負担についての考えは。

 築60 年を迎える施設は建て替えに該当する。複合化や公民連携を活用して、できるだけコストを下げていく。

とりうみ 建設の計画段階でイニシャルコスト、ランニングコスト、ライフサイクルコストといったものをすべて計算し、適切な対応がされれば建物の老朽化自体は大きな問題ではないと考える。財政の硬直化を招かないための努力は。

 第2 期は予防保全に特に力を入れていく。状態がよければ築80 年まで使うという市の考えに基づいて、事前に予防保全の工事を入れて建物の長寿命化を図っていく。

 とりうみ市議は「公共施設マネジメント計画に頼らざるを得ないのは、財源や総事業費も明らかにされない大型開発に優先的にお金を使おうとするからであり、この姿勢こそ大きな問題」と指摘。浦和区の老人憩いの家が数年前に取り壊され、土地が放置されたままであることを例にあげ、市民に必要な施設は単独でも建てるべきであり、市民のくらし優先の財政へ見直すことを求めました。

 そのほか、とりうみ市議は債権回収事業についても質問。滞納者の生活再建に向けた支援を適切におこなうために、生活困窮者支援や福祉相談窓口センターと連携していくことを求めました。

市役所本庁舎 移転ありきの計画に疑問

市庁舎及び行政区の在り方検討特別委員会で質疑をおこなう松村としお市議

 清水市長は、2 月2 日の所信表明で市役所を新都心バスターミナルほか街区へ10年後をめどに移転する方針を明らかにしました。22 日に市庁舎及び行政区の在り方検討特別委員会(党市議団から神田よしゆき・松村としおが出席)が開かれ、都市戦略本部から報告がありました。

 

 昨年、現庁舎の健全性調査で「使用年数が60 年を超えることは適当ではない」との結論が出されました。あと15 年をめどに現地建て替えか移転かの検討が必要な状況です。そのため早く新庁舎に移転したほうがコスト削減できるとの試算や、現時点で新庁舎建設に217 億円、現庁舎解体に12 億円を見込んでいることが報告されました。現庁舎跡地に文化・芸術・教育等の施設整備をするイメージも示されました。

 

 松村市議は質疑で「コロナ対策に全力をあげなければいけないときに市庁舎移転にエネルギーを割くのはいかがなものか」などこの時期の移転発表に疑問の声が寄せられていることを紹介。現地建て替えについて質したところ、市は現地建て替えは検討していないことが明らかになりました。また新庁舎建設と現庁舎跡地開発がセットとなり多額の税金が投入される可能性も指摘しました。引き続き、移転の影響や費用を明らかにさせるとともに慎重な議論を求めていきます。

総事業費不明のまま大宮GCS推進は認められない

大宮GCS化構想推進特別委員会で発言するとりうみ敏行市議

 大宮駅グランドセントラルステーション(GCS)化構想は、2016 年に閣議決定された「首都圏広域地方計画」に基づく計画で、大宮が東日本の対流拠点として位置づけられ、国の意向が強く打ち出されています。

 

 構想の中心は大宮の交通基盤整備及び駅機能の高度化などを中心としたもので、このほど「大宮GCS プラン2020」が策定されたことから、2 月19日、特別委員会が開かれ、とりうみ敏行市議が出席しました。

 

 質疑により、今後13 もの事業が立ち上がることが明らかになり、その事業費は計画が立ち上がってからでないと明らかにできないということが分かりました。とりうみ市議は、「総事業費が明らかになるまで何年かかるのか。事業の計画性や税金の使い方としてもおかしい」と批判しました。

 

 党市議団はかねてから、ただちに総事業費を明らかにすることを強く求めてきましたが、一向に明らかにされません。一方で、構想を打ち出した2016 年から昨年度までで約3 億3500 万円もの税金をつぎ込んできました。とりうみ市議は、「大宮GCS 化構想をこのまま推進していくのではなく、今こそ計画を見直し、コロナ対策に集中すべき」と求めました。

2月議会*まちづくり 都市公園に民間の収益施設 市内22の公園が候補に

まちづくり委員会で質疑をおこなうとりうみ敏行市議

 2 月18 日、まちづくり委員会で「さいたま市公募対象公園施設設置等予定者選定委員会条例の制定」議案が審議され、とりうみ敏行市議が質疑をおこないました。

 2018 年2 月議会で「さいたま市都市公園条例」が改定され、Park( パーク)-PFI(公募設置管理制度)を活用して、民間業者が公園施設で収益を見込める事業をすることができる仕組みが作られました。今回の議案は公募に応じた事業者を選定する委員会を設置する条例案です。

 質疑では、市民にとって利便性の高いものを作るとして、民間資金を使って収益施設をつくることで公共オープンスペースとしての都市公園の基本的な性格がゆがめられること、制度に住民参加の仕組みがないこと、委員会が原則非公開であることなどの問題点が明らかになりました。

 「南区の別所沼公園がPark-PFI の手法でおこなわれる最初の公園」だという報道があったことについて、市は「市内公園のうち22 の候補公園を想定しているがまだ絞り込んでいるところはない。別所沼公園で住民に説明会をしたのは公募する前提ではない」と説明。とりうみ市議は「まだ決まっていない、と言いながら説明会でPark-PFI のメリット等について説明し、住民を混乱させたことは問題だ」としたうえで、「高齢者も子どもたちも安心して集える公園こそが住民のニーズ。その要求に応えるのが行政の役割だ」と指摘して、条例案に反対しました。

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