議会報告

委員会

12月議会 市長・市議・市職員などの期末手当引き下げ議案が出される

油面川排水機場設備事業(市資料)

 11 月19 日、さいたま市議会議会運営委員会(松村としお・とりうみ敏行の両市議が所属)が開かれ、12 月議会の議案が示されました。

 

 さいたま市特別職等報酬審議会からの答申を受け、市長や市議会議員等、特別職の期末手当の支給月数を引き下げる条例議案が出されました。これは2021 年度以降、期末手当の年間支給月数を3.40 月分から0.05 月分引き下げ、3.35 月分とするものです。同時に市職員の期末手当も2.60 月から2.55 月へ、任期付職員は2.20 月から2.15 月へ、それぞれ引き下げることとしています。

 

 しかし市議分に関しては、この間、特別報酬審議会の答申を踏まえたうえで、議会の判断として値上げしない措置をとってきました。そのため、今回の議案が可決されれば実質的な値上げになってしまいます。神田よしゆき市議は「年間支給月数3.30 月分を堅持し、値上げとならないようにしたい」と話しています。

 

 また、油面川(桜区)に排水機場設備を整備するため工事請負契約(約5 億5400 万円)の議案については、昨年の台風19 号の甚大な被害から油面川の排水機場設備の必要性が叫ばれており、迅速な対応を求めていきます。

 

 補正予算では、新型コロナウイルス感染症対応として、保険適応されたPCR 検査等にかかる費用の公費負担(約5 億1300 万円)、PCR 検査の増加に対応するため民間検査機関に一部依頼するための手数料(7040 万円)、高齢者施設におけるクラスター防止のため、施設の新規入所者に係るPCR 検査費用の補助(5200 万円)などの議案が出ています。今後、議会の中で審議していきます。

クラスター発生 大宮南銀で広くPCR検査

保健福祉委員会で質疑をおこなう神田よしゆき市議

 11 月16 日、保健福祉委員会が開かれ、神田よしゆき市議が参加しました。

 

 はじめに、大宮駅南銀座地域の接待を伴う飲食店で新型コロナウイルス感染のクラスターがたて続けに発生したことを受け、当該地域で働く従業員に対し、広くPCR 検査をおこなったとの報告がありました。対象店舗数は111 店舗、検査実施人数は614 名、そのうち陽性者は8 名で陽性率は1.3%ということでした。神田市議は市としての今後の対策について質し、市は「チェックリストなども活用しながら感染予防対策を講じていく」と答えました。

 

 続いて、インフルエンザ流行期に備えた市立病院の対応として、新病院の感染外来で行っている発熱患者(コロナ疑い患者)の検体採取と診療の一部を旧病棟において実施するとの報告がありました。11 月20 日頃(土日祝除く)からスタートし、受診は事前予約制、対象者は市立病院に受診中あるいは受診歴のある患者(発熱している軽症患者)です。紹介患者も受診可能とのことなので、万が一発熱した場合は、まずはかかりつけ医や地元の医療機関に電話で相談してください。

台風 19 号の教訓をふまえ 複合災害への備えを

ファミリーパーテーションの展示を見るたけこし市議

 11 月10 日、総合政策委員会で複合災害に関する危機管理のとりくみが報告され、とばめぐみ、たけこし連の両委員が出席しました。

 はじめに、昨年の台風19 号に対する防災対策を検証し改善したこととして、治水対策では油面川排水機場の前倒し整備について、避難対策では指定避難所の見直し(10 カ所増設) や避難所標識の表示張り替えなどが報告されました。

 また、避難所における新型コロナウイルス対策として、分散避難の広報や二次避難所の開設、感染症対策を踏まえた避難所運営マニュアルの作成が報告されました。避難所に備える感染症対策物資が展示され、各備品について説明を受けました。たけこし市議が避難所への導入を求めてきたエアマットやファミリーパーテーションをはじめ、段ボールベッドや液体ミルクも新たに備蓄されます。たけこし市議は「まだまだ足りない避難所を増やし、さらに環境を改善させていきたい」と話しました。

 

↑段ボールベッドとエアマット

9月議会*決算【企業会計】市立病院機能強化で住民福祉の向上へ

決算委員会で企業会計について質疑をおこなう神田よしゆき市議

 10 月6 日、決算特別委員会で、神田よしゆき市議が企業会計関連(病院・上下水道)の質問に立ちました。はじめに、病院事業会計について質しました。

神田 さいたま市立病院が昨年12 月に開院した。整備計画では医療機能の強化ということで救命救急センター、精神・身体の合併症の病棟、緩和ケア病棟があげられているが、効果は現れているのか。

市立病院 救命救急センターの開設には県知事からの指定が必要だが、埼玉県の救急医療部会から指定について保留という返答があった。その理由として救急科の専門医を充足させた方がいいという指摘をもらっている。しかしハード面で専用の初療室やICU6 床、HCU14 床などの整備が進み、重症患者の受け入れ数は増えている。また精神科については、30 床を新設し、身体合併症を有する精神病患者に対する入院を中心とした診療をおこなっている。そして緩和ケア病棟については、在宅や地域の医療機関、施設で過ごす患者さんが疼痛コントロールのための投薬調整等を目的に一時入院ができるようになったのが強化された点である。

神田 気になるのが医師の充足率。決算資料では106 名(83 %)ということで、100% に向けた手立てが求められる。

 

市立病院 特に精神科が医師不足でとても苦労した。計画人員に達していないので大学の医局に継続的に働きかけている。

 次に神田市議は、水道事業会計が大幅黒字で経営状況は安定していることを確認し、引き下げは十分できると求めましたが、市は「人口減少」を理由に引き下げを拒みました。

 

 また、下水道普及率について普及率の低い4 区(西区、緑区、見沼区、岩槻区)についてどう考えるか質し、市は「2019 年度もこの4 区を重点的に整備した。全体で58 ヘクタール。来年度については西区84.7%、緑区92.6%、見沼区90%、岩槻区70.5%になるように予算要求したいと考えている」と答弁しました。

9月議会*決算【まちづくり】ただちに見直せ!大宮GCS化構想

決算委員会でまちづくり委員会関連について質疑するとりうみ敏行市議

 10 月5 日、決算特別委員会(まちづくり委員会関連)が開かれ、とりうみ敏行市議が質問に立ちました。

 「大宮駅グランドセントラルステーション(大宮GCS)化構想」は、2018 年7 月策定の基本計画以来、いまだに総事業費が明らかにされないまま、構想だけが膨らみ続けている事業です。とりうみ市議は、あらたに明らかになった「ランドマーク」構想について市の考えを質しました。

とりうみ 2018 年の基本計画では、大宮のシンボル都市軸の形成とうたっているだけで具体性がなかったが、今回はじめて「ランドマーク」という記載が出てきた。「ランドマーク」とはなにか。

 大宮GCS 推進会議の意見を受け、大宮を象徴するランドマークの必要性を認識し、シンボル性の高いランドマークとの記載をした。

とりうみ ランドマークとは、東京タワーなど、どれを見ても大きな建物を指す。計画されている高層ビル群のほかにつくることになるが、財政面について検討したのか。

 費用については内容などが決まっていないことから言えない。

 とりうみ市議は、「一般的にランドマークと言えば、その土地における方向感覚の目印になる建物、国や地域を象徴する建物、空間と言われている」と示しながら、「党市議団がかねてから指摘してきたように、事業の全体像や総事業費が明らかにされないまま、財源に関係なく新たな構想や建物が出てくるようなやり方は、将来の市民負担を考えたら直ちに改めるべき」と強く求めました。

 その他、大宮GCS 化構想と同様に総事業費が明らかにされないまま本格整備に進もうとしている「長距離バスターミナル」事業についても取り上げ、巨大な財源は市民のためにこそ使うべきと求めました。

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