政策と活動

「建設キャリアアップシステム」導入を 埼玉土建の現場訪問

現場視察後の懇談で発言するとりうみ敏行市議(左から2人目)

 8 月26 日、埼玉土建さいたま南支部による公共工事現場視察がおこなわれ、党市議団からとりうみ敏行市議も参加しました。

 視察先は今年12 月に完成予定の市営道祖土戸崎団地建設現場(緑区)です。現場の作業所長から、建設労働者の健康管理をはじめ「標準見積書」の活用など、下請け契約や働き方について説明を受けました。埼玉土建からは国や建設業界が進めている「建設キャリアアップ」の導入について提案しましたが、現場ではまだこのシステムが周知されていませんでした。

 「建設キャリアップ」の目的は、技能者の就業実績や資格を登録し、技能の公正な評価、工事の品質向上などにつなげることで労働者が適正な処遇を受けられるようにすること等です。昨年から開始され、埼玉土建も推進の努力をしています。とりうみ市議は「高齢化が進む建設業で若い世代を受け入れていくためにも、当事者はもとより、行政の役割が重要」と述べました。

学生の声を市議会へ

学生の実態をききとるたけこし連市議(左)

 コロナ禍で、大学生はさまざまな困難に直面しています。8 月25 日、民青同盟埼玉県委員会(以下、民青同盟)のみなさんがさいたま市議会に「高等教育への補償・支援の抜本的拡充を求める請願」を提出しました。党市議団のたけこし連、金子あきよの両市議が紹介議員となり、請願を提出するにあたっての思いをたけこし市議が聞き取りました。

 

 民青同盟は、埼玉大学をはじめ県内各地でフードパントリー(食料の無料配布)を開催し、大学生にアンケートをおこなって、切実な声をまとめています。

 埼玉大学は2021 年2 月まで、授業の完全オンライン化を決定しており、新1 年生は一度も大学構内で授業を受けることができていません。サークルなどの活動も制約されており、学生同士の交流が希薄になり、学生が孤立している状況が明らかになりました。

 

 経済的な問題も深刻で、アンケートに答えた学生の大半がアルバイトを解雇や休業させられ「新しいバイト先が見つからなければ奨学金の貸与額を引き上げる。最悪の場合は退学するしかない」という声も寄せられています。

 

 たけこし市議は「学生の声はどれも切実なものばかり。学生の声をまっすぐ議会に届けたい」と話しました。

2021年度から使用 中学校教科書を採択

 8 月6 日に開かれた臨時教育委員会で2021 年から24 年にかけて使われる中学校教科書の採択がおこなわれました(採択結果は表参照)。懸念されていた道徳や社会科の教科書については昨年と同じ教科書会社になりました。

 

 

さいたま市ホームパージ「令和3年度使用さいたま市立中学校用教科用図書の採択結果について」

https://www.city.saitama.jp/003/002/011/p074855_d/fil/R3_CHU_kyoukasyo.pdf

 教科書採択のあり方については、これまで党市議団として現場の意見を尊重するとともに、採択理由が市民に分かるよう運営を工夫することを求めてきました。教科書採択の教育委員会では、一昨年までは学校の調査研究結果(いわゆる学校票)が傍聴者に紹介されていましたが、昨年からは示されなくなりました。教科書選定委員会の推薦とおもな研究所見の紹介にとどまっています。

 今回の教科書採択の教育委員会を傍聴した「よりよい教科書を求めるさいたま市民の会」の芳賀和夫さんと懇談した松村としお市議は、「教育委員会においても公開が原則。傍聴している市民にとってもより分かりやすく透明性が高くなるよういっそうの改善を求めたい」と話しました。

新型コロナウイルス対策 市立病院旧病棟の活用を

要望書の提出に同席する金子あきよ市議(右から4人目)と神田よしゆき市議(その隣)

 新型コロナウイルス感染症対策としてさらなる医療体制の整備が求められています。8 月11 日、南区の2 つの住民団体(南区住みよい町づくり連絡会と南区西・住みよいまちをつくろう会)が、清水市長あてに「市民を新型コロナウイルス感染から守るための要望書」を提出しました。党市議団から神田よしゆき、金子あきよの両市議が同席しました。

 

懇談に同席する神田よしゆき市議(左から3人目)と金子あきよ市議(その隣)

 2 つの団体は、4 月24 日に市立病院旧病棟活用についての要望書を市に提出し、6 月県議会への請願をおこないました。この請願は不採択となりましたが、その後も署名にとりくみ、2083 筆を集めて市への提出に至りました。対応した保健福祉局長は「酷暑のなかでとりくまれた重みのある署名として受けとめる」と話しました。そして、PCR 検査は医師会の協力を得て医師の判断でできるように改善していること、市立病院旧病棟については県に情報提供はしているものの活用の回答がないことが説明されました。

 

 住民団体は8 月18 日、さらに上積みした署名2416 筆を県知事に提出し「市は『旧病棟の活用について、県からの申し入れはない』と言っていた。速やかに市と協議してほしい」と強く申し入れました。県は、課題は医師・看護師など医療従事者の確保、そして水・ 電気まわりの改修費が多額、と述べつつも「県として旧病棟は大切にしたいと受け止めている。近いうちに知事とさいたま市長との打ち合わせを予定している」と前向きの回答をしました。

 

 その後、20 日におこなわれた県知事とさいたま市長の会談のなかで市立病院旧病棟を必要があれば活用できるよう、年度内は解体しないことなどが確認されたとの報道がありました。

 金子市議は「県の見解も確認しつつ、市に対し、市民のいのちと健康を守るために役割を果たすよう求めたい」と述べました。

ソーシャルファーム 医療の専門職の配置を

「わーくはぴねす農園さいたま岩槻」のハウスの中の様子

 8 月19 日、「わーくはぴねす農園さいたま岩槻」の利用者から夏場の作業について相談を受けたため、金子あきよ、とばめぐみの両市議が現場を視察しました。

 ここは、さいたま市が総合振興計画で「障がい者の働く場」と位置づけてとりくんでいる事業です。昨年6 月に開設され、17 社の企業に採用された105 名の障がい者が35棟のビニールハウスで水耕栽培をしています。開設から1年たち、農園はハウスも整い、農作物も実り、活気が感じられました。

 この日の気温は35℃、ハウス内は朝10時ですでに38℃でした。40℃を超えたら「危険な温度」としてハウスから出るよう指示されますが、この夏はハウスに5 分しかいられない日が何日もあったそうです。

 今後、ハウスをあらたに15 棟建設し、45名の障がい者の採用が決まっています。しかし、ここでは暑くても寒くても作業は水耕栽培のみ。障がい者の特性を理解し、体調を管理するための医療の専門職もいません。金子市議はこの問題を9 月議会の一般質問でとりあげ、専門職の配置を求めていきます。

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