政策と活動

政治分野におけるハラスメントをなくすために

 1月30日、さいたま市議会主催で「政治分野におけるハラスメント防止研修」がおこなわれ、党市議団から久保みき、金子あきよ、とばめぐみの各市議が参加しました。太田雅幸氏(弁護士)による講義を受けました。

 

 NHKが行った「議員3万2000人・大アンケート」では、回答した14%の議員が、別の議員からのセクハラ・パワハラがあると回答しています。講師からは、実際の事例として、中央政界におけるパワハラ事例、職員が議員から「税金ドロボー」「逆らうなら仕事をできなくさせるぞ」などの暴言を浴びせられ、退職に追い込まれて裁判になった事例、また、議員間における隔離や仲間外し、無視、セクハラ、ソジハラ(性的指向や性自認についてのいやがらせ)や、マタハラなどの事例の紹介と説明がありました。議員が職員に対して意見を言うときに「許容されるもの」と「ハラスメントとされるおそれがあるもの」が示され、相手の人格否定につながる言動がある場合はハラスメントになるなど、分かりやすい説明がされました。

 

 さらに、法的な枠組みがどこまで整備されてきたかも示されました。太田氏は、「20年以上前から、パワハラが起きて事後に司法(裁判)が救済するということは繰り返されてきたが、今は事故が起きる前に企業・事業者が組織的にハラスメントを防止するという意識に変化してきた」と話されました。

 

 さいたま市議会においてもハラスメントが問題になったことが何度かあります。超党派の女性議員で構成されている「さいたま市女性の活躍を推進する議員連絡会」では、ハラスメント防止条例の制定の必要性が議論されてきました。全国では、ハラスメントに特化した条例を制定している自治体は10程度しかないとのことで、講師からは先進的な条例をもつ自治体として福岡県の条例が紹介されました。

 

 研修に参加した久保市議は「市議会全体でハラスメントの認識と問題を共有し、条例制定に向けて先進事例に学びつつ、ハラスメントのないさいたま市議会をめざしていきたい」と話しました。

2月議会がはじまります

 2月1日から3月3日まで、2月議会が開かれます。2月議会では代表質問がおこなわれ、党市議団から金子あきよ市議、たけこし連市議がそれぞれ登壇します。

 

 また、2月議会は2023年度予算を審査する予算委員会が開催されます。党市議団からとりうみ敏行市議、久保みき市議が参加し、市民のくらしを応援する予算案になっているか、厳しくチェックします。

 

 いずれもインターネット中継が予定されています。ぜひご覧ください。

 

学校給食費の無償化を求める

 

 小・中学校にお子さんが通う保護者有志のみなさんから、「小・中学校の学校給食費の無償化を求める請願」が出され、党市議団として紹介議員になりました。

 

 また、10月からのインボイス制度導入にかかわって、消費税をなくす埼玉の会から「国に対しインボイス(適格請求書)制度の実施中止を求める意見書提出を求める請願」が出され、党市議団として紹介議員になりました。実現のため、ちからを尽くします。

 

意見書(案)と決議(案)を提出

 

 党市議団として、3件の意見書(案)をと決議(案)を提案しました。

①
マイナンバーカードの普及率を地方交付税に反映させないよう求める意見書(案)

②
病院積立金の前倒し国庫納付のための法改定を行わないことを求める意見書(案)

③
保育士の配置基準の見直し及び処遇改善を求める意見書(案)

 

 また、「さいたま市議会における統一協会(世界平和統一家庭連合)と政治家との関係についての徹底調査及び関係を断ち切ることを求める決議(案)」を合わせて提出しました。

国交省に要望 公共交通の発展支援を

 1月25日、党市議団から松村としお、神田よしゆき、とばめぐみ、たけこし連の各市議が、伊藤岳参議院議員を通じて、国土交通省に対し、地域公共交通に対する支援の強化を求める要望書を提出(要請陳情活動)しました。

 

 提出した要望書では、少子高齢化が進むもと、地域の公共交通の維持・強化が課題となっているとして、交通を「権利」として位置づけ、諸施策の基本に据えることや、クロスセクター効果(公共交通の利便性の高まりで高齢者の健康促進や就労機会が確保されるなど、ある分野が赤字でも他分野の黒字効果が大きいこと)の考え方に基づいた公共交通の発展支援を求めました。

 

 要望書提出後におこなわれた意見交換では、国交省がおこなってきた社会資本整備総合交付金(道路、都市公園、市街地、下水などに対する支援)のなかに、2023年度から「地域公共交通再構築」が盛り込まれることが提案されるなど、国も地域の基幹事業として公共交通を位置づけていることが報告されました。また、クロスセクター効果の自治体への周知を求めたところ、国交省の職員は「さいたま市の地域公共交通計画を見て目標などを確認したが、満足度の改善や交通空白地の改善などが挙げられているものの、クロスセクターの考え方で目標を設定しているという観点が見られなかった」と話しました。

 

 要望に参加したたけこし市議は「国でも地域公共交通の位置づけを基幹事業としていることなどが分かり、大変参考になった。今日聞いてきたことを2月議会の代表質問でも生かし、市議団の提案している交通政策の実現に向けてとりくみたい」と話しました。

市民の願い 2023年度予算要望に市長が回答

 党市議団が昨年10月に提出した「2023年度市政運営及び予算編成に関する要望書(760項目)」に対するさいたま市の回答書が、1月24日、清水勇人市長から手渡されました。

 

 はじめに市長から、2023年度予算編成の柱とおもな項目について報告があり、予算総額は約1兆1289億円となり、過去最高の予算額となることが明らかにされました。

 

 今回の市長の回答では、とくに民間保育施設(養護施設を含む)に対する光熱費補助を昨年度に続いて実施すること、また、障がい者施設、高齢者施設へ原油価格、光熱費の高騰の影響を調査し、実態を踏まえた運営費補助を行うこと、小学校の特別教室および中学校の体育館へのエアコン設置を早急に行うことなどが示されましたが、党市議団がかねてから予算要望してきた大型再開発を聖域とする予算編成を見直して、税金の使い方を市民のくらし中心に切り替えることについては、「コスト削減に努める」という回答で、あくまでも計画どおりに進める姿勢です。

 

 また、新型コロナ感染症対策や異常な物価高騰に対する予算やジェンダー平等施策に対する予算の拡充などについては特段の説明はありませんでした。特にいま、岸田内閣が「敵基地攻撃能力」の保有など「安保関連3文書」を閣議決定し、大軍拡・大増税をねらうなか、「核兵器禁止条約を国に求めること」については、国際社会が一致することが重要だとして、相変わらず国の動向を注視しながら平和施策を推進するというものにとどまっています。

 

 要望した760項目に対する回答全体の精査はこれからとなりますが、2月1日からは2月議会がはじまり、2023年度当初予算が審議されます。とりうみ敏行市議(団長)は、市の回答を受け、2月議会での予算審査に生かすことを表明しました。

受験生をねらった痴漢加害を防げ! 市に対策強化を求める

 痴漢は、もっとも身近な性暴力の1つであり性犯罪です。本格的な受験シーズンになり、SNS上には「痴漢祭り」「共通テスト当日は痴漢チャンスデー」など、受験生を標的とした痴漢をあおる投稿がたくさん行われています。卑劣な犯罪であるうえに、大事な入試を控えた受験生には通報されないだろうと見越したものでもあり極めて悪質です。

 

 こうした点から、党市議団は1月24日、市交通政策課に申し入れをおこない、受験生に対する痴漢加害撲滅のためのとりくみを求めました。とりうみ敏行、とばめぐみ、松村としお、金子あきよの各市議が参加しました。

 

 申し入れでは、日本共産党として国会でも痴漢や盗撮の加害防止と被害の実態調査など被害者救済の対策強化を求めてきたことを紹介し、市として市内各地を会場として入試がおこなわれるこの時期にあわせて、とりくみを強化することを求めました。JRなど交通事業者に対する要望内容も具体的に提示しました。

 

 金子あきよ市議は、神戸市交通局が市内の地下鉄やバス内にポスターを掲示したこと、昨年6月には関東の交通事業者や埼玉県警を含む警察機関が「痴漢撲滅」のキャンペーンをおこなったことなどの事例を示して、さいたま市からも交通事業者にこの時期のとりくみを求めてほしいと伝えました。申し入れを受けて、交通政策課長は「申し入れの内容を交通事業者に伝える。市の関係する部署とも共有する」と回答しました。

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