田代美江子さん(埼玉大学教授)のお話を聞く
さいたま市議会では、春の選挙後、女性議員が60人中16人に増え、女性活躍推進議員連盟が立ち上がりました。また、女性の活躍を推進する議員連絡会も「ミモザの会」として活動を発展させています。会派をこえた学習会も精力的におこなわれ、党市議団の議員も積極的に参加しています。
10月30日、萩原なつ子さん(独立行政法人国立女性教育会館理事長)を講師に迎えた「男女共同参画社会のあり方について」の講演(女性議連主催)は、意思決定の場に男女両性がいることの重要性のお話でした。日本国憲法には「男女平等」が明記されているのに、社会規範、社会構造が変わっていない現実。日本のジェンダーギャップ指数の世界125位は、とくに政治の分野で低く、世界138位になっています。「女性らしく」や「女性ならでは」という言葉ではなく、「女性の経験に基づく視点」で新しい公共について考えること。そのためにデフォルト(初期設定)を変えていこうという提案でした。
また、萩原さんが関わった「としま100人女子会」についても報告がありました。2014年、「消滅可能性都市」に「豊島区」があげられたことから、このままではいけない!と豊島区に住む一般の女性たちが立ち上がった実践の話です。女性が真ん中で話し合いをすると、大きな開発よりも、子育て、地域、防災、公園、下町らしさなど、本当に大切なものが見えてきました。
意識の中に沁み込んでいるアンコンシャスバイアス(無意識の思い込み)。日々、意識を変えることが必要と痛感しました。
性は人権であり生き方である
11月2日、田代美江子さん(埼玉大学教授)を迎えた「ジェンダー平等と性の多様性について」の講演(ミモザの会主催)では、包括的性教育の可能性がテーマでした。性の話をするとき、秘密で、はずかしいというネガティブなイメージも大きいが、「性というのは、人権であり、生き方である」という認識を持つことで、性をポジティブにとらえることができる。性を学ぶことで、思いやりのある社会を構築することができる、というお話が印象的でした。学習会には教育委員会のみなさんも出席されていたので、いじめ防止にもつながる包括的性教育について、さいたま市でも、大切にすすめていきたいと思いました。
女性にやさしいまちは、子どもにも、高齢者にも、障がい者や、外国人にも、もちろん男性にも、やさしいまちになります。党派をこえて実現できること、とりくんでいきます。