政策と活動

住宅リフォーム助成制度 本市でも導入を

埼玉土建が市に申し入れ/とば、池田の両市議が同席(2024年4月)

住宅リフォーム助成制度は、建築業者の仕事確保や地域経済の活性化を目的として、住宅改修促進のために自治体が実施している制度です。住宅改修の際、地元業者に工事を発注すれば自治体が工事費の一部を負担するしくみです。助成額に対して工事総額は数倍から数十倍にのぼるなど、経済波及効果が大変高いとされています。

 

たとえば京都府与謝野町は、2009年から3年間実施した「住宅新築改修等補助金交付制度」(住宅リフォーム助成制度)の経済波及効果を研究。2億6000万円の補助金投資に対して、約40億円の直接消費(工事費)がおこなわれ、「“町内商工業の活性化に資する”という目的を果たすものであったことを実証する結果」と結論づけました。他の自治体でも同様の効果が見られ、全建総連も「住民の住環境の向上・整備だけでなく、地域経済の活性化や雇用安定にも貢献している」と発表しています。

 

循環型経済への一環として全国に広がり、導入自治体は600を超えています。県内でも川口市や川越市をはじめ半数を超える自治体がとりくんでいますが、さいたま市は実施していません。

 

党市議団には、埼玉土建など建設事業者から「住宅リフォーム助成制度をつくってほしい」との声が寄せられています。これまでも市議会で制度の創設を求めてきましたが、今こそ必要だという立場で、6月議会でとばめぐみ市議が住宅リフォーム助成制度の実施を求める予定です。

隠れ待機児童は1506人 公立保育所なくさないで

2022年6月議会でこの問題をとりあげた金子市議

2024年4月1日現在における保育所等利用待機児童の状況が発表されました。

 

さいたま市の待機児童数は「3年連続ゼロ」とされていますが、実は、申込みしたのに保育所を利用できなかった「利用保留児童」が1506人もいます。「隠れ待機児童」とも呼ばれているこの「利用保留児童」。そのうち150人はナーサリールームなどの認可外施設を利用していますが、育児休業を延長して復職しないことにした人や、求職活動を休止した人がいるにも関わらず、待機児童数は「ゼロ」だとされました。清水市長は、記者会見で「利用保留児童が昨年から減少はしているものの、現在も相当数いるということは、まだ子育て家庭の多様な保育ニーズに完全に応えられる状況になっていない」と答えています(「埼玉新聞」4月26日)。

 

利用保留児童の95%は3歳未満児、もっとも割合が高いのは1歳児です。このようななか、昨年度から南区では3園、桜区では2園の公立保育所が2026年度末の廃園を見越して段階的に子どもの募集を停止しています。2022年に発表された「公立保育所の在り方方針」は、その時点で61園あった公立保育所を2028年度から順次民間移管を開始、33園に半減させる計画を示しており、この半減計画のなかで先行して南区、桜区の公立保育所の廃園がすすめられています。しかし、この2つの区で利用保留児童は300人を超えています。

 

2022年6月議会で、この問題をとりあげた金子あきよ市議は「公立保育所半減計画が市民の保育ニーズに逆行しているのは明らか。公的保育の充実のため、公立保育所半減計画の撤回を求めていく」と話しました。

学童市連協定期総会 学童保育を守れ  

総会であいさつにたつ久保市議

5月26日、さいたま市学童保育連絡協議会の定期総会が開催され、党市議団から久保みき市議が参加しました。

 

さいたま市は、4月から「放課後子ども居場所事業」をモデル校4校で開始しましたが、これまで子どもの豊かな放課後のために力を尽くしてきた民間学童クラブへの充分な説明はありませんでした。

 

総会では本市の学童の現状報告と、居場所事業導入の経緯や概要の説明がありました。いちばんの問題は、職員の配置基準の後退です。基準が後退すると子どもに寄り添った支援はできず、監視的、管理的なかかわりになります。今後は民設学童クラブが校内施設を使用しているところでも居場所事業の検討がされることから、民設学童クラブの取り潰しがおこなわれる心配があります。市連協からは、2つの事業が選択肢となるような保育料の設定、児童数によらない安定的な運営が可能となる支援という要望が出されました。

 

久保市議は「しっかりと受け止めて、『学童保育をなくすな』の声をあげていきたい」と話しました。

どうする?市庁舎跡地の利用 市民の声を市政へ

2030年にさいたま市庁舎が現在地(浦和区常盤)からさいたま新都心に移転することが決定しましたが、現庁舎の跡地利用については、2025年度に利活用計画(骨子)を策定予定です。市民の声を反映した跡地利用を市に求めるため、浦和区の池田めぐみ市議を中心に、市議団で「どうする?市庁舎跡地の利用」というアンケートを実施し、声を集めました。回答数は206件(インターネット回答85件、用紙での回答121件)。小学生から90代まで幅広い方が回答しました。

 

最初の設問は、「浦和の好きなところ」「浦和のまちづくりで大切にしてほしいこと」で、多くの方が「文教都市」「歴史ある街並み」「緑や自然の多さ」「静かで落ち着いている雰囲気」をあげました。
続いて「さいたま市庁舎の跡地利用」については、希望の利用方法を項目化し、複数回答可で、回答してもらいました。

 

その結果、圧倒的な1位は、「防災公園」でした。元日の能登半島地震や、4月の台湾地震を受けて、災害に備える拠点を希望する声が多く、「普段は市民が憩う公園であり、いざという時には避難場所として、炊き出しや給水、充電施設、シャワー室、トイレなどとして利用できる機能がほしい」というご意見が多数ありました。
2位は「子どもの遊び場」ボール遊びなど、子どもが元気にのびのび遊べる公園を望む声が多く、例年の猛暑を懸念して涼める場所の必要性を指摘する声もありました。3位は「美術館や博物館などの文化施設」で、ビルの中のうらわ美術館では収蔵庫や常設展示室が少ない、新しい浦和画家を育てる施設や、歴史や文化を豊かに伝える拠点がほしいという要望が多く寄せられました。4位の「子育て関連施設」は、認可保育園や放課後児童クラブのほか、子どもと様々な世代の方が触れ合えるコミュニティ施設ができないかというご意見がありました。多様な立場の市民が接点を持てるコミュニティスペースを作ることで、お互いを助け合い、認めあえる場が、これからの時代に必要ではないかなどの声も複数ありました。5位の「病院」は、医師や看護師が不足している現状から大学病院を望む声が多く、とくに安心して子どもを産むための「産科」設置の希望がありました。

 

その他、自習室が人気の大宮図書館などを例にあげ、人が集まる図書館を希望する声や、レジャープールの削減を進めるさいたま市で、全天候型の室内プールをつくってほしいという声、体育館やジムなど体を動かせる施設がほしいという声も寄せられました。

 

今後、市議団では、このアンケート結果を受けて、「防災公園」や「子どもの遊び場」など他市の先進事例を視察し、市民の声を反映する市庁舎跡地利用となるようさいたま市に要望書を提出する予定です。「市庁舎跡地をどんな使い方にするかは、次世代へのプレゼントだと思う」という声もあり、経済効果だけでなく、本市の今後につながる跡地利用を市民と共に考えることを、市に求めていきます。

公共交通の充実・発展のため 国会要請行動

要請陳情行動で発言する久保市議

5月14日、参議院会館にて地域公共交通の充実・発展のための国会要請行動がおこなわれました。伊藤岳参議院議員、塩川てつや衆議院議員、埼玉県内の党地方議員などとともに、党市議団からは久保みき市議が参加しました。国土交通省総合政策局、鉄道局、物流・自動車局の課長補佐らが対応しました。

 

今、全国でバス路線の廃止・撤退が大規模に広がっています。2023年度に廃止・撤退した路線は2495kmにのぼり、前年よりも898km増加しました。首都圏に占める割合は約3倍に増えています。さいたま市でも、昨年3月に岩槻駅から蓮田駅までの国際興業バスの路線が運転手不足を理由に廃止されました。バス運転手の年間労働時間は全産業平均より約200時間多く、そのうえ年間平均賃金が約100万円少ないのが現状です。久保市議は、運転手の処遇改善とともに、地域公共交通の予算をもっと増やすよう要望しました。

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