政策と活動

毒ガス問題シンポジウム 情報開示と安全対策の強化が必要

 2013年12月15日、「日本共産党さいたま市議団公開シンポジウム 自衛隊化学学校毒ガス問題を考えるつどい」がプラザノース(北区)でおこなわれ、会場いっぱいの190人がつめかけました。
 パネリストは平山武久日本平和委員会常任理事、神田よしゆきさいたま市議、塩川てつや衆院議員の3人でした。
 平山氏は、陸上自衛隊大宮駐屯地化学学校の役割を解説し、毒ガスの製造や防護実験が行われているだけでなく、毒ガス対応の訓練がおこなわれていることを紹介。「毒ガスと背中あわせの市民の不安は当然。自衛隊はこれまで存在を隠してきたが、秘密主義と戦争は表裏一体だ」と話しました。
 神田市議は、さいたま市議会での論戦を話し、市が安全性の確認や周辺住民の安全対策に積極的に取りくもうとしないことを批判。
「化学学校は内規で災害等緊急時の対応を定めている。それに相応しい対応が必要。引き続き安全対策を求める」と話しました。
 塩川衆院議員は、1995年に批准した化学兵器禁
止条約の例外規定に基づいて化学学校で毒ガス製造をはじめながら市民に知らせずにきた問題を指摘。また「毒ガス対応は消防・警察の仕事と自衛隊も認めている。自衛隊が毒ガス研究をするのは米軍と海外で戦争する体制づくりの一環」と問題の本質を明らかにし、「秘密保護法は強行されたが、隠されないよう市民に広く訴え情報開示を進めることが大事」と話しました。
 フロアからは、「情報開示と秘密保護法は相反する。秘密保護法の撤廃が必要」「大宮駐屯地で中学生が職業体験をしているが危険と感じた」などの発言がありました。
 コーディネーターをつとめた埼玉県平和委員会事務局長の二橋元長氏は、まとめの発言で「秘密保護法の撤廃とともに、情報開示と安全対策を求めていこう」と呼びかけました。
 党市議団は今回のシンポジウムの成果を生かし、国会議員との連携、市民との共同を広げて住民への説明や安全対策の強化を求めていく決意です。

秘密保護法の強行採決に抗議する山崎団長談話を発表

日本共産党市議団の山崎あきら団長は、2013年12月8日に秘密保護法案が成立したことを受け、談話を発表しました。

党市議団は現在行われている12月議会にも秘密保護法案の撤回を求める意見書案を提出するなど、同法成立の阻止に力を尽くしてきました。

談話は以下の通りです。

憲法違反の秘密保護法の強行採決に抗議する 
日本共産党さいたま市議団長 山崎あきら

 国民多数の反対にもかかわらず、12月6日秘密保護法案の採決が強行されたことに強く抗議します。

 この法律は日本国憲法に記された国民主権、基本的人権、平和主義をことごとく踏みにじるものです。憲法違反の法律は廃止するほかありません。日本の平和と民主主義を壊し、暗黒社会をつくることを許さない、秘密保護法撤廃のたたかいに立ち上がることを呼びかけます。

 法成立後のどの世論調査でも、秘密保護法を支持しない・評価しないが50%を超え、内閣支持率が急落しています。

 日本共産党の志位和夫委員長は強行採決後、「安倍政権の終わりがはじまった。この暴挙は国民と歴史に裁かれる」と語りました。この希代の悪法の撤廃に、党さいたま市議団もがんばりぬく決意です。 

市長が下水道料金25%値上げ方針示す 党市議団は撤回を市に申し入れ

 2013年11月6日におこなわれた下水道事業審議会において、清水市長より、来年(2014年)6月からの下水道料金25%値上げ方針が示されました。

 審議会では「来年から消費税が上がるもとでどうなのか」「値上げで(4年間で)20億円の黒字になるのはどうなのか」などの意見が出されました。11月19日に2回目の審議会が開かれ、値上げは「やむを得ないもの」とする答申を採択しました。

8 年で2 倍近い値上げに 
 
 2006年に30%、2010年に28.9%と連続して値上げされてきた下水道料金。今回の値上げが強行されれば、8年間でなんと84.3%と2倍近く値上げされることになり、近隣市町村でもっとも高い下水道料金となります(下表)。市は「一般会計からの繰り入れをなくすため」と説明しますが、4年間で約20億円の黒字が想定されており、道理のない値上げ計画です。

 来年度だけでも、消費税8%への大増税、市・県民税あわせて1000円の値上げ、さいたま市公立放課後児童クラブ(学童保育)の2000円値上げ(2年連続値上げで元の倍に!)など、国・県・市の負担増計画が目白押しです。下水道審議会の答申書でも「今後の経済情勢・市民負担を考慮すると、『もう少し改定率を下げられないか』、また、『値上げの金額を調整できないか』という意見等もあった」ことに触れ、値上げにあたり「これらの意見を尊重」するよう求めています。

 日本共産党さいたま市議団は、25%もの大幅値上げをこのまま見過ごすわけにはいかないと考え、市に値上げ方針の撤回を申し入れました。公共下水道は重要なライフラインのひとつです。下水道普及は市の責任で100%めざしてとりくむべきものです。税金を繰り入れることは市民の理解を得られるものと考えます。

 日本共産党さいたま市議団は、下水道料金の値上げ撤回に力を尽くす決意です。

「子ども・子育て支援新制度」で大きく変わる保育制度

 2013年11月23~24日、保育研究所主催で「子ども・子育て支援新制度と自治体行政」がひらかれ、もりや千津子市議が参加しました。

 村山祐一氏(保育研究所所長)、大井琢氏(弁護士)、猪熊弘子氏(ジャーナリスト)、杉山隆一氏(佛教大学教授)がそれぞれの立場から新制度について講演しました。

制度変更ありきのすすめ方に異議アリ! 

 2015年4月から、保育制度が大きく変わります(表①)。国の「子ども・子育て会議」でその中身が検討されていますが、制度変更ありきで、子どもの命と安全が脅かされる中身に、不満や批判の声があがっています。

 村山氏からは「保育制度の介護保険制度化だ。補助金制度が廃止され、一括交付金制度で財源を市町村に丸投げされる」との指摘があり、大井氏は「株式会社は誰のものか?株主のものである。利益を追求したら保育の質は落ちていく」と批判しました。猪熊氏は、平成24年の1年間で18人の子どもが保育施設で死亡していることをあげ「最善の保育と最善の制度が子どもの命を守る『両輪』である」と主張。杉山氏は「事業計画の基礎となるニーズ調査の結果について議会に報告を求めていくべきだ」と話しました。

「小規模保育」ってなに? 

 待機児童の多くが0~2歳に集中していることをふまえ、新しく「小規模保育事業」というものがはじまります。これは、3歳未満児を6~19名の少人数で保育するものですが、「保育士資格者の割合」が問題視されています(表②)。A型以外は、半分いればいい(B型)、もしくはひとりもいなくていい(C型)ということになっています。これでは保育の質が守られません。党市議団は資格者割合をすべて100%とするよう求めています。

小規模保育における保育士資格者の割合

高架下でも大丈夫? 市内保育所をウォッチング

 2013年8月29日、党市議団は市内保育所をまわる「保育ウォッチング」にとりくみ、認可保育所2 件と認可外保育所1件を訪問しました。

 南区にある株式会社立の認可保育所は高架線路わきにあり、保育環境に懸念もありましたが、振動・騒音は目立つものではありませんでした。施設見学の後、園長と懇談。運営や職員処遇などについて聞くとともに、「横浜市や川崎市に比べて市からの補助が薄い。看護師や栄養士の配置を指導する以上、補助制度が必要」など市への要望も受けました。

 同じく南区の線路近くの民間認可保育所を訪問。園庭は一部高架下でしたが、広く、日照が確保されていました。
施設見学をしながら、園長からは「JRに払っている地代負担が重い」など、市からの補助が切実に要望されました。

 桜区のJR高架下にある認可外保育所も訪問。園長から運営上の苦労や、市の補助が薄いことなど話をうかがいました。

 運営主体は違っても、認可保育所の保育環境は一定水準が保たれていることが改めて確認できました。また、民間保育所への公的補助充実の要望が共通して寄せられました。

 保育ウォッチングの成果を今後の党市議団の活動に生かしていきます。 

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