政策と活動

中小企業はまちのかなめ ~墨田区の中小企業振興政策を視察~

 さいたま市で中小企業振興政策をすすめるにあたって、2012年5月25日、党市議団が墨田区を視察しました。
 墨田区は、1979 年に全国に先がけて「中小企業振興条例」を制定し、施行しています。
 
 視察では、30 年にわたって中小企業振興政策の推進のためにちからを尽くしてきた、地元の日本共産党墨田区議団の西恭三郎団長に話を聞きました。
 西団長は「墨田の中小企業・業者の営業と生活、産業集積を守る運動のなかで、日本共産党区議団が議案提案権を(1975 年)獲得したことによって『墨田区中小企業振興基本条例』を提案し、実現させることができた。そこではじめて区政に産業政策が推進された」と話しました。
 1977 年、区は3 カ月かけて区内すべての中小業者(9314 社)に対して「中小製造業実態調査」を実施。
 調査結果は、区の認識を一変させる内容でした。結果を見た職員は「ひどい労働環境で、家族労働に支えられていた。健康管理や長時間労働に対する対策と支援が必要」と話したと言います。
 調査結果の分析は学者や行政によってまとめられ、「すぐやるべき課題」「中長期に展開すべき課題」として提言が出され、行政が横断的にとりくむ課題がはっきりしました。
 西団長の話から、現場が声をあげ、行政は中小企業がまちのかなめであるという認識にたち、実態をつかみ、条例制定を出発点にして、具体的な施策をすすめることが重要であることが分かりました。
 午後は「小さな博物館」や「国際ファッションセンター」「すみだ中小企業センター」など条例制定によって作られた施設を視察しました。

 今後、さいたま市にどう生かし、中小企業を応援していくか、現場の声も聞きながら、検討していきます。 

別所沼の水をきれいに 住民と市の懇談会開かれる

 5月15日、別所沼公園(南区)の沼の水質改善を求める住民と市との懇談会が開かれ、40人を超える住民や公園利用者が集まりました。

 別所沼は10年前に埼玉県からさいたま市に移管されましたが、水質悪化がひどく、近隣住民や公園利用者から心配する声があがっています。
 昨年9月の市議会まちづくり委員会で、もりや千津子市議が「水質改善について市はどのように考えているか」と質した際には、市は「改善の方向で検討する」と回答しています。
 懇談会では、市の公園課職員が「水質調査を依頼したコンサル会社によると、水質悪化の原因は①樹木の落葉や釣りエサ等が沼底に堆積、富栄養化して生態系を破壊②沼内にきれいな水が入らない、との報告だった」と発言。市民からは「ナノバブルなど、新しい技術を導入してほしい」「浚しゅんせつ渫やかいぼり(干し上げ)を行うのはどうか」など、積極的な意見が出されました。また、地元自治会長や役員から、自治会のとりくみの経過について報告がありました。

 党市議団からもりや千津子市議が参加しました。 

北区での餓死とみられる事件で市長へ申し入れ 再発防止に対策を

 2月20日に北区で餓死とみられる事件が明らかになったことを受けて、日本共産党さいたま市議団は、21日に市長へ申し入れを行いました。
 さいたま市では、2010年夏にも生活困窮者のライフラインが止まり、熱中症で死亡する事件がおきました。そのときの教訓がいかされず、再びこのような痛ましい事件が起きたことに対し、再発防止のため関係機関の連携と市の体制をつくるよう求めました。

北区で一家死亡事件 党市議団が緊急申し入れ(詳報)

再発防止策を求める 

 2月20日にさいたま市北区で餓死と見られる男女3人の遺体が見つかった事件で、21日、党市議団は市に対し、再発防止策を求める緊急申し入れを行いました。

 今回の事件では、家賃が長期にわたり滞納となり、電気・ガスが止められていました。
 また、党市議団が水道局に確認したところ、水道料金を7カ月余り滞納し、さらに今年2月8日の検針時に水が出しっぱなしであったことが明らかになりながらもメモを入れておくだけの対応だったことが判明しました。市民の命を守る点で対応が不十分だったことは明らかです。

 本市では2010年夏にも生活困窮から電気が止まり、冷房をつけられず熱中症で死亡する事件が起きており、当時も私たちは市長に対し「ライフラインの異変があった時点で福祉事務所へ連絡する」などの再発防止策を提案してきました。この時点でしくみができていれば、今回の事件も防げた可能性があります。このような事件を二度と起こさぬよう、市として対策を講じるよう強く求めました。 

市民の暮らし応援の予算へ 党市議団が予算組み替え提案

 2月8日、党市議団は、市長に対して予算組み替え提案を行いました。

予算を見直し、暮らし応援の施策を 
 財源は、基金や積立金の取り崩し、歳出から不用不急の大型開発や大型道路開発の見直しをすれば、約212億円が生まれます。これはさいたま市の一般会計予算のわずか5%です。
 この財源を使えば以下のことをはじめ暮し応援の施策を実現できます。

 上下水道料金の引き下げ、
 国民健康保険税のひとり1万円引き下げ(4人家族なら4万円引き下げ)、
 介護保険料の大幅引き上げの中止、
 敬老祝い金の削減の中止、
 小・中学校における35人学級の段階的な実施のための人件費補助、
 学校給食費の半額補助

 たった5%の予算を組み替えるだけで、市民のくらしを応援する予算が生み出せます。
 
 予算組み替え提案を市長へ渡すにあたり、「市民のくらしはますます大変な状況になっており、この提案に基づいて、少しでも市民のくらしを支えるための施策を実現するべき」と求めました。

予算組み替え提案の内容は次の通りです

歳入 計212億円 
1.基金・積立金の取り崩し 164億円
2.繰越金 20億円
3.歳出のカット(議員海外視察費/市街地再開発事業など) 28億円

歳出 計212億円 
1.市民負担の軽減 38億円
 消費税負担をなくす(上下水道事業を除く)
 下水道料金15%引き下げ など

2.福祉・医療の上乗せ 93億円
 国保税の引き下げ
 保育料負担金軽減
 介護保険料値上げをやめる など

3.教育環境整備 53億円
 35 人学級実現のための人件費(小3、中1)
 特別教室エアコン設置 など

4.まちづくり、産業・商店街・不況対策 28億円
 商店街活性化対策補助
 住宅リフォーム助成制度 など 

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