政策と活動

視察

ひとり親世帯の子育て応援 交流できるフードパントリー

加須市子育て応援フードパントリーを視察する金子市議

 7 人に1人の子どもが貧困状態にあるといわれるなか、賞味期限が迫るなどして廃棄される前の食品を、生活困窮者のために提供する「フードバンク」という事業が県内に拠点を構えておこなわれています。フードバンクに集められた食材などを配布する場所は「フードパントリー」と呼ばれ、埼玉県の支援を受け、市民のボランティア活動として広がりはじめています。

 

 9 月20 日、金子あきよ市議が「加須子育て応援フードパントリー」(加須市)を視察しました。ここは民間の空き家を利用して、家主が代表となり、多くのボランティアが参加して運営されています。児童扶養手当を受給しているひとり親世帯を対象に、食事しながら交流をしたり、食材を受け取ったりすることができる場です。

 

 金子市議は「子どもたちやお母さんの笑顔が印象的。居場所になっている大切な活動だ。行政のおこなうべき子どもの貧困対策を充実させつつ、民間の支援活動への支援も求めたい」と話しました。

金子あきよが現場を歩く ひとつの教室に2つのクラス?! 特別支援学級を視察

準備中の特別支援学級を視察(内谷中学校)

 来年4 月から南区の3 校(西浦和小学校、内谷・大谷場中学校)に特別支援学級が整備されます。私のもとに「西浦和小と内谷中は生徒が多く空き教室がないのに、どうやって整備するのか」との声が寄せられ、9 月18日に視察してきました。

 

 特別支援学級は生徒8 名に教員1 名の配置ですが、スクールアシスタントを加えて学級運営をします。知的障害と自閉症・情緒障害の2 学級をつくるため、西浦和小と内谷中はひとつの教室を半分に区切り、それぞれホワイトボードやロッカー、更衣スペースを設置する予定ということです。

 

 私は、生徒の安全を守るための配慮や、トイレへのアクセスなどが気になりました。2学級合同で教育活動をおこなうためにクラスを完全に分離しないと言いますが、やはりそれぞれに教室や設備が必要です。教室半分では広さも不十分です。今後も現場の先生たちの意見を大事に子どもたちにとってよりよい環境整備を求めていきます。

保健福祉委員会視察 子育て世帯を総合的に支援するために

おむつ替えやトイレの準備のための台が並ぶ(療育センター)

 保健福祉委員会は、9 月18 日に「さいたま市総合療育センター」および「子ども家庭総合センター(愛称:あいぱれっと)」を視察しました。党市議団からとりうみ敏行、とばめぐみの両市議が参加しました。

 

 総合療育センターは医療と福祉が一体となって障害児の総合的な療育を、子ども家庭総合センターは子どもと家庭をとりまく課題について総合的に支援します。子ども家庭総合センターは、児童相談所・こころの健康センター・総合教育相談室・男女共同参画相談室など、専門部署が集約されており、相談事業に力を入れています。家庭や社会に居場所がない子どもや、虐待による心の傷、発達障害、引きこもりなどで心理的困難や、生きづらさを抱える子どもの進学、復学、就職準備など自立に向けた支援もおこなっています。

 

 視察したとば市議は「すばらしい施設だが、いずれの施設も人口130 万人のさいたま市に1ヵ所しかなく、どちらも満床状態で、専門職の確保や要請、地域偏在性から生じる課題に頭を悩ませていることが分かった。今日の視察を今後の政策に生かしたい」と語りました。

これでいいのか?障害者雇用 さいたま市ソーシャルファームを視察

「わーくはぴねす農園」を視察する(左2人目から)金子あきよ、たけこし連、とばめぐみの各市議

 8 月27 日、今年6 月から事業がはじまったさいたま市ソーシャルファームの「わーくはぴねす農園(岩槻区鹿室)」を党市議団が視察しました。金子あきよ、たけこし連、とばめぐみの各市議が参加しました。

 

 農園には35 棟のビニールハウスが設置され、現在23 棟で17 社の企業に雇用された障害者が働き、ビニールハウス内の整地、水やりなどの作業で野菜の水耕栽培をしています。企業は1棟30 万円(月)でそれぞれのハウスを運営する契約を結び、障害者3 人といっしょに働く農場長1 人を雇用するしくみです。

 

 

障害者支援に関するサポートは運営会社エスプールプラスの社員である農園管理者などがおこないます。農場長には福祉や農業の経験を問わないため、シルバー人材や企業の退職者が雇用されているとのことです。

 

 視察した金子市議は「企業で働きたいという障害者の願いをきちんと実現できるよう職場環境が整えられているか、生活や医療面の支援が働く障害者にとって不利益のないようにおこなわれているのか、不安な点が多い。市がこの事業に対して果たすべき責任を明確にさせ、しっかり責任を果たさせていきたい」と話しました。

母と子へ切れ目のない支援のために 世田谷版ネウボラを視察

説明を聞く(右から)金子あきよ、とばめぐみの両市議

 8 月15 日、「さいたま市女性の活躍を推進する議員連絡会」が、世田谷区のネウボラと産後ケアセンターを視察し、金子あきよ、とばめぐみ両市議が参加しました。

 

 世田谷区では、「子どもを生み育てやすいまち」をめざし、フィンランドのとりくみを参考に、妊産婦や子育て家庭を切れ目なく支援するための「世田谷版ネウボラ」を2016年から開始しました。ネウボラチームは、地区担当の保健師や母子保健コーディネーター(助産師・看護師)、子育て応援相談員(社会福祉士、保育士)で構成されています。

 

 人口91 万人の世田谷区では、毎年8000人ほどが出産しますが、ネウボラのスタッフがすべての妊婦と面接をして「せたがや子育て利用券」(額面1 万円分)を手渡します。このチケットは妊婦の心と体のサポート(カウンセリングやアロマセラピー等)をはじめ、産後の親子支援、子育て講座、預かり保育などに利用できます。

 

 

 日本助産師協会に委託した産後ケアセンターは、産後の母親の心身の回復と育児への自信を高めることを目的に、ショートステイやデイケアを実施。複雑で繊細な母親の不安を受け止め、笑顔で育児できるようにしていくことをサポートしています。

 

 

産後ケアセンターのショートステイで宿泊する部屋

 

 視察したとば市議は「ネウボラによって、困ったら相談できる、助けてもらえるという安心感が、母親たちの大きな支えとなっていることが分かった。本市の子育て支援政策にもおおいに生かしていきたい」と話しました。

 

ネウボラとは…フィンランドの言葉で「アドバイスを受ける場所」という意味。女性の妊娠から出産、6 歳までの子育ての期間、子どもの周りに起こる色々な問題に対して一貫した総合的なサービスを提供する子育て支援機関。

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