政策と活動

懇談

8 年継続してきた就労支援が打ち切りに さいたまユースサポートネット

「地域若者サポートステーションさいたま」の元担当者から話を聞くとば市議

 4 月28 日、とばめぐみ市議は今年はじめに浦和区岸町から見沼区堀崎町に本部を移転した「NPO法人さいたまユースサポートネット」を視察しました。地域で孤立する子どもや若者のために就労支援、生活困窮世帯の子どもへの学習支援(さいたま市委託)、居場所づくりなどにとりくんでいます。

 

 同法人は、8 年間、市・国協働の若年者等職業的自立支援事業「地域若者サポートステーションさいたま」(大宮区)を受託してきましたが、今年度は大原出版株式会社に委託先が変わりました。この入札は国がおこなうもので、全国の多くの自治体で大原出版株式会社への委託が増えているといいます。

 

 スタッフは「困難を抱えた若者は長く寄り添い、ていねいに支援し続ける必要があり、1年ごとの事業で就労という結果を数字で出すこと自体に無理がある。結果的に若者をいっそう長いひきこもり状態にしてしまう矛盾を生み出している」と国の姿勢に懸念を示しました。市は実績のあるさいたまユースサポートネットを推薦しましたが、コストカットを目的とする国の入札で市の願いもかないませんでした。

 

 とば市議は「市の推薦も無視して国が委託先を決めるやり方はあらためるべきだ。資格取得を目的とした民間企業では、自立に困難を抱える若者の多様なニーズに応えきれない」と話しました。

過密状態はもう限界 大宮北特別支援学校を視察

授業を見学する(左から)金子あきよ市議と久保みき市議

 4 月21 日、久保みき市議と金子あきよ市議が大宮北特別支援学校を視察しました。校長先生、PTA 正・副会長と懇談し、校内の見学をさせていただきました。

 

 大宮北特別支援学校は、1987 年、100~ 150 人規模の学校としてさいたま市西区大字中釘(当時は大宮市)に開校しました。2010 年に児童生徒数は176 人で過密状態となり、それ以後も毎年増え続け、今年度はついに318 人となりました。今後も増え続ける見込みです。

 

 教室不足は深刻で、特別支援学校にとっては大変重要な特別教室も次々と普通教室に転用されました。なかでも1階にあった子どもたちの大好きなプレイルームがつぶされたのは、保護者にとっても衝撃的なことでした。プレイルームがないのは県内でもめずらしいとのことでした。また、本来なら小学部棟、中学部棟、高等部棟とフロアを分けるべきですが、高等部と小学部の教室を隣にせざるを得ない状況で、安全面でも不安が生じています。トイレも同じフロアのトイレを使用することになり、小学部の生徒の介助のために異性の教員がトイレに入るため、高等部の生徒の人権が守れない状況となっています。

 

(上)普通教室が足りず調理実習室が自立活動室と職員更衣室と物置になっている

(下)高等部と小学部が同じフロアのため、高等部の生徒も使う男子トイレに女性教員が支援のために入ることが通知してある

 

 視察した久保市議は「どれだけマンパワーがあってもこの状況では満足な教育がおこなえない。早急に、あらたな学校設置が求められている」と語りました。

要求実現*子どもたちに公園建設予定地を開放

署名提出に同席するとばめぐみ市議(右から2 人目)

 見沼区大和田特定区画整理事業地内に転居してきた保護者から「子どもたちの遊ぶところがない」という切実な声が寄せられていました。この地域には公園建設(4号街区公園)が予定されていましたが、昨年末に区画整理支援課・区画整理協会に対して、公園整備の進捗状況を確認するための現地説明会が開かれ、とばめぐみ市議が同席しました。

 

 進捗状況を聞くなかで、住民から「公園建設がはじまるまで遊具も水道もなにもなくていいから、公園予定地を子どもたちに開放してほしい」と強い願いが出され、この日を皮切りに「子どもたちのために公園予定地の開放を」という署名が一気に広がりました。

 

 市はこうした動きを受けて、3 月22 日から予定地を住民に開放しました。3 月29 日、752 筆の署名が市に提出され、とば市議が同席。地域の人たちから市に対する感謝の意が述べられました。

いまこそ市立の知的障がい特別支援学校を

大宮北、浦和の両特別支援学校のPTA 会長と懇談する党市議団(奥)

  3 月10 日、党市議団は大宮北および浦和特別支援学校のPTA 会長と懇談しました。知的障がいのある子どもたちが小学部から通える学校は、市内では大宮北と浦和の2 校のみで、他に上尾かしのき特別支援学校と春日部特別支援学校があります。現状として、大宮北は児童生徒数301 人(うち、さいたま市の子どもは299 人)、浦和は260 人(同221人)。上尾かしのきは360人(同236人)、春日部は349 人(同99 人)が通っており、来年度はさらに増加する見込みです。

 PTA 会長は「受け入れ規模を大幅に上回り、深刻な教室不足。一つの教室を間仕切りして使用している。長時間のバス通学の負担も深刻」と切実な実態を話されました。特別支援学校の設置義務は県にありますが、人口100 万人以上の政令市で、市立の知的障がい特別支援学校がないのはさいたま市だけで、いまこそ設置が求められています。

 参加した久保みき市議は「私が15 年前に浦和特別支援学校のPTA 会長を3 年間務めていた当時、100 人規模だった浦和特別支援学校の児童生徒数は200 人を超え、特別教室は次々と普通教室に転用された。PTAは会議をする部屋もなく、打ち合わせは昇降口で、全体会議はプラザイーストなどを借りた。状況はますます深刻。いまこそ市立の知的特別支援学校を設置すべき。議会でも求めたい」と述べました。

市教委は現場の声を聴け 市教組と市議団が懇談

 2 月議会を前に松村としお、金子あきよの両市議は、市の教育行政についてさいたま市教職員組合と懇談しました。

 冒頭、松村市議が教育委員会が打ち出している事業の主な内容と教育委員会の姿勢、とくに

①現場の実情を踏まえないGIGA スクール構想とICT 教育の推進

②小・中学校プール指導への民間委託の導入

③武蔵浦和地域における義務教育学校建設

などの問題について報告しました。

 報告をふまえて、参加した組合員から、これらの方針をトップダウンで強行する市教育委員会と教育長の姿勢、子どもや教員の実態に配慮がなく、現場が混乱させられている状況に批判が相次ぎました。とくに義務教育学校新設の計画については疑問と不安の意見が多数出されました。

 金子市議は「大規模校を解消すると言いながら最大3000 人規模の学校を作る計画教育課程の検討も不十分。この地域の子どもたちを実験台にすることは許されない」と語り、教育現場の声をもとに議会で論戦する決意を述べました。

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