政策と活動

懇談

子ども居場所事業 不安の声つぎつぎ  

市議団で鈴谷小学校(中央区)の放課後子ども居場所事業を視察。 写真は、QRコードで入室の手続きをしているお子さん

7月7日、さいたま市学童保育連絡協議会による2024年度議員・行政との懇談会「どの子も安心して過ごせるさいたま市の放課後を考える」がオンラインで開かれ、とばめぐみ市議が参加しました。

 

今年度よりモデル事業として4校で開始された「さいたま市放課後子ども居場所事業」に対し、保護者や指導員からさまざまな懸念の声があがりました。「児童数がパンク状態で分離・増設が急務だが、増設後に居場所事業がはじまったら事情が変わる。増設しなければ新入生は受け入れきれないので、保育所のように点数制を導入して子どもをふるいにかけるしかない」という声や、「この制度は5時までの放課後、5時からの放課後をつくり、遊びや活動を中断することになるのではないか」という切実な声が寄せられました。また、「学童保育と居場所事業はまったく別の事業だが保護者には分かりにくく、うまく説明できない」「居場所事業の広がりで、今の学童保育に勤め続けられるのか将来が不安」など働く側の声もありました。

 

なによりも求められているのは、国が用意した補助金のすべてを市が活用し学童保育の人手不足と経営難を支えることですが、それをしないで安上がりな居場所事業を拡大していこうとする市の姿勢は問題です。とば市議は「この事業は子どもの放課後をゆたかにするとはいえない。子どもの最善の利益を最優先するのは市の責任」と話しました。

住宅リフォーム助成制度 本市でも導入を

埼玉土建が市に申し入れ/とば、池田の両市議が同席(2024年4月)

住宅リフォーム助成制度は、建築業者の仕事確保や地域経済の活性化を目的として、住宅改修促進のために自治体が実施している制度です。住宅改修の際、地元業者に工事を発注すれば自治体が工事費の一部を負担するしくみです。助成額に対して工事総額は数倍から数十倍にのぼるなど、経済波及効果が大変高いとされています。

 

たとえば京都府与謝野町は、2009年から3年間実施した「住宅新築改修等補助金交付制度」(住宅リフォーム助成制度)の経済波及効果を研究。2億6000万円の補助金投資に対して、約40億円の直接消費(工事費)がおこなわれ、「“町内商工業の活性化に資する”という目的を果たすものであったことを実証する結果」と結論づけました。他の自治体でも同様の効果が見られ、全建総連も「住民の住環境の向上・整備だけでなく、地域経済の活性化や雇用安定にも貢献している」と発表しています。

 

循環型経済への一環として全国に広がり、導入自治体は600を超えています。県内でも川口市や川越市をはじめ半数を超える自治体がとりくんでいますが、さいたま市は実施していません。

 

党市議団には、埼玉土建など建設事業者から「住宅リフォーム助成制度をつくってほしい」との声が寄せられています。これまでも市議会で制度の創設を求めてきましたが、今こそ必要だという立場で、6月議会でとばめぐみ市議が住宅リフォーム助成制度の実施を求める予定です。

公共交通の助成金 政令市も対象にせよ ~国会へ陳情~

国への予算要望の懇談に参加するとば市議

11月9日、日本共産党埼玉県議団と日本共産党さいたま市議団との連名で、来年度の政府の施策と予算編成に対する予算要望書を提出し、各省庁と懇談をおこないました。党市議団からとばめぐみ市議が参加し、塩川てつや衆議院議員も同席しました。

 

要望では、政治のおおもとからの転換を訴えつつ、県民が切実に願う医療や福祉、介護、教育等の充実や負担軽減を掲げ、118項目の要望のうち、暮らしを底上げする14項目について実効性ある対策を求めました。

 

厚生労働省には、国が国民健康保険税率の統一を都道府県に求めていることについて「保険税統一の押しつけをやめ、国の責任で財政措置をとらなければ、医療を受けられず命を落とすことにもなりかねない」と厳しく指摘。厚労省は「保険税の統一は都道府県と市町村がよく議論して理解を得ながら進める必要がある」とし、あくまで統一の方向を崩しませんでした。「猛暑から命を守るために生活保護世帯に夏季加算の新設」の要望に対しては「生活保護世帯の光熱費が特別高くなっているというエビデンス(証拠)はない」という冷たい答弁。塩川衆議院議員が「それは電気代が高くなることを恐れて我慢しているからだ。命にかかわる」と指摘しました。

 

文部科学省には「県立高校のタブレットは国庫負担とすること」や「現在の義務教育におけるタブレットの支給については入替時にも全額国庫負担とすること」を求め、文科省は政府の経済対策に盛り込まれるのではないかと示唆。

 

とば市議は国土交通省に対して「地域公共交通確保維持事業の助成金は政令市と中核市を対象外としていることがコミバスやデマンド交通の拡充を妨げている。政令市における都市化は一部に集中し行政区間に大きな格差を生み出し、政令市のなかに過疎地を生み出している。政令市・中核市も対象とすべき」と強く求め、国交省は「実態を調査して検討する」と答弁しました。

ひまわり学園の保護者と懇談 年長児の単独通園の拡充を

 1月7日、とばめぐみ市議が総合療育センターひまわり学園肢体不自由児通所施設「つぼみ」に通う、年少児から年長児までのお子さんをもつ6人の保護者のみなさんとオンラインで懇談しました。

 

 本市には市直営の「ひまわり学園」と指定管理者が運営する「さくらそう」という、ふたつの療育センターがありますが、親子分離日数や療育日数が大きく違います。基本的にひまわり学園は親子通園、さくらそうは単独通園となっています。療育日数もひまわり学園の方が少ないため、党市議団が議会で何度も求め、年長児の通園日数を週4日から週5日に、そのうち親子分離通園日数を週2日から週2.5日へと、やっと拡充することができました。

 

 「就学に向けて、年長児は単独通園させたい」というのがひまわり学園に通う保護者の強い願いですが、まだまだ不十分です。ほかにも「通園バスに乗せてほしい」「きょうだいを連れての通園も認めてほしい」等、たくさんの要望が出されました。

 

 とりわけ、ひまわり学園の建て替えにともなう仮園舎への移転で、療育と訓練が別園舎となるため、重い肢体不自由児を保護者の責任で移動させることへの強い不安と不満が出されました。とば市議は「どれも切実な願い。移転にかんする要望はすぐに担当課に申し入れ、その他の要望についても議会でも引き続き求めていきたい」と話しました。

平和の文化をつくり出すために

懇談に同席する(左から)松村市議、金子市議

 11月28日、さいたま南平和委員会とおおみや平和委員会が平和行政の推進について市と懇談を行い、松村としお、金子あきよの両市議が参加しました。

 市の平和行政に関する予算はほぼ毎年度約220万円で、あまりにも少額です。「もっと予算を拡充し積極的なとりくみを行ってほしい」との強い要望が相次ぎました。市がとりくむ「平和展」の内容充実と常設化、「原爆と人間」展など、市が協賛後援している市民団体の平和のとりくみの広報、「市報さいたま」での情報発信、各区役所に掲出されている「平和都市宣言」と一緒に憲法9条を掲示する、などの具体的な提案がありました。また、さいたま市が平和首長会議に参加していることをもっと積極的に市民にアピールしてほしい、という点も強調されました。

 金子市議は「平和の文化を作り出すために市民とともに知恵を絞ってほしいというのが参加者からの強い希望。提案は、市長が決断すればすぐできることもたくさんある。今後の議会で平和行政の予算増額とともに、求めていきたい」と話しました。

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