政策と活動

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市へ申し入れ 安倍元首相への弔意表明の強制するな

市へ申し入れる(左から)とば、たけこし、松村、久保、金子、とりうみの各市議

 安倍晋三元首相の「国葬」問題について、8月22日、党市議団が清水勇人市長に申し入れを行いました。

 申し入れは、政府が安倍元首相の「国葬」を閣議決定したことを受けたもので、国民的合意も法的根拠もないまま全額国費による「国葬」をおこなうことは、国民的評価が分かれる安倍氏の政治を礼賛・美化し、個人への賛美を国民に強要することに繋がることから、弔意表明の強制をしないよう求めました。

 現に、多くの世論調査でも国民の多数が「国葬」の実施に反対を表明しています。反対の声が多いにも関わらず、「国葬」が強行され、学校を含む公共機関において弔旗掲揚などが強制されるとすれば、それは結果的に子どもや教職員に弔意を押しつけることになります。

 そもそも弔意は内心の自由に関わる問題であるため、弔意を示したい市民が、個人的に弔意を表明することをさまたげるものではありません。しかし、弔意を強制するとなると、憲法19条の思想信条の自由の保障に抵触し、個人の内心を統制することにほかならず、許されません。

 今後、政府から地方自治体に対し、弔意表明を求める通知が来る可能性があります。しかし、公務員に弔意を強制することは、「公務員は全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」とする憲法15条や、特定政党への支持や政治的活動を禁じた教育基本法14条にも抵触します。そのため、党市議団として、

1 学校現場や行政機関等に弔旗の強制をしないこと。

2 市民及び市職員に弔意の表明を強制しないこと。

3 児童生徒、教職員に対し弔意の表明を強制しないこと。

の3点について要望しました。

 対応した総務課は、「今のところ、国から具体的指示は来ていない。指示があればその時点で判断したい」と答えました。党市議団として、今後のさいたま市の対応を厳しくチェックしていきます。

川崎市を視察 人権政策のとりくみを学ぶ

 8月10日、とばめぐみとたけこし連の両市議が、川崎市の実施している「人権オンブズパーソン」制度について視察を行いました。

 人権オンブズパーソンは、市民が人権の侵害に関する相談及び救済申立てを簡易かつ安心して行うことができるために設置された第三者機関で、おもに子どもの人権侵害や男女平等に関わる相談を選任スタッフと弁護士で解決しています。

 川崎市担当者によると、2021年度は154件の相談があり、子どもの相談事例では、いじめ・学校や施設等の対応への問題、虐待などの相談、また男女平等相談事例ではDVなどの相談が中心となっています。川崎市はオンブズパーソン制度実施後に「子どもの権利条例」と「男女平等条例が制定」され、両条例の中で求められている「個別救済制度」を実施するための制度として運用されています。

 たけこし市議は「先駆的なとりくみを勉強できた。さいたま市の人権関連予算は約80万円で川崎は約3400万円。この比較だけでも本市の人権政策の遅れがわかる。積極的にとりくみたい」と話しました。

新型コロナ「第7波」で緊急申し入れ 命を守る対策を

保健福祉局長に申し入れする(右から)たけこし、金子、神田、松村の各市議

 新型コロナ感染症の「第7波」は、経験のない感染急拡大となり、7月26日にはさいたま市の新規陽性者数が2504人と発表されました。党市議団は7月29日、市に対して「新型コロナ感染症『第7波』から市民の命を守るための緊急申し入れ」を行いました。「申し入れ」では、医療や保健所の崩壊を防ぎ、コロナ患者もコロナ以外の患者も必要な医療を受けられる体制を確実に確保し、市民の命を守る対策が急務であるとして、危機感を持ってとりくむよう求めました。申し入れした対策は次のとおりです。

1.症状のあるすべての人が速やかに検査、診療を受けられるよう、財政支援を行い、発熱外来対応医療機関を広げること。

2.埼玉県PCR検査等無料化事業について、県と市で協力して検査場所を大幅に増やし、コロナの収束まで継続すること。検査の重要性を積極的に広報し、受検を促すこと。

3.医療機関、高齢者・障がい者・子どもの福祉施設・事業所、学校等において、定期検査の実施対象をさらに拡大すること。また、定期的なPCR検査を行う事業所への支援を行うこと。

4.ワクチン接種の3回目、4回目を迅速に進められる体制づくりに努めること。また、希望する市民が4回目接種を受けられるよう国に求めること。

5.感染の急拡大に即応できるよう、保健所職員体制を早急に強化すること。他部署からの応援は限界に近いという声があることを踏まえ、保健所体制自体の抜本的な拡充を行うこと。

6.急増する救急出動要請に十分対応できるよう、職員体制の強化、体制整備を図ること。

 対応した保健福祉局長は、「国や県の動向を見ながら、市としてやれることを工夫しながら取り組んでいく」と述べました。党市議団は、市民の不安に応えながら、命を守る対策が進められるよう、引き続き市に求めていきます。

シリーズ男女共同参画社会 vol.3 選挙結果から見るジェンダーギャップ

 さいたま市議会女性の活躍を推進する議員連絡会が開催した学習会の内容をお伝えする「シリーズ男女共同参画社会」、3回目は、政治分野における男女共同参画について、とばめぐみ市議の報告です。

 

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 参議院選挙が終わりました。2018年に「政治分野における男女共同参画推進法」(男女の候補者数をできるだけ等しくするよう政党に求める法)が施行後、2度目の参議院選挙でしたが、女性の当選者は35人(選挙区21人、比例代表14人)、当選者に占める比率は28%で、これはいずれも過去最高でした(非改選を合わせた新勢力では64人、25.8%)。

 一方で、世界経済フォーラム(WEF)が7月13日に発表した「ジェンダーギャップ指数2022」で日本は146カ国中116位。今回もG7(主要7カ国)で最下位、特に政治分野では139位と著しい遅れです。

 

 

意思決定の場に女性を増やせ

 

 

 世界に目を向けてみると、諸外国の国会議員に占める割合は、30年間で大幅に上昇しました。1988年、ノルウェーが世界ではじめてクオーター制を導入し、アイスランドも2010年に導入しました。

 フランスでは、2000年にパリテ法が制定されました。1997年にはフランス国民議会における女性議員の割合が10.9%と低く、現在の日本の状況と似ていましたが、パリテ法によって、政党に男女50%ずつ候補者を擁立するよう義務づけられました。

 また、オーストラリアでは、1994年に労働党が女性候補者の割合を35%にするクオーター制を取り入れ、2025年までに全体の女性候補者の比率を50%にすることを目指しています。

 

2025年までに35%?

 

 日本では、国会でも地方議会でも女性議員の割合は14%程度、さいたま市議会全体では20%(60人中12人)ですが、党市議団は7人中3人(43%)が女性です。

 政府は、第5次男女共同参画基本計画で、2025年までに衆参両院の選挙で女性候補者の比率を35%まで引き上げる目標を掲げています。しかし、2021年に内閣府が行った調査では、女性が立候補を断念した理由として「地元で生活するうえでプライバシーが確保されない」「通称(旧姓を含む)の使用ができず手続きが煩雑」「家事や育児との両立が難しい」「供託金が高い」などがあげられており、これらの課題についてあと数年で解決するめどはたっていないのが現状です。

 やはり政府の目標があまりにも遅れています。女性就業者の半分は非正規雇用、非正規雇用の7割は女性、男女の賃金格差が年間平均240万円という現実、家事や育児や介護等を女性が担っている割合が高いことなどが大きな壁となっている今、この壁を崩していくためにも女性の政治家が増えることが必要です。政党の努力義務にとどめず、政治の責任で意思決定の場に女性を増やすため、市民と共に実現を求めていきます。

自治体要請キャラバン 現場の声にこたえる市政へ

 7月19日、埼玉県社会保障推進協議会(県社保協)による「2022年自治体要請キャラバン行動」が行われ、とばめぐみ市議が参加しました。

 県社保協が県内全市町村にあらかじめアンケートを送り回答を集約し、それをもとに「社会保障の充実を求める要望書」を送り、その回答に基づいて各市町村で懇談を行うというのが自治体キャラバンです。さいたま市との懇談では、国民健康保険税について医療労働組合連合会から、介護保険について社会保障推進協議会から、障がい者の暮らしについて保護者から、保育所について保護者と保育問題協議会から、生活保護について生活と健康を守る会から、それぞれ切実な実態が語られました。

 保育所問題では、「市は待機児童ゼロと発表しているものの、実際には利用保留児童が1328人おり、なぜ公立保育所を半減するのか」との声がありました。

 また、親亡き後の障がい者の暮らしについて、「入所施設を民間任せにしていることで重度の障がい者がはじかれている実態をつかんでいるのか」と厳しく市の姿勢が問われました。とば市議は「本市は、他市に比べて市民の暮らしの実態と市政がかけ離れている。現場(市民)の声をよく聞き、その声にこたえる市政への転換が急務。議会でとりあげていきたい」と述べました。

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