議会報告

9月議会*本会議議案・請願討論 投票率向上は民主主義の課題

9月議会本会議で議案請願に対する討論をおこなうとばめぐみ市議

請願の採択を求めて討論

 10 月18 日、9 月議会本会議で、党市議団を代表してとばめぐみ市議が議案と請願の討論に立ちました。

 

 はじめに、来年4 月から始まる会計年度任用職員制度について「正規職員の代替ではないことを確認し、この制度で諸手当や期末手当等、一定の処遇改善が見込まれる」として、正規職員の増員、市民サービスの向上、臨時・非常勤職員の正規職員化、待遇改善を求めたうえで、議案に賛成しました。

 

 また、市民から出された請願「消費税増税に伴う学校給食費の値上げはしないでください」については「格差と貧困が広がるなかでの給食の重要性、子育て世代への教育費の負担を鑑み、506 もの自治体が給食費軽減(または無償)策を講じていることが審議のなかで明らかになった」として採択を求めました。しかし他会派が不採択を主張し、採択とはなりませんでした。

 

 さらに「投票率向上のための施策の実施を求める請願」については、総合政策委員会で審議された際、民主改革と共産が採択、自民と公明が不採択を主張し、可否同数により委員長権限で不採択となった経緯があります。

 

 とば市議は「低投票率は憂慮すべき事態。投票率向上は民主主義の重要な課題とし、商業施設や駅周辺の施設を使っての期日前投票、投票環境の改善、啓発活動を進めることを求める」として「ひとりでも多くの議員が、請願の願意をくみ取って採択を」と呼びかけました。しかし、自民・公明が不採択を主張し、採択とはなりませんでした。

 

 党市議団は今議会、市長が提出した議案40 件のうち、決算議案以外の37 件すべてに賛成しました。

あらたな特別委員会の設置が決まる

 さいたま市議会は、9 月議会においてあらたに2 つの特別委員会の設置を決めました。党市議団から選出された市議は次の通りです。(カッコ内は全体の委員数)

 

市庁舎及び行政区の在り方検討特別委員会(15 名)

委員…神田よしゆき、松村としお

 

令和元年台風19 号災害対策調査特別委員会(12 名)

委員…久保みき、たけこし連

決算委員会*上下水道事業会計 水道事業会計の黒字で料金引き下げを

決算委員会で上下水道事業会計について質疑をおこなう神田よしゆき市議

 10 月8 日、神田よしゆき市議は水道および下水道事業会計について質問をしました。

 

 神田市議が、2018 年度の水道事業の経営指標について、それぞれの計画値と実績を質したのに対し、市は「純利益は計画で45 億、実績53 億。総収支比率は計画117%、実績120%。累積資金剰余金は計画22 億、実績103 億だが、翌年の使用予定分を除くと77億円になる」と答弁しました。

 

 神田市議は、「2020 年度までの中期経営計画で、市は水道料金の体系の検討が必要だと答弁してきた。他都市の状況も踏まえて水道料金のあり方を検討すべきだ」として、料金引き下げを強く求めました。下水道の受益者負担についても、他政令市でもっとも高いことを指摘し、負担金の廃止・減額を求めました。

決算特別委員会*市立病院事業会計 安心して出産できる周産期医療を

決算委員会で市立病院事業会計について質疑をおこなう金子あきよ市議

 10 月8 日、金子あきよ市議は、病院事業会計について質問しました。

 

 市立病院は、地域周産期母子医療センターとして、リスクの高い妊産婦の受け入れをおこなっています。あわせて、市内には分娩できる産科施設が少ないため、妊娠35 週程度まで地域の産科で妊産婦検診をし、分娩だけを市立病院でおこなうセミオープンシステムを運営しています。金子市議の質疑で、セミオープンシステムの利用は、2018 年度で178 件、連携している施設は21 施設あることが分かりました。

 

 金子市議は「ハイリスク妊婦・新生児の受け入れも増加しており、市立病院の果たす役割は大きい」として、安心して妊娠・出産できる周産期医療体制の充実を求めました。

決算委員会*まちづくり 民間再開発に多額の税金投入を見直せ

決算委員会でまちづくり委員会関連の質疑をおこなうとりうみ敏行市議

1 ㎡単価204 万円の公共床!?

 

 10 月7 日、決算特別委員会(まちづくり委員会関連)の審査がおこなわれ、党市議団からとりうみ敏行市議が質問にたちました。

 

 はじめに、総事業費620 億円の大型開発である、大宮駅東口大門2 丁目の民間再開発についてとりあげました。市はこの開発に「市民会館おおみや」を入れ込んで、市の占有床(公共床)だけで1 万5300 ㎡の床を312 億円で購入します。1 ㎡あたり、なんと204 万円です。業務床85 万円、商業床111 万円などと比べてもあまりに高すぎます。

 

とりうみ わずか半年の間に市の補助金が79 億円から89 億円に、国の補助金も81億円から83 億円へ増えている。どんな見直しがおこなわれたのか。

 

 数字が固まったうえでいろいろなやり取りがあったものと思う。

 

とりうみ 2017 年2 月議会では公共床は1㎡単価180 万円と説明されていた。204万円は新たに取得する床が増えたのか。

 

 内装費の37 億円を含むもので、含まない場合が180 万円、含める場合が204 万

円である。

 

 質疑を通じて、市から納得のいく答弁はありませんでした。この事業の問題点は、民間の再開発事業でありながら、多額の税金を投入して、民間再開発を誘導しようとすることです。今後計画されている「浦和駅西口南高砂地区」の再開発も「市民会館うらわ」を入れ込んで税金を投入しようとしています。とりうみ市議は、このような再開発事業はただちに見直すよう求めました。

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