代表質問をおこなう神田よしゆき市議
2 月13 日、代表質問に神田よしゆき市議がたち、2020 年度予算案や保育・放課後児童クラブの待機児童解消など清水市長の政治姿勢についてただしました。
2020 年度予算案は、一般会計及び特別会計合わせて8794 億円で過去最高となりましたが、代表質問に先立っておこなわれた議案質疑で、市民の平均給与所得は373 万3 千円と、ここ数年で初めて前年比マイナスとなり、市民のくらしも地域経済もかつてなく厳しい状況になっていることが明らかになりました。
神田 予算全体から市民のくらしの実態が見えてこない。市民負担減となった事業、また、負担増となった事業は。
市 市民負担が減った事業として、新生児の聴覚検査費用の一部助成など2 事業。
神田 負担増については具体的に触れていない。来年度は国民健康保険税の引き上げや給食費の保護者負担引き上げなどが予定されているではないか。日本共産党の予算組み替え提案(表)こそ、市民の暮らしを支える予算。見解を。
市 各種基金の大幅な取り崩しによる、福祉、医療、教育などの予算の上乗せや水道料金の引き下げは、長期的な継続が難しく、多くの課題を抱えている。
神田市議は、「多額の基金の取り崩しが必要なのは、それだけ清水市政になって市民のくらしの負担を増やす政策が続けられてきたからだ。しっかりと市民のくらしの現状を見て、予算の中でも市民負担の軽減に取り組むべき」と求めました。
保育所入所2873 人が不承諾
続いて神田市議は、認可保育所の待機児童解消の目標と計画について質しました。
2019 年4 月時点での待機児童は393 人でした。市は、増え続ける保育需要に応えるため2020 年4 月開所の認可保育所を16 ヶ所新設し、1413 人分の定員を増やしましたが、認可保育所入所申し込み者数は9026 人にのぼり、承諾者が6153 人、不承諾者が2873人であることが明らかになりました。約3 人にひとりが、希望する認可保育所にはいれなかったことになります。
市 2021 年4 月を目標に待機児童を解消する。来年度は28 施設の認可保育所等の新設で2083 人の定員増を図る。
神田 計画の前倒しで認可保育所の定数増を図ってきたが、保育士確保のための処遇改善に取り組んでこそ増設が図られるのでは。
市は「(保育士の負担軽減のため)用務員等の配置補助を創る」と答弁しましたが、保育士の給与アップにつながる新たな処遇改善策はとられませんでした。保育士への処遇改善なしに施設整備を進めることはできません。
放課後児童クラブは1566 人不承諾
次に、放課後児童クラブの待機児童対策について質問しました。市は、昨年1 年間で19 クラブを開設し、692 人の受け皿を整備しましたが、利用希望者は年々増え続け、待機児童数は392 人(2019 年4 月1 日)、2020年4 月入室の公立放課後児童クラブへの利用申込数は5342 人、不承諾数(一次選考)は1566 人にも上ります。
神田 市は民間学童保育の力で待機児童解消を図る計画だが、民間の運営はかつてなく厳しい状況。施設確保や運営面での補助の増額や、指導員を安定的に確保するための賃金の抜本的な引き上げができるよう国の制度なども最大限活用すべきだ。
市 民間学童保育への支援拡充に努め、公設・民設クラブ間の利用料等の格差是正を目指す。より速やかな開設が可能な民設の整備をすすめる。
神田市議は、「民間に頼るのであれば、それにふさわしい抜本的な運営費の補助が必要。同時に学童保育の整備は自治体に責任があり、市の責任放棄は許されない」と追及しましたが、市は国の制度の活用と、公共施設の活用を含めた整備をするとの答弁にとどまりました。
そのほか、環境問題と北区のまちづくりについても質問しました。
さいたま市議会インターネット議会中継 録画映像
https://saitama-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=1640
【質問通告】
1. 2020年度予算について
(1)市民のくらしをどうとらえているか
(2)福祉・教育の充実、市民負担軽減は図られているか
(3)開発優先のあり方の見直しについて
(4)行財政改革の見直し等について
(5)日本共産党さいたま市議団の予算組み換え提案についての見解
2.保育所の待機児童対策について
(1)昨年度の待機児童数及び2020年4月1日入所に関わる定数増、申込数、不承諾数等について
(2)待機児童解消をいつまでに図るのか及び保育所増設のために保育士給与の引き上げ等処遇改善をどう図っていくのか
3.放課後児童クラブの待機児童対策について
(1)2020年4月時点での放課後児童クラブの入所不承諾数及び待機児童解消をいつまでに図るのか
(2)学童保育の公民格差の是正と放課後児童クラブ増設に向けての考え方について
4.地球温暖化対策について
(1)「気候非常事態宣言」について
(2)温暖化対策の現状、温室効果ガスの削減目標と直近での削減量等について
(3)2020年以降の温室効果ガス実質ゼロを目指す削減目標と具体的対策等について
5.北区のまちづくりについて
(1)ニューシャトル駅のトイレ設置計画
(2)JR高崎線宮原3丁目踏切の拡幅について