議会報告

12月議会*保健福祉 公設の放課後児童クラブを増やせ

保健福祉委員会で質疑をおこなうとりうみ敏行市議

 12月9日、保健福祉委員会でとりうみ敏行市議は、学童保育(放課後児童クラブ)についてとりあげました。

 

とりうみ 民設の学童保育が抱えている諸問題を早急に解決するうえで、市が責任を果たすべきだが認識は。

 

市 放課後児童クラブの整備と学童保育への運営支援は行政の役割であると認識している。

 

とりうみ 本市の公設率は40%強と低い。待機児童を解消するにはどれくらいの施設が必要か。

 

市 毎年度15 ~ 25 カ所の民設学童保育の新規整備が必要。

 

とりうみ 民設に頼り切っている現状では待機児童は解消できない。公設を整備すべき。

 

 とりうみ市議はまた、民設の分離・移転問題について、施設探しの苦労や家賃との兼ねあいなど、保護者が必死でとりくんでいる現状を伝えるとともに、分離移転にかかる費用は工事費、家賃、契約料など総額で250 ~ 400 万円におよぶのに、市の補助は120万円しか出ないことを指摘し「差額は保護者負担であり、市の責任からいっても妥当性を欠いている」として、補助額の増額を求めました。

12月議会*市民生活 婦人相談員の処遇改善は急務

市民生活委員会で質疑をおこなう金子あきよ市議

 12月9日、市民生活委員会で金子あきよ市議は、男女共同参画相談室の相談事業について質問しました。

 

金子 相談室の相談件数の推移、おもな相談内容は。

 

市 女性の悩み電話相談の相談件数は2018 年度7142件、内訳は夫や子ども、親族など人間関係に関する内容が6050 件、経済、医療、住居に関する内容が1092 件。男女共同参画センターが5990 件、浦和区役所内704 件、中央区役所内204 件、岩槻区役所内244 件の相談を受けている。

 

金子 相談員の勤務体制、処遇はどうなっているのか。来年度からは会計年度任用職員に移行するとのことだが、長く安定して働き続けられる雇用条件が求められるのでは。

 

市 現在は非常勤特別職の婦人相談員が13 名、週4 日のローテーション勤務で、月額は14 万8000 円。来年度以降は、身につけたスキルを長く生かしていただけるような任用について検討していきたい。

 

 金子市議は「専門性、経験の蓄積の必要な仕事であることから常勤職員化が必要だ」と述べ、婦人相談員の処遇改善を求めました。

12月議会*文教 学校内のハラスメントは許さない

保健福祉委員会で質疑をおこなう久保みき市議

 12月9日、文教委員会で久保みき市議は、学校におけるハラスメント防止等について質問しました。

 

 神戸市の小学校で、男性教員に対する先輩教員からの陰湿ないじめ事件が起きました。久保市議は、さいたま市においては教員間のいじめは絶対に許さないという立場でこの問題をとりあげました。

 

 質疑により、本市の学校内の職員間におけるハラスメントなどの相談件数は2018年度で18 件あったことが明らかになりました。内容は、人間関係のもつれや職場環境を悪化させる言動などです。また、精神性疾患を理由とした休職者は42 人、うち退職者は9 人もいたことが分かり、看過できません。本市でも、給食が外部委託になる以前に調理員の間でパワハラ、いじめ事件が起き、告発されたことがありました。久保市議は「給食調理員を含め、教職員がハラスメントのない環境で安心して働けること、そして問題が起こったら早急に相談・解決できる環境を整えるべき」と求めました。

 

 その他、夜間中学についてとりあげ、さいたま市立夜間中学の設立を強く求めました。

12月議会*総合政策 避難所の環境改善は待ったなし

総合政策委員会で質疑をおこなうたけこし連市議 (パネルは長野県上田市の避難所で使用されたファミリーパーテーション)

 12月9日、総合政策委員会で、たけこし連市議は避難所の環境改善のために、防災備蓄の拡充を求めて質問しました。

 

たけこし 避難所の環境改善は、市民の避難回避をなくしていくために大切だ。防災備蓄として、(テント型の)ファミリーパーテーションの導入についてどう考えるか。

 

市 防災倉庫の備蓄スペースに限りがあり、国からのプッシュ(緊急輸送)型支援や民間事業者からの調達で対応したい。

 

たけこし プッシュ型では短期間の避難に対応ができない。防災倉庫や拠点倉庫そのものの拡大を求める。

 

市 整備に費用がかかるため、慎重に検討する。

 

たけこし 市の非常用物資リストを見ると、簡易ベッドが不足している。短期・長期にかかわらず、避難所で休む際に必要な備品。市は、エアーマット3 万5900 枚を拠点備蓄倉庫に備蓄するというが、短期の避難に対応できない。コンパクトに収納できるので、防災倉庫に備蓄すべきでは。

 

市 拠点備蓄倉庫のほか、各避難所の防災倉庫への備蓄についても検討している。

市民会館うらわ 駅前再開発ビルへの移転で120億円

文教委員会で議案への反対討論をおこなう久保みき市議

 2019 年12 月議会に、市民会館うらわに関する議案がかけられました。市民会館うらわは、1971 年に浦和市民会館としてオープンしました。現在はかなり老朽化しており、耐震に問題があるため2021 年3 月までに取り壊します。

 

 市は、現在地に建て替えるのではなく、浦和駅西口に建設予定の再開発ビル(地上27階、地下2 階)に入れる予定です。文教委員会の議案質疑のなかで、現在地で建て替えた場合の経費は70 億円にもかかわらず、駅前再開発ビルに移転した場合は120 億円もかかることが明らかになりました。また使用できない期間についても、建て替えでは3年~ 3 年半のところ、駅前移転では早くても4 年とのことです。

 

 市は「駅前に移れば利便性が向上する。より一層の文化の発信につながる」と答弁しましたが、久保みき市議は「いまの場所で築き上げてきた歴史と文化があり、現在地だから成り立つ催し物もある。そのような文化を捨てて駅前のビルに入れてしまって本当にいいのかが問われる」と述べて議案に反対しましたが、他会派の賛成で可決しました。

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