議会報告

金子あきよ

2022年12月議会*文教委員会 少人数学級を全学年で 1万1749人の願い届かず

少人数学級の実現を求めて質疑・討論をおこなう金子あきよ市議

 12月議会には、「学びと健康を保障する少人数学級を求める会」が、少人数学級の推進を求めて、請願「さいたま市で少人数学級を前進させてください」を1万1749筆の署名とともに提出し、党市議団が紹介議員となりました。

 

 文教委員会で、金子あきよ市議は「小・中学校の学級あたりの児童生徒数が政令市でもっとも多いさいたま市でこそ1日も早い少人数学級の実現が必要。中学校では1年生について38人学級のための措置が取られているが、受験や人間関係などの課題も大きくなる2、3年生で、よりきめ細かな指導が求められる。特別支援学級では、教育活動にとって必要な教員の数が不足し、保護者に教育活動への参加が要請されている実態がある。その改善のためにも学級定数を減らすことが有効」として請願の採択を主張しました。

 

 しかし、民主改革さいたま市議団の市議が国の施策に従う市の現状を肯定する討論を行い、採決の結果、請願は不採択となりました。

2022年9月議会*本会議討論 さいたま市にないのはお金ではなく市民に寄り添う姿勢

2021年度決算について討論をおこなう金子市議

 10月21日、9月議会最終本会議で、金子あきよ議員が決算議案についての討論をおこないました。

 

 2021年度は引き続く新型コロナウイルス感染症の影響により市民のいのち、くらし、営業が危機にさらされた1年となりました。このなかでも市の実質収支額は73億2800万円で、連続して黒字を達成、財政調整基金が225億円も積み上がっています。あまった分は溜め込むのではなく市民に還元するという視点で、この黒字分を活用すれば、もっと市民の負担の軽減、くらしへの支援ができたはずです。

 

 金子市議は「2020年度におこなった学校給食費の引き上げを反省して、引き下げを行うことができたのではないか。また昨年度、国によって年金が引き下げられたというのに、追い打ちをかけるように介護保険料が大幅に引き上げられたが、他の多くの自治体がやったように減額、据え置きの対応を取れたのではないか。清水市政のもとで行われてきた高齢者、障がい者、難病患者の福祉制度の縮小による影響額が昨年度は26億2400万円。こうした削減を福祉の再構築として進める姿勢は認められない」と指摘しました。

 

1カ月の最高残業時間が

253時間にも

 

 コロナ禍で、職員の働き方が大変深刻になっています。2019年度と2021年度比較で、もっとも残業時間が伸びた課の伸び率は266.4%、1カ月の最高残業時間が253時間でした。さらに、こうした職員へ義務づけられている医師の保健指導も対象の80%以上の職員が「業務が多忙で面接時間を確保できなかった」と回答していることは大きな問題です。新型コロナ対策に関連する職員の長時間残業も際立っています。金子市議は「市民の命と職員の健康を守るためにも市長の責任で人員増をしっかり行い、保健所は2カ所目を見通した配置計画をつくるべき」と述べました。

 

水道·下水道事業会計は

大幅黒字

 

 水道会計は、純利益52億円の黒字となりました。金子市議は「2021年度は5418件給水停止があったということも報告された。これだけ多くの人が水道料金を払えないという状況になっている。その一方で合併以来20年間も黒字が続いているのに、なぜ利用料金の引き下げができないのか」と指摘しました。また下水道事業では、「市の一般会計からの繰り入れを復活して、政令市7番目、県内9番目に高い下水道料金を引き下げるべき」と主張しました。

 

市立病院職員の処遇改善を

 

 病院事業会計審査のなかで、新型コロナ感染拡大時には勤務できる職員そのものを確保できない日があったことが報告されました。困難ななかで働き続けている医療従事者の処遇改善は喫緊の課題です。職員の充足率については一定の改善が示されていること、病棟の看護師の大きな負担になっている患者の介護についてこれを担う看護補助職員が31人配置され、今年度からは介護の有資格者を配置する改善がはかられたことが分かりました。金子市議は「厳しい勤務状況のなか、患者を大切にする医療、看護が実現できるようさらに改善を図ることを要望する」として、病院会計に賛成しました。

 

 昨年度、さいたま市は、大宮駅GCS化構想、「市民会館なのに高くて市民が使えない」という状況を招いた市民会館おおみやの整備、さらにコロナ禍でも市庁舎の移転に向けた検討を強引に推し進めてきました。金子市議は「これらの事業に注ぎ込まれている財政規模の大きさと、市民のくらしへの支援策の乏しさを対比させるなら、さいたま市にないのはお金ではなく、市民に寄り添う姿勢だということが浮き彫りになる。市政運営の方向性を抜本的に転換し、市民の命とくらしを守るという自治体本来の役割を果たすべき」と討論を結びました。

2022年9月議会*決算特別委員会(文教)代替教員の未配置を解消せよ

質問をおこなう金子市議

 10月4日、金子あきよ市議が決算特別委員会(文教委員会関連)で、教員の病休に対する代替配置の遅れの問題を取り上げました。

 

 昨年度、病休や産休の代替教員が2週間以上配置できなかった件数が、小中、特別支援学校で104件と、大きく増えていることが、党市議団の資料請求によって明らかになりました。金子市議は「休みに入った先生の人数とその先生が休んだ日数をかけると、延べ何日学校に空きができたのかが分かる。それをどこまで補充できたのか。休暇の種類別に率で示してほしい」と求めました。その回答は資料コーナー市議団ニュースNo.975に載っています。病休は補充した日が4分の1以下、取得が事前に分かっている産休でも、7割台しか補充できていません。

 

 教育委員会は「突然の退職や病気休暇など、期間が短いために代わりの教員の任用ができなかった」などと言い訳を繰り返しましたが、金子市議は「それは子どもたちにとっては理由にならない。現場では、他の先生がやりくりして交代して入ったり、管理職が教壇に立ったりと、大変な苦労をしている。教員の負担を軽減するために、真剣に努力をするべき」と強く求めました。

 

2022年9月議会*文教委員会 特別支援学級 保護者の同行をなくして

 9月20日、金子あきよ市議は、特別支援学級の教育活動に、保護者参加が要請されている実態について教育委員会の見解をただしました。

 

金子 子どもが特別支援学級に通う保護者から、「入学以降たびたび校外学習に同行を求められ、そのつど仕事を休まざるを得なかった」との相談を受けた。また、「自然の教室」や修学旅行の保護者同行に疑問を感じ、特別支援学校転学のきっかけになったという話も聞いている。原因はなにか。基本的になくすべきことと考えているか。

 

学校教育部長 安全面の確保ということで一時的に保護者にお願いすることがあったと思う。

 

金子 特別支援学級では、安全面の配慮、変化に対応するための指導などが必要だが、現状の教職員体制では不十分だ。1クラスの子どもの数を減らして、正規の教員配置を増やす方向が求められるのではないか。

 

学校教育部長 学級定数を少なくして手厚い教員配置ができれば、今以上に子どもたち1人ひとりに寄り添った教育活動ができることは確かである。学級編制については、国に対して継続して要望していく。

2022年6月議会*議案外質問(文教委員会)同一労働・同一賃金の原則を守れ

 6月13日、金子あきよ市議は、教職員の定年延長と再任用制度について質しました。

 国家公務員法と地方公務員法が改正され、来年4月から段階的に65歳まで公務員の定年が延長されることになりました。段階的に定年が引き上げられる期間は、現在の再任用制度が暫定的に残されます。再任用職員の待遇は、小学校に勤務する教諭の場合、職務の級が2級となって、給料月額は27万1100円となります。通勤手当と期末勤勉手当は支給されますが、扶養手当や住居手当については支給されません。一方で定年延長の場合は、60歳前と同一の職務の級で引き続き勤務するため、再任用職員より級が高くなり、扶養手当や住居手当など諸手当も出される見込みです。

 金子市議は「同じ職場のなかに、定年延長した人と再任用職員、それぞれ待遇の違う職員が存在することになってしまうのは、同一労働・同一賃金の原則から見て矛盾ではないか」と指摘しました。これに対して市教育委員会は「そのような格差は、今の制度のままだと出てくる可能性はある」と認めました。金子市議は「再任用職員の方からは『常時雇用で働いていて、担任や分掌も同じように持っている。違うのは給料が下がることだけだ』との声が寄せられている。働く人の立場を十分に考えた上での制度設計を」と求めました。

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