議会報告

委員会

再生可能エネルギー増やして 脱炭素化をすすめよう

 昨年6月、さいたま市は東京電力パワーグリッド株式会社とゼロカーボンシティ実現に向けた共創推進に関する連携協定を締結しました。4月11日、市民生活委員会において同社より「脱炭素社会に向けた取組について」の説明がおこなわれ、とばめぐみ市議が出席しました。

 東京電力パワーグリッドの電力供給量は日本全体の約3分の1にのぼります。本市との連携事項は、①エネルギーの地産地消や面的利用の推進に関すること②再生可能エネルギー等の利活用及び導入拡大や脱炭素化に向けたエネルギーの転換(電化等)に関すること③レジリエンスの強化に関すること④生物多様性など自然環境の持つ多様な機能の維持·向上に関すること⑤「地域循環共生圏」の実現を契機とする、循環·経済·社会の総合的取組の推進に関することの5点ですが、同社はほぼ同じ事項で、八王子市をはじめ多くの自治体と協定を結んでいます。自治体の脱炭素への取り組みを大手電力会社に丸投げし、雛形にはめ込むようなやり方です。

 説明では、まちづくりや道路計画等インフラ融合による循環型エコシステムの構築や、民間企業や市民の努力への支援が示され、「自然エネルギーは不安定。原発も必要ではないか」という参加委員の問いに対して「十分安全が確認された原発から稼働が必要」と答えています。とば市議は「まずは大型開発を見直すこと、公共施設に手軽な太陽光発電設置を一気に進め、再エネ発電の電力を融通すること。化石燃料や原発に頼らない覚悟でカーボンニュートラルを進めるべき」と述べました。

2022年2月議会*予算・企業会計(上下水道)下水道の誤接調査 計画的にすすめよ

予算委員会で質問にたつ神田市議

 3月3日、予算委員会で企業会計(上・下水道)関連の審査がおこなわれ、神田よしゆき市議が質問しました。

 

神田 下水道の誤接の問題について、最近のとりくみを確認したい。誤接の調査をどのように決めているのか。計画的におこなっている件数と住民からの要望にもとづく件数についてそれぞれうかがう。

 

下水道維持管理課長 過去の調査の実績では2021年度計画的におこなっている地区が2地区、住民要望にもとづくものが4地区。

 

神田 2022年度の予算額は。

 

下水道維持管理課長 合計で3600万円。

 

神田 予算額が少ない。もっと予算をつけて、大規模に調査をおこなうべきではないか。

 

下水道維持管理課長 誤接の調査はネガティブな作業で、協力を得られにくい業務であるため、難しい。

 

神田 あまりネガティブに考えない方がいい。積極的にすすめる方が地域の環境を守っていくうえで重要。ぜひ検討すべき。

 

 この他に、受益者負担金の減額、水道事業の財務状況、コロナ対策として水道料金の引き下げも求めました。

 

 

2022年2月議会*予算・企業会計(市立病院)安心して働ける人員体制確保を

予算委員会で質問にたつ金子市議

 3月3日、予算委員会の企業会計(市立病院)の審査がおこなわれ、金子あきよ市議が質問をおこないました。

 

 はじめに、自治労連さいたま市職分会が実施した職場アンケートに寄せられた病院職員の声を引用しながら①新型コロナ患者の受け入れ、感染防止のため業務量が増大し、多忙②勤務時間が長くなり、時間外勤務も増えている③人員が足りずまともに休暇を取ることができない④コロナに対応しているかどうかで手当に差がつくことや手当が少ないことに対する不公平感、不満が大きいといった実態があることを指摘しました。

 

 市立病院からは「業務量が増えていることは間違いない。病棟を休床して看護師を捻出している。中途採用や会計年度任用職員の任用など、マンパワーの確保にも努めてきた」との答弁がありました。

 

 さらに金子市議は、働く人が安心できる人員体制を確保していくことが大切だとして、職員充足率の状況と職員定数の改善計画について質しました。「充足率は医師85.2%、看護職員101%、医療技術員98.8%、事務職員等95.7%。看護職員は今年度5回の中途採用で対応してきた。新年度は医師5名、看護師50名程度、医療技術員5名程度の増員を予定している」との状況が確認できました。

2022年2月議会*予算・まちづくり 収支率だけでコミバス継続・廃止を決めるな

予算委員会で質問にたつとりうみ市議

 3月1日、予算委員会のまちづくり委員会関連の審査がおこなわれ、とりうみ敏行市議が質問をおこない、コミュニティバス(以下、コミバス)についてとりあげました。

 

 さいたま市のコミバスガイドラインでは「収支率40%の確保」が、そのコースの継続、廃止、改善の評価に使われています。とりうみ市議は、その危険性について「行政が公共交通サービスをおこなう理由について、利益を目的とする民間では担えない事業である」と指摘したうえで、次のような質疑をおこないました。

 

とりうみ そもそも公共交通サービスの収支率は、高くなりにくい性質を持っているという認識はあるか。

 

 収支率はもともと赤字補填をするようなしくみ。一定の公費負担をしてきた。利用者の低減ということで言えば、路線バスと同等の運賃で決して高くない。

 

とりうみ 公費負担は当然であり、それが低いことが問題。国土交通省中部運輸局の調査では、本市と同様の対距離制で運行している7割強が収支率30%以下で運行している。収支率が40%に満たないのは本市だけではないではないか。

 

 今後ガイドラインの見直しのなかで議論する。

 

とりうみ 収支率の評価だけで事業継続、廃止を決めるのは危険。「地域特性」「交通特性」「利用者特性」などの評価を切り捨てていいのか。

 

 社会情勢が変われば評価の基準も変わる。しっかり議論を詰める。

 

 とりうみ市議は「収支率が上がらない責任を利用者に転嫁することは許されない。民間バス会社への支援も必要である」と強く求めました。

2022年2月議会*文教委員会 義務教育学校では良好な教育環境はつくれない

 2月14日、文教委員会で所管事務調査報告があり、金子あきよ、たけこし連の両市議が質疑をおこないました。

 

 「武蔵浦和駅周辺地域の教育環境の改善」のため、義務教育学校を整備するという計画について、素案では3つの校舎の児童生徒数等は下表となると報告されました。

 

 問題は、2026年度までにこの地区の小学校5校で19学級も増加するとの見通しを教育委員会が示したことです。さらに、地区内の浦和別所小学校は現在33学級。9学級は減らさないと「過大規模」状態は解消できません。そのため、金子市議が「計画されている学級数ではこれらの状況に対応できないのではないか」と質しました。しかし市教委は「地域全体でならしていく」との答弁。義務教育学校の計画を進めても、この地域の「良好な教育環境の整備」という目的は果たせないことが明らかになりました。

 

子どもの新型コロナ感染が激増

 

 今年に入って急激な感染拡大が起こっており、2月だけで小学校1331人、中学校337人、市立高校49人の陽性者が出ました。学級閉鎖等は、文部科学省のガイドラインの基準を参考に、学校と教育委員会が協議し、決定しています。また、学級閉鎖などで登校できない状況では、タブレット端末を使ってオンライン授業がおこなわれ「オンライン特例授業出席日数」としてカウントされるとの説明がありました。

 

 金子市議は、教員にも感染が広がるなか、出勤している教員が極めて多忙であることを指摘し、「濃厚接触者となり休んでいる教員が、自宅からオンライン授業をおこなうよう求められたり、本来は授業をすることができないスクールアシスタントが授業をおこなっている実態があると聞いた。問題ではないか」と質しました。教育委員会は「そのような実態は把握していない」としましたが、いずれも適切でない実態がある場合は指導をする、と回答しました。

ページトップへ