政策と活動

要請・要望

認可外保育施設 自粛中の保育料返還に国の支援を

要望書を手渡す(右から)とばめぐみ、たけこし連の両市議

 5 月29 日、たけこし連、とばめぐみの両市議が認可外保育施設に通う子どもがコロナ禍で登園を自粛した場合の保育料返還を国が支援するよう、国および塩川てつや、宮本徹両衆院議員に要請陳情活動をおこないました。

 

 下表のとおり、市内の認可保育所や認定こども園など国の認可基準をクリアしている保育所や本市が独自で認定している保育施設などは保育料返還の対象となっています。一方で、認可基準をクリアしていないその他の保育施設(認可外)は対象外です。

 

 

 認可外保育施設にはこれを機に認可基準を満たす努力が求められますが、利用している子どもは認可保育所に入れなかったなどの理由であることも多く、塩川衆院議員は「一律で自粛を要請した以上、子どもに線引きすることも自治体で差があることも問題」などと指摘。とば市議は「国が責任をもって保育料返還を」と求めましたが、厚労省は「認可外の保育料減免への支援は、国からの交付金を使って自治体の判断でできる」と自治体任せの姿勢を見せました。

 

 また、国の第二次補正予算案で、医療・介護・障害者分野の職員への慰労金が盛り込まれたことを受け、保育所・学童保育など児童福祉施設で働く職員も対象とするよう強く求めましたが、厚労省は「保育所や学童保育がコロナ対策で果たした役割は認識している」と述べるにとどまりました。

「医療崩壊」を防ぐために PCR検査体制の充実を急げ

 新型コロナウイルス対策にかかわって、さいたま市のPCR 検査が一向に増えない現状について10 日、市の保健所長が「病床が満杯になるのを避けるため条件を厳しめにやった」と発言したことが大きな問題になりました。市長は「誤解を招く発言。おわびしたい」と謝罪。20 日にPCR 検査機(1 台)などの購入を発表しました。さいたま市の検査数は川口市よりも少なく、検査体制の強化は急務です。

 

 市は、感染症病床数を21 床から今後50 床増やし71 床にするとしていますが、増え続ける感染者を全員入院させることはできません。これからは、検査数を飛躍的に増やすとともに、重症者は入院、軽症者は指定施設等での隔離を徹底させることが重要です。市立病院旧病棟を含めた公共施設の活用も求めています。

 

 党市議団は「発熱外来」の設置をはじめ、医師が必要と認めた場合すぐに検査ができる「PCR 検査センター」を設置し、民間検査機関の活用などで検査体制を充実させることを強く求めています。

 

 そもそもさいたま市は政令市中、埼玉県は全都道府県中、人口あたりの医師数・病床数が最下位で、従来から医療体制が脆弱な状態にあり、今回その脆弱さが一気に露呈しました。市の保健所が検査を絞りすぎていたことは問題ですが、元をただせば国が検査を絞っていたこと、埼玉の医療体制不足が背景にあります。病院や病床数の削減を自治体に求める国の地域医療構想は撤回させるべきです。

 

 一日も早い終息に向けて行政や市民のみなさんと力を合わせて全力でとりくみます。

緑区 子どもが安全に遊べる公園へ

都市公園課に要望を届ける緑区住民と、同席する松村としお市議(右)

 4 月に緑区美園の浦和東部第二地区9 号公園周辺の住民から、子どもたちが安全に遊べるよう同公園にフェンスや時計を設置する要望書が提出され、松村としお市議が同席しました。

 

 この公園は区画整理事業地内にあり、周辺の新しい住宅には子育て世帯が多く住んでいます。そのため、子どもが多く利用しています。またすぐ近くに大型商業施設があることから車両の通行量も多く、公園ではボール遊びもできることから安全対策が強く要望されました。時計の設置についても、子どもたちが習い事や帰宅など行動するうえで必要として要望されました。

 

 対応した都市公園課職員は「要望については検討したい」と持ち帰りました。

1ヵ月で3793筆 学校給食費の値上げ分を保護者負担にしないで

署名提出に立ち会う(左から)久保みき、たけこし連、松村としおの各市議

 3 月24 日、市内の小・中学校に子どもが通っている保護者のみなさんが、市長と教育長に対して「学校給食費の値上げ分を保護者負担にしないことを求める要望書」を3793筆の署名を添えて提出し、懇談しました。懇談には党市議団から松村としお、たけこし連、久保みきの各市議が参加しました。

 

 参加した保護者からは「物価の上昇や消費税増税、新型コロナウイルスで、家計は大変苦しい。本当に値上げする気なのか」「保護者の声を聞いてほしかった」「学校現場でも非正規の教員が増えている。値上げは切実」などの声が出されました。

 

 また、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて大阪市が4 月から前倒しで小・中学校の給食費を全額無償化することを紹介し「さいたま市が値上げを決めた昨年7 月とは情勢が大きく違う。値上げの先送りも含めて再検討してほしい」として、市として方向転換するよう要望しました。

 

 市教育委員会からは「材料費が値上げしておりやむを得ない」との返答があったものの、参加した松村市議は「新型コロナウイルスのこともあり、保護者は先行きに不安がある。保護者の声を受け止めて値上げの見直しを検討すべきだ」と述べました。

2020年度予算組み換えを提案 市民負担の軽減でくらしを守れ

予算組み替え提案を提出する党市議団

 党市議団は2 月7 日に「2020 年度予算組み替え要求」を市長に提出しました(財政部長が対応)。2020 年度予算案は、一般会計5627 億円(前年比1.1%増)、特別会計3167 億円(同1.6%増)、企業会計1264億円(同8.4%減)で総額1 兆58 億円(同0.1%減)の予算規模です。その中身は、大型開発やビッグイベントに多額の税金を投入しながら、多額の基金(貯金)をため込むもので、福祉や子育て、地域経済振興は不十分なまま放置されています。

 

 党市議団は、2020 年度予算案を見直し、予算全体の約2.3%にあたる210 億5600万円の使い方を変えれば、市民のくらしを応援する施策を充実できることを示しました(表)。

 

 

 組み替え提案では、各種基金の取り崩しや繰越金、再開発にかかる費用、公共施設マネジメント積立金、ビッグイベントなどで歳出カットをおこない、財源を生み出します。

 

 国民健康保険税(国保税)が4 年連続で値上げされ、2026 年まで連続値上げの計画がすすめられています。国保税の値上げは4億5000 万円で回避でき、25 億5000 万円あれば、子どもの均等割りをやめ、大人についても引き下げを実現できます。また、上下水道料金や公共施設使用料金は、約48 億円で消費税分の引き下げができます。4 月からの小中学校の給食費値上げも、8 億円で保護者負担を回避し、値下げもできます。今回、災害対策・被災者支援についても新たに盛り込みました。

 

 党市議団はくらし・福祉最優先に税金を使うため財政上の対案を「予算組み替え」というかたちで、毎年市に示しています。引き続き、予算委員会等の議会論戦を通じて市民要求実現に力を尽くします。

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