政策と活動

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市役所本庁舎移転問題 市民への十分な説明と 意見交換をつくしてこそ

移転先の候補とされている新都心バスターミナル

 昨年2月、清水勇人市長が突然、「2030年(令和13年)を目途に、さいたま市役所新庁舎をさいたま新都心に移転整備する」と発表したことから、市民の間に不安の声が広がっています。

 

 市が作成した「新庁舎整備等基本構想(素案)」では、約217億円のイニシャルコスト(新庁舎使用開始までにかかる費用)が予定されています。2021年12月議会には、「2019年2月に約40億円の税金を投入して現庁舎の耐震化をおこなったばかりなのに、なぜ移転なのか疑問だ。市民に寄り添い多様な意見を聴くべき」との主旨の請願が提出されました。しかし、請願に対する参考意見聴取で市は、「現庁舎が使えなくなるから移転するのではなく、『合併協定書』を踏まえた庁舎の位置を検討した結果」と答えました。これはまさに、「合併協定書」先にありきの決定であることを明らかにしたものです。党市議団は、この請願について「市民に十分な説明を尽くしたうえで審判を仰ぐのが筋だ」と主張し、「継続審査」を求める動議を提出し、採決には退席をしました。

 

 また、浦和区自治会連合会のみなさんから、「行政主導の姿勢に疑問を呈したい」として、2月議会に向けて市民中心の市政運営を求める請願の提出について話がありました。

 

 党市議団としては、現在地で建て替えた場合のコスト試算など、移転にともなう合理的な説明とすべての情報開示、および市民との率直な意見交換が不十分であり、市民不在のまま進められることには反対します。なによりもいまは、コロナ禍で市民のいのちと生業を守ることに集中すべきであるため、現時点での新庁舎移転問題は先送りし、十分に時間をかけて市民の意見を聴くべきです。

小4から小6でも 35人学級を早く 少人数学級をすすめる会が市教委と懇談

同席する金子市議(左)

 11月12日、「学びと健康を保障する少人数学級を求める会」のみなさんが市教育委員会と懇談をおこない、金子あきよ市議が同席しました。

 

 会は「さいたま市で少人数学級を前進させる請願署名」にとりくんでいます。来年度35人以下学級を小4~小6でも実施すること、特別支援学級の定員を8人から6人に減らすことを求める内容です。懇談では、「産休・育休代替教員がなかなか配置されない」「特別支援学級では、通常学級との交流授業に担任がついていくと学級の授業に担任が不在になってしまう」など教員数が不足している切実な実態が出されました。そのなかで、35人以下学級を国に先んじて進めてほしい、という要望が強く出されましたが、市教委は「国のスケジュールに沿って確実に進めていく」と述べるにとどまりました。

 

 金子市議は「教育現場の困難な実態を市教委は重く受け止めるべき。12月議会で請願が採択されるよう力を尽くしたい」と話しました。

人間らしい暮らしの実現に向けて さいたま総行動

 11月17日、第22回市民要求実現さいたま総行動がおこなわれ、党市議団からとりうみ敏行、とばめぐみの両市議が出席しました。さいたま市からは14課1室が出席しました。

 

 総行動実行委員会は事前に136項目の要望を市に提出しており、重点項目(15項目)について懇談がおこなわれました。要望は介護制度、国保税、公立保育所統廃合、小・中学校教員の人手不足、コミュニティバスの運行など多岐にわたり、どの項目も市民が人間らしく暮らすための喫緊の課題ばかりです。

 

 とくに学校現場からは「子どもはぎゅうぎゅう詰め、産休代替は30人待ち。学校は再任用・非正規だらけで教師の病欠が後を絶たず、病欠代替も来ない。すでに学校は崩壊している」という厳しい現実が、涙をもって語られました。しかし、残念ながら市の回答は正面から答えるものではありませんでした。とば市議は「党市議団も議会で求め続けてきた要求ばかり。実現するまで、議会内外で市民と力をあわせていく」と語りました。

保育士の処遇改善をすすめて 国会へ陳情

左が国会議員団、右が政令指定都市市議(金子は右から3人目)

11月17日、衆議院議員会館内でおこなわれた「指定都市行財政問題懇談会」に、金子あきよ市議が参加しました。

 

 全国の政令指定都市議会には、大都市特有の問題に関する国への行財政要望を審議する委員会があり、さいたま市議会では「大都市行財政将来ビジョン特別委員会」がこれにあたります。毎年、市から国の施策・予算に対する要望をおこなうのにあわせて、委員がそれぞれの所属する政党・党派の国会議員に対する要望をおこないます。この日は全国20政令市の日本共産党市議が、衆参の党国会議員と対面し、陳情しました。

 

 金子市議は、「本市では保育需要が増大し、保育士不足が深刻になっている。最近では、『第2子を保育園に預けるため、上の子がすでに入所している保育園を第1希望で申し込んだ。ところが後日、園からメールで、来年度の保育士が確保できないので申し込みが受けられない、との連絡があった』という深刻な相談事例があった」と報告、保育士の処遇改善の必要性を訴えました。これに対し、塩川鉄也衆院議員から「さいたま市の保育士不足の問題はこれまでも要望を受けてきた。公定価格における地域区分の問題点、株式会社の参入という制度の改悪も大きい。改善に向けて力を合わせよう」との発言がありました。

 

 

「保護決定(変更)通知書」の改善を早く

 11 月15 日、生活と健康を守る会・さいたま市協議会と党市議団が、市の「保護決定(変更)通知書」ついて懇談しました。松村としお、とりうみ敏行、金子あきよの各市議が参加しました。

 参加者から、市の「保護決定(変更)通知書」は、保護の基準や加算・収入認定の内訳が記載されておらず、「支給額」の記載があっても実際の振込額と違うなど、利用者に分かりにくいシステムとなっており、過支給・過少払いの間違いが後を絶たないことから、過去10 年間に渡って市に改善を求めてきた経過が語られました。また、保護申請時に提出を求められる各種同意書のコピーが申請者に渡されておらず、「重要書類は互いに保管し合う」という社会通念に反すると強く訴えがありました。

 とりうみ市議は、利用者に分かりやすい生活保護行政に改善するため、当面、決定(変更)通知書の改善をはじめ、同意書問題の解決に向けてとりくみを強める、と応じました。

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