議会報告

とばめぐみ

9月議会*市民生活 交通指導員の公募を約束

市民生活委員会で議案が質疑をおこなうとばめぐみ市議

 9月16日、市民生活委員会の議案外質問で、とばめぐみ市議は学校や保育所での交通指導をおこなう「交通指導員」の人手不足の問題について質問しました。

 市の交通指導員は小学校長や交通安全協会の推薦による有償ボランティアですが、人手不足により通学時に保護者や住民の協力が不可欠な地域や、配置できない小学校も市内に4 つあります。とば市議は「小学生の事故の約4 割が交差点でおきている。市は公募に踏み出し、全校に配置すべき」と求めました。市は「他市に学び、今後は公募を検討していく」と約束しました。

 次に、法律婚ができない同性間のパートナー関係を市が認定する「パートナーシップ宣誓制度」を自治体間で相互利用できるよう充実させること、さらに同性カップルの子どもも家族として認定する「ファミリーシップ制度」をとりあげ、導入を求めました。県の調査によると、同性カップルの2 割が子どもと同居しています。この制度により、家族で市営住宅に入居できたり、保育園や学校等の送り迎えができるようになります。市は「他市を参考に検討を進める」と答弁しました。

9月議会*議案紹介 思い切った新型コロナ対策の拡充を

給付金の充実を求める要望書を提出する土建・民商のみなさんととりうみ敏行市議(左から3 人目・6 月23 日)

 9 月1 日から10 月15 日までの45 日間、9 月議会が開かれます。今議会も新型コロナ感染予防対策にとりくみながらの開催です。市長提出議案として40 件の議案が提出されました。一部紹介します。

 新型コロナ対策として、コロナ患者を受け入れる病床を確保し、患者を受け入れた医療機関に対し補助金を交付するために約10 億5350 万円、保険適用されたPCR 検査等にかかる費用等の自己負担分や入院医療費等を公費負担するために約6 億7000 万円がそれぞれ提出されました。

 また、離職等により経済的に困窮している方に対し、住居確保給付金を引き続き支給するために約6900 万円、就労をめざすひとり親(児童扶養手当受給者)に対して住宅費を無利子で貸し付ける事業に約1300 万円、就労継続支援B 型事業所ではたらく障がい者の減少した工賃分を支援するために約968 万円などがそれぞれ提出されました。

小規模企業者等に3 回目の給付金

 経済対策として、党市議団も求めてきた小規模企業者等支援給付金の3 回目の実施に向けた予算が提出されました。緊急事態宣言の再発出を受け、新型コロナの影響で売り上げが減少した市内小規模企業者等に対する市独自の経済支援策で、予算は14 億6800 万円です。党市議団として、思い切った新型コロナ対策の拡充を求めて、議案審査に臨みます。

6月議会*新型コロナ対策補正予算など19議案が明らかに

 6 月9 日に開会した6 月議会には、新型コロナウイルス感染症関連の補正予算や条例議案など19 議案が出されました。

 

 国の緊急支援策決定にともない、低所得の子育て世帯に児童1 人あたり5 万円を支給する事業を実施する専決処分の報告議案が提出されました。保育施設、放課後児童クラブ・学童保育など各施設における新型コロナウイルス感染拡大防止のため、マスク、消毒液の購入などの経費に約3 億1000 万円、また新型コロナワクチン接種事業として、16 歳以上60 歳未満の集団接種実施のための予算約24 億5000 万円が計上されています。

 2021 年の成人式はコロナ禍のためにオンラインでの開催となりました。2022 年は成人式を入れ替え制で開催するために会場使用時間を延長するための予算、および2021年成人式の対象者に対して「再会の機会」を設けるために必要な経費として2600 万円が予算計上されています。引き続き感染症対策が求められるなか、検討が必要です。

 市長選でも争点となった新庁舎移転計画では、本庁舎整備および現庁舎地の利活用に係る基本構想策定に要する経費として996 万円が計上されました。

 条例議案では、桜区で発覚した生活保護費の不正支出をめぐって市のおこなった内部調査の報告が出ていますが、その内容の検証と再発防止の提言をおこなうための第三者委員会を設置する条例制定が諮られます。

 新型コロナウイルス感染の収束が見通せないなか、党市議団は市のコロナ対策と市民生活の支援を求めてきました。6 月議会でも命とくらしを守る施策実現のための議論をおこなっていきます。

6月議会*議案質疑 新型コロナ対策は不十分 市独自の対策に踏み出せ

本会議で議案質疑をおこなうとばめぐみ市議

 6 月10 日、6 月議会本会議において議案に対する質疑がおこなわれ、党市議団からとばめぐみ市議が登壇しました。市長が専決処分をした予算議案を含め、新型コロナウイルス対策を中心に質しました。

 

とば 6 月議会に上程された「新型コロナ感染症への対応」にかかる事業数、事業総額と財源の内訳は。

市 子育て世帯給付金事業など16 事業。事業総額46 億3974 万円。財源の内訳は国が約45 億256 万円、県が約4606 万円、市が約9112 万円。

とば 新型コロナワクチン接種事業について、高齢者のワクチン接種の到達と今後の見通し、高齢者施設での進捗は。

市 6 月8 日現在、400 の高齢者施設のうち109 施設で入所者と従業者あわせて1万4868 回の接種を終了。施設入所者を
含む高齢者の接種は、1回目の接種終了者が6 万6000 人(20.5%)。

とば 国がかかげる7 月末までに65 歳以上の接種を完了させるためには、1 週間に何件接種が必要か。体制や供給の見通しは。

 

市 本市の高齢者約32 万人のうち、接種希望者を7 割と見込んでいる。7 月末までに2 回接種を終了するためには1週間あたり約5 万回で、個別医療機関、区役所等の集団接種などで確保できると想定。ワクチンは7 月中旬までに高齢者約32 万人分の供給が受けられる。

とば 医師や看護師の確保は。

市 医師会にお願いをしている。大規模接種会場は委託業者を通じた派遣、看護師協会への協力依頼も考えている。

コロナ対策の不十分さ明らかに

 次に、成人式がオンライン配信となった今年の新成人に再会の機会を保障する事業について質問。1 万3000 人を対象に「埼玉スタジアム2 ○○ 2」で予定されています。とば市議は「大勢が集まるとりくみは慎重にすべき。開催可否の判断基準を示すべきではないか」と質しましたが、市は「感染状況や国の施策を注視し判断する」との答弁でした。

 

 また、感染症対策として無料低額宿泊所の個室化工事へ補助する事業について、とば市議は「感染者が自宅療養になった場合、これで十分か」と質問。市は「施設長が責任を持って対応する。感染者が出た施設にはゴーグル、手袋等を配布し、消毒費用も補助する」と答弁しました。

 続いて、保育所・学童保育等の児童福祉施設の消毒液やマスクの購入、事業所等の消毒などの経費への補助事業について、とば市議は「現場が求めているのは人手。市として人手を確保する必要性を検討したか」と質問。市は「国の交付金は人件費にも使える」として、各施設で人手を確保し人件費を計上するよう示しました。

 また、市庁舎移転にかかる約1000 万円の予算の内訳は、基本構想の策定や調査業務、ワークショップの運営等であることが明らかになりました。

核禁条約の批准求めよ 発効後はじめての請願

請願提出に同席するとばめぐみ市議(右から4人目)

 6 月1 日、さいたま南平和委員会ほか52団体から「日本政府に核兵器禁止条約の批准を求める意見書の提出を求める請願」が市議会に提出されました。核兵器禁止条約は今年1 月22 日に発効され、現在54 カ国が批准していますが、日本はいまだに批准していません。世界には今なお1 万3400 発もの核兵器が貯蔵、配備され、人類全体の生存と文明の存続が脅かされています。

 請願は、「核廃絶は人類の悲願であり、日本政府は唯一の被爆国の政府として、率先して核兵器禁止条約に参加して行動する責任がある」として、市議会が日本政府に批准を求める意見書を提出するよう求めています。

 同席したとばめぐみ市議は「前回市民から出された同趣旨の請願は、条約発効前だったが、今回は条約発行後にはじめて出される請願。市議会として日本政府に批准を求めるのは市民に対する責任だ」と述べています。

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