議会報告

松村としお

2月議会がはじまります

2月6日(火)から3月14日(木)まで、2月議会が開催されます。2月13~15日で代表質問がおこなわれ、党市議団から松村としお、たけこし連の両市議が質問にたちます。

 

2/15(木) 11:05〜11:55
松村としお市議

①市民の声を反映する市政へ

②公共サービスについて

③子育て支援の拡充について

④ジェンダー平等のさいたま市へ

⑤公共交通の充実について

 

2/15(木) 13:05〜13:45
たけこし連市議

①市庁舎移転について

②予算の組み替え提案について

③与野中央公園5000人アリーナ建設計画等について

 

2月議会は新年度(2024年度)の予算を決める予算委員会が開かれます。清水市長から全体で約1兆1816億円、一般会計、全会計予算総額ともに過去最大の予算規模となる予算案が提案されました。予算委員会は2月22日(木)からスタートし、3月11日(月)までおこなわれます。党市議団の予算委員は金子あきよ、とばめぐみの両市議です。

 

3件の意見書(案)を提出  

 

市議団として3件の意見書(案)を提出しました。全会派一致となれば、国に送致されます。

●政治資金規正法改正と疑惑の全容の徹底解明を求める意見書(案)

●子どもの歯科矯正を保険診療の対象とすることを求める意見書(案)

●国の制度として小中学校の学校給食費を無償とするよう求める意見書(案)

地下鉄7号線延伸 860億円から1300億円に急増

1月24日に地下鉄7号線延伸事業特別委員会が開かれ、浦和美園駅から岩槻駅に延伸する建設費が従来の860億円から1300億円へ大幅に増え、建設期間も18年が見込まれることが報告されました。

 

建設費用は都市鉄道等利便増進法にもとづく国の補助(3分の1)が受けられれば鉄道事業者(埼玉高速鉄道)と自治体(県・市)が3分の1(約430億円)ずつ負担します。市は費用の引き下げに努力するとしましたが、物価・資材高騰や建設労働者の賃上げによるさらなる費用増も見込まれます。埼玉高速鉄道の経営や運賃への影響も未知数です。

 

委員会に出席した松村としお市議は「地下鉄7号線の延伸は市自身が860億円でも『巨額のプロジェクト』と言ってきたが1300億円にもなった。完成も20年先では地元の期待に応えられない。計画は断念し、コミュニティバスやデマンド交通など身近な公共交通網の充実に予算を回すべきだ」と話しました。

9月議会報告会を開催 再開発は 市民の声を聞いて

党市議団は11月4日に大宮区で市政報告会をおこないました。

 

はじめにたけこし連市議が2022年(令和4年)度決算について報告しました。市は、予算をつくる段階では「146億円不足」と説明していましたが、一般会計で59.6億円の黒字、基金総額は895億円で過去最高となりました。社会保障費をけずり込んで帳尻をあわせる一方で、決算審査では財政局長が「建設費における予算の上限額は決めていない」と答弁。大宮駅GSC化構想をはじめ大型公共事業には湯水のように税金を使う姿勢が明らかになりました。

 

またたけこし市議の質問で、市民所得の中央値は246万円、その階層にいる市民は16万人であることが明らかになりました。市は「物価高騰対策で101億円使った」と言いますが、そのほとんどは国からの交付金で、市の財政支出は6800万円、市民ひとりあたりに換算するとたったの51円です。たけこし市議は「市民の暮らしにとって必要なものを限界まで削り、ハコモノに熱中している」と厳しく指摘しました。

 

大宮小学校に集約駐車場?

 

金子あきよ市議は大宮駅周辺の開発計画について報告しました。大宮駅GCS化構想を詳しく説明するとともに、9月議会で議決された駐車場附置条例の改正(党市議団は反対)についても報告。大宮区役所跡地と大宮小学校の市有地に集約駐車場をつくることで大宮駅東口開発を進めやすくする市のねらいを明らかにしました。金子市議は「子どもの学ぶ権利より都市開発優先でいいのか」と投げかけました。

 

また金子市議は、桜木駐車場に商業や結婚式など多目的スペースを提供する施設がつくられ、市が土地を貸すことを議会に報告した、と話しました。「この地域には防災や渋滞対策など住民要望がさまざまある。コロナのワクチン接種会場にも使われた。市民の暮らしの立場から声をあげてほしい」と呼びかけました。

 

池田めぐみ市議は「レジャープールのあり方方針案」について報告。7月に行われたパブリックコメント(パブコメ)に歴代2位の905件の意見が寄せられており、多くが反対だったことを紹介。市民の意見を「市の政策等に反映させる制度」(要綱)と定めているパブコメなのに、「ほとんどの意見が無視された」と市の姿勢を批判しました。

 

待機児童がもともと少ない小学校がモデル校に  

 

久保みき市議は9月議会で議決された「放課後子ども居場所事業」(党市議団は反対)について報告しました。市の提案では17時まで全児童が利用でき、待機児童がゼロになるとしながら、今回予定しているモデル校(4校)では今春の待機児童はわずかだったことが議会質問で明らかになりました。モデル事業に選ばれた中でもっとも待機児童が多かった鈴谷小学校区でも、学区に新しい民間学童ができて待機児童は解消する見通しです。にもかかわらず、全児童が利用できる放課後子ども居場所事業がはじまれば民間学童保育の利用者が減りかねません。久保市議は「民間学童保育運営者に対する裏切り行為だ。子どもたちの放課後がよりよいものになるようにしたい」と話しました。

 

参加した市民からは「再開発はみんなの意見を聞いて、やってよかったと思えて弱者にやさしいまちづくりをしてほしい」「大宮小学校の卒業生として駐車場計画に驚いた。子どもを大切にする視点が市にないのは問題だ」「放課後子ども居場所事業の話はショック。今度どうなるのか、不安が大きい」「放課後子ども居場所事業は今後の検証が大事。1年ごとにしっかり検証してほしい」「市は多くの問題を抱えているが、変えるのは市民」などの声が出されました。また「身近な道路整備などで障がい者が利用しやすくしてほしい」「学校給食費無償化に向けた議会の動きはどうか」などの質疑応答もありました。

 

党市議団として市政の課題と現状を知らせるとともに、住民の願いが実現するよう引き続きとりくんでいきます。

 

参加者の感想

●開発を否定するわけではないが、市民の目線に立っていないことが問題。アリバイづくりのアンケートやパブコメはしくみを変えないといけない。

●はじめて参加した。市民としてお願いしたいのは、給食費の無償化、放課後の児童の安全、保護者の負担軽減。80代の私も、子育ての大変さに胸が痛む。未来のために、まずは子どものことを第一に考えてほしい。

●娘が台東区に住んでいるが、台東区には市民のスポーツ広場があり、ほんの少し土手になっているところに新しくガードレールがついたり、隅田川のほとりに小さな公園があったり、学校の近くの公園にはきれいなトイレがついていたりと、どこに税金が使われているのか見えやすい。一方で、さいたま市はどこに税金を使っているのか、少しも満足できない。住民の声を聞いた活動を期待する。

2023年9月議会*市民生活委員会議案外質問 ふれあい収集 対象拡大と柔軟な運用を

9月議会 常任委員会議案外質問(9月19日)

 

「ふれあい収集」は、ゴミ集積所にごみを持っていけない高齢者(65歳以上)や障がい者を対象に、個別宅まで市職員が無料でごみを取りに来る事業です。年々利用者が増え、5年前の2100人から2022年度には2715人になっています。

 

松村としお市議は、他自治体で妊婦やひとり親世帯、介護認定を受けている65歳未満の住民も利用できることが明示されている例を紹介し、本市でも取り入れることを提案。さらに高齢者や障がい者の同居人がヤングケアラーの場合でも利用できるよう、ケアラー支援条例を生かした利用要件に見直すことを求めました。

 

資源循環推進部長は「職員が訪問して、同居の家族がいない、身近な方の協力が困難でやむを得ない事情があれば実施要綱で定める『市長が必要と認めた』方として対応している」と答弁。松村市議が「柔軟な運用と対応をしているのはいいが、ホームページなどではそうは読めないため、書き方を改善してほしい」と提案し、同部長は「分かりやすい説明へ指摘を踏まえて研究していきたい。周知の仕方も検討していきたい」と改善へ前向きの答弁をしました。

 

松村市議はほかに、交通指導員の未配置解消や救急体制を維持・強化することを求めました。

座談会*6月議会をふりかえって(下) 請願審査から みえた他会派の態度

たけこし 今回の議会には市民からたくさんの請願が出されましたね。池田さん、はじめて審査に参加してどうでしたか。

 

池田 請願というのは、市民からの切実な願いですよね。私は総合政策委員会で3つの請願について賛成討論をおこないました。一方で、他会派の議員が「これでなんで不採択なんだろう」っていう理由で反対したことに大変驚きました。例えば核兵器禁止条約締約国会議の請願、さいたま市自身が平和都市宣言もして、平和首長会議にも入っているわけで、反対する理由はないはずなのに、最終的には12人中3人(日本共産党と無所属)しか賛成せずに不採択になるのを目の当たりにしました。

 

とば 池田さんは討論で、市長には責任があるということも、もうこれ以上被爆者をがっかりさせてはいけない、ということも言った。そうだそうだって思ったけれど、これをひっくり返す反対討論の情けなさ、ちょっと許せないですね。

 

池田 「被爆者の思いに耳を傾けて、心に問うてください」「自分の心で考えて、その言葉を発していますか」と言いたかったです。

 

全員 ほんとだね。

 

たけこし 保健福祉委員会では、加齢性難聴の補聴器助成を求める請願と、酷暑から市民の命を守ることを求める請願が出されました。

 

久保 採択の立場は私たちだけ。とても残念ですね。加齢性難聴の請願の反対理由は「さいたま市が国に補助金実施を要望してるから不採択だ」と。酷暑対策については、これだけの猛暑で、さいたま市でも過去に死者が出た事例があるのに不採択。エアコンの購入、修理、それから電気代の補助。これはどうにかしたいなと思いますよね。

 

とば 市民をひとりも死なせないっていう姿勢が市にはないよね。

 

久保 そう。市ができないっていうならば、じゃあ私たち超党派で市民の命を守るためにできることをやろうじゃないかっていう腹を割った議論もできない。

 

松村 行政の不十分さに対して、市民の請願を受けたかたちで、なんとか実現していくっていうのは、議員の役割のはずなんだけど、行政の言い訳に迎合してしまうところも問題だなと思いますね。

 

金子 多くの会派が「願意の一部は達成しているから、この請願は不採択」というわけですね。でも、その願意が達成されていないところが重要だから請願を採択してほしい、と請願者は言っているんですよ。一部達成でいいって言ったら、要求を押し込めることにしかならないのに、どうして採択できないんでしょうね。

 

たけこし やっぱり「立場」で反対なんですよね。中身じゃなくて、誰が提出したかっていうところで反対するっていうこともある。

 

池田 議会がそういう状態なんだということを、市民のみなさんにもっと知らせていかないといけませんね。

 

選挙公約に掲げたけど 議員になったら反対?

 

たけこし 学校給食費無償化の請願ですが、池田さんの一般質問もありましたけど、4月の統一地方選挙のときに公約に掲げたにもかかわらず請願に反対する議員がいました。

 

久保 それはありえないですね。

 

金子 自分たちは国に実施を求めているから、市議会では反対する、という、市民にとって分かりにくい反対理由でした。

 

たけこし どの会派も、市議会で市長に対してもっとはっきり要求してほしいですよね。

 

池田 インボイスの中止を求める意見書が通った自治体もあります。自治体によっては同じ請願や意見書でも他党の態度が変わるんですか。

 

松村 その自治体の首長との関係によって態度が変わるということは確かにあるね。

 

金子 私たちにとって大切なのはいつでも「市民」の立場に立つ、ということですけどね。

 

たけこし 最後に、どういう立場で今後の議会に臨むか、意気込みをお願いします。

 

松村 6月議会に出された請願を通して、今の市議会の状況、姿というのが強く刻まれたことと思います。数の上では私たちは少数ですが、そういうなかであっても、市民のみなさんの声を市政に生かし、届けるという姿勢を貫く以外ありません。市民の命とくらしを守るという立場は揺らいではならないと、あらためて思います。9月議会も引き続きがんばります。

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