議会報告

金子あきよ

高齢者施設職員のPCR 検査補助 これでは足りない

 さいたま市では昨年12 月から高齢者施設に新たに入所する人に限りPCR 検査をおこなうための上限2 万円の補助制度をはじめました。また12 月議会での「新型コロナ感染症に関する検査体制の拡充等を求める決議」を受けて、1 月からショートステイ利用者にも広げ、高齢者施設職員を新たな補助(上限9000 円)対象に加えました(すべて1 人1 回限り)。その後、1 月15 日に埼玉県が高齢者施設職員対象にPCR 検査を全額公費負担でおこなうことを発表しました。

 当初、PCR 検査の対象が濃厚接触者とクラスターに限られていたのが、幅広い国民の運動と世論におされて対象が少しずつ広がり、さいたま市も小出しではありますが対応をはじめました。

 

 しかし、さいたま市が「最も安い検査価格」を基準に補助に上限を設けたのは問題です。施設によっては自己負担が発生するおそれから検査協力にちゅうちょしかねません。党市議団としては、引き続きさいたま市に対し、自己負担なく定期的なPCR 検査を対象を広げておこなうことで感染拡大防止に積極的に取り組むよう求めます。

12月議会*市民生活委員会 女性相談事業の充実を求めて

市民生活委員会で議案外質問をおこなう金子あきよ市議

 新型コロナウイルス感染症が拡大する中、全国的に女性の自殺者数が急増しています。さいたま市でもこの傾向は同様で、10 月の市内の女性の自殺者数は昨年同月比で倍増の16 人でした。経済的にも精神的にも女性が困難に直面している現状が背景にあることは明らかで、特別な手立てが求められます。

 金子あきよ市議は、市の婦人相談員への聞き取りをもとに、女性相談事業について質しました。コロナ禍で夫の在宅時間が長くなり、DV(ドメスティックバイオレンス)被害が深刻化している現状を紹介し、相談時間や面接相談会場の拡大、DV にともなう児童虐待防止のとりくみなどを提案しました。

 市の答弁では、相談員間での相談者情報の共有、男女共同参画センターや各区役所に出向いた面接相談の実施など、改善を図っていることが示されました。また、深刻な内容の相談にあたっている相談員の研修やメンタル面のケアも重要です。定期的な相談員会議の開催、専門家の指導のもとスーパービジョン研修を実施していることが確認できました。金子市議は「継続して働ける条件整備のために、相談員の常勤化が必要」と求めました。

次期総合振興計画 コロナ危機ふまえ 見直しを

本会議場で討論をおこなう金子あきよ市議

 継続審査となっていた「さいたま市総合振興計画基本計画の策定」の審査がおこなわれ、11 月26 日、党市議団から金子あきよ市議が反対の討論に立ちました。

 本計画は2021 年度から10 年間の本市の基本計画です。しかしこの基本計画は新型コロナが流行する前につくられた計画であり、新型コロナが社会にもたらす影響を考えると見直しが必要です。

 金子市議は「医療・保健・子育て・教育の分野は新型コロナによって多くの課題が浮きぼりになったが、次期計画では対応が不十分」として、政令市中最下位の人口あたりの医師数・看護師数・病院ベッド数であること、保健所が1 カ所のみであること、そして子どもに関わる公共施設で社会的距離を保てず、少人数学級を計画的に進めること等が必要だが、それらの対策が計画に明記されていないことを指摘しました。

 そして「これまで2 都心4 副都心計画に6000 億円近い税金がつぎ込まれてきたが、財政・まちづくりのゆがみに無反省なまま次期計画でも同じ将来都市構造を続けることは認められない。10 区の均衡を図り、本市のどこであっても住みよいまちづくりをすすめるべき」として、反対しました。

JR 土呂駅に エスカレーター設置を求める決議まとまる

 9 月議会では、全会一致で「土呂駅へのエスカレーターの設置及びホームからの転落防止設備の整備を求める決議」がまとまりました。

 土呂駅は市内のJR の駅のうち、唯一、改札口の内外にエスカレーターがない駅です。JR からは「エスカレーターの設置についてはターミナル駅等利用者の多い駅から順次おこなっているため、現在のところ土呂駅に設置する計画はない」との見解が示されています。

 しかし、利用者の立場に立って利便性の向上を図るため、エスカレーター設置の制約となっている技術的課題の抽出調査を実施するなど、市としてJR 東日本に粘り強く働きかけることを求める決議がまとまりました。

9月議会*市民生活 キャッシュカード詐欺盗に対策を

市民生活委員会で議案外質問をおこなう金子あきよ市議

 9 月14 日、9 月議会の市民生活委員会で議案外質問がおこなわれました。

 

 キャッシュカードの端にハサミで切り込みを入れ、使えなくなったように見せかけて持ち去る手口の特殊詐欺が相次いでいる、と報道されています。金子あきよ市議は、本市でも特殊詐欺被害全体に占める「預貯金詐欺・キャッシュカード詐欺盗」の割合が高いことを示し、「市のホームページを頻繁にチェックしている市民は少ない。ホームページ以外でも詐欺の手口の具体的な内容をしっかり広報し、犯罪被害を予防する必要があるのではないか」と質しました。市は「チラシや防犯パトロールカー、防災無線などの活用で新しい情報を市民にお伝えする」と答弁しました。

 

 金子市議は、被害に対する救済制度がほとんどないなか、被害者が自分を責め、心理的にも落ち込むことを指摘し、「市としても被害者の心理的な立ち直りを助けるとりくみが必要。国に対しても救済制度の拡大を求めるべき」と求めました。

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