議会報告

質疑・討論

2022年9月議会閉会中審査*本会議討論 与野中央公園 緑地面積の大幅減が明らかに

討論をおこなう竹腰市議

 12月1日、12月議会本会議で、たけこし連市議が請願の討論に立ちました。

 「与野中央公園に5000人収容のスポーツ施設の建設中止を求める請願」について、たけこし市議は「与野中央公園は旧与野の時代から市民が憩える場所としての整備を求めてきた経過があるにも関わらず、今回のアリーナ建設等によって公園面積8万1000㎡のうち残される緑地面積は1万㎡程度になることが明らかになった。これではコンクリートジャングルになってしまう。また、計画自体が一部の市民にしか告知されておらず、地元住民への説明や議論などの合意形成が不十分。よって計画見直しを求める願意は妥当」と主張し、採択を求めました。

 また、No.980でご紹介した「核兵器禁止条約の署名批准を国に対して求める請願」は、採決が持ち越されたものの、結局、決議としてまとまりませんでした。たけこし市議は「平和都市宣言の制定を求めた市議会で、条約批准を求める意見書がまとまらないことはあってはならない」として採択を求めました。

2022年12月議会*議案質疑 市長・議員等の期末手当引上げ議案出される

議案に対する質疑をおこなうとりうみ市議

 12月1日、12月議会本会議において、とりうみ敏行市議が議案に対する質疑を行いました。

 はじめに、市長および議員などの期末手当を0.05カ月分引き上げる条例議案について、とりうみ市議は、「長期にわたる景気の低迷や異常な高物価のもとでの市民の暮らしの現状をどのように考慮したのか」と質しましたが、市は「報酬審議会の答申を最大限尊重した」として、市民の暮らしについての認識は示しませんでした。金額は別表の通りです。

 次に、「個人情報保護に関する法律施行条例」について質疑しました。この条例は、国による「個人情報保護法」が改正されたことから本市の条例を改正するものですが、自治体・民間・独立行政法人が保有する個人情報を、全国共通のルールで一元化し、匿名であれば本人の同意がなくても企業などに流通させることができることが明らかになりました。

 また、マイナンバーカードに生活保護受給者のデータを紐づけて「医療券」とし、生活保護受給者の個人情報や医療情報が、本人の知らない間に他人に知られる危険性をはらむ「デジタルインフラ整備の推進」が提案されました。今後、12月議会のなかで審議をすすめます。

2022年9月議会*本会議討論 さいたま市にないのはお金ではなく市民に寄り添う姿勢

2021年度決算について討論をおこなう金子市議

 10月21日、9月議会最終本会議で、金子あきよ議員が決算議案についての討論をおこないました。

 

 2021年度は引き続く新型コロナウイルス感染症の影響により市民のいのち、くらし、営業が危機にさらされた1年となりました。このなかでも市の実質収支額は73億2800万円で、連続して黒字を達成、財政調整基金が225億円も積み上がっています。あまった分は溜め込むのではなく市民に還元するという視点で、この黒字分を活用すれば、もっと市民の負担の軽減、くらしへの支援ができたはずです。

 

 金子市議は「2020年度におこなった学校給食費の引き上げを反省して、引き下げを行うことができたのではないか。また昨年度、国によって年金が引き下げられたというのに、追い打ちをかけるように介護保険料が大幅に引き上げられたが、他の多くの自治体がやったように減額、据え置きの対応を取れたのではないか。清水市政のもとで行われてきた高齢者、障がい者、難病患者の福祉制度の縮小による影響額が昨年度は26億2400万円。こうした削減を福祉の再構築として進める姿勢は認められない」と指摘しました。

 

1カ月の最高残業時間が

253時間にも

 

 コロナ禍で、職員の働き方が大変深刻になっています。2019年度と2021年度比較で、もっとも残業時間が伸びた課の伸び率は266.4%、1カ月の最高残業時間が253時間でした。さらに、こうした職員へ義務づけられている医師の保健指導も対象の80%以上の職員が「業務が多忙で面接時間を確保できなかった」と回答していることは大きな問題です。新型コロナ対策に関連する職員の長時間残業も際立っています。金子市議は「市民の命と職員の健康を守るためにも市長の責任で人員増をしっかり行い、保健所は2カ所目を見通した配置計画をつくるべき」と述べました。

 

水道·下水道事業会計は

大幅黒字

 

 水道会計は、純利益52億円の黒字となりました。金子市議は「2021年度は5418件給水停止があったということも報告された。これだけ多くの人が水道料金を払えないという状況になっている。その一方で合併以来20年間も黒字が続いているのに、なぜ利用料金の引き下げができないのか」と指摘しました。また下水道事業では、「市の一般会計からの繰り入れを復活して、政令市7番目、県内9番目に高い下水道料金を引き下げるべき」と主張しました。

 

市立病院職員の処遇改善を

 

 病院事業会計審査のなかで、新型コロナ感染拡大時には勤務できる職員そのものを確保できない日があったことが報告されました。困難ななかで働き続けている医療従事者の処遇改善は喫緊の課題です。職員の充足率については一定の改善が示されていること、病棟の看護師の大きな負担になっている患者の介護についてこれを担う看護補助職員が31人配置され、今年度からは介護の有資格者を配置する改善がはかられたことが分かりました。金子市議は「厳しい勤務状況のなか、患者を大切にする医療、看護が実現できるようさらに改善を図ることを要望する」として、病院会計に賛成しました。

 

 昨年度、さいたま市は、大宮駅GCS化構想、「市民会館なのに高くて市民が使えない」という状況を招いた市民会館おおみやの整備、さらにコロナ禍でも市庁舎の移転に向けた検討を強引に推し進めてきました。金子市議は「これらの事業に注ぎ込まれている財政規模の大きさと、市民のくらしへの支援策の乏しさを対比させるなら、さいたま市にないのはお金ではなく、市民に寄り添う姿勢だということが浮き彫りになる。市政運営の方向性を抜本的に転換し、市民の命とくらしを守るという自治体本来の役割を果たすべき」と討論を結びました。

2022年9月議会*本会議討論 国際芸術祭に5億7300万円は認められない

討論をおこなうとりうみ市議

 10月21日、9月議会最終本会議で、議案·請願に対する討論をとりうみ敏行市議がおこないました。

 

 とりうみ市議は、一般会計補正予算のうち「さいたま国際芸術祭2023」について、「予算総額5億7300万円を使うことが示された。党市議団は、過去2回の国際芸術祭は予算の多くが海外中心の大物アーティストに使われ、市民が置き去りにされていることから反対してきた。今回は、市民プロジェクト予算が前回 4146万円から倍増するなど努力は認める。しかしアートプロジェクトに2億円超の予算は多すぎる。市民が主人公の芸術祭の実施を求める」と主張し、議案に反対しました。

 

 さらに、県立教育センター跡地公園(緑区)について、「跡地が防災公園となることは歓迎するが、公園内に設置される企業の収益施設を頼りに公園整備がおこなわれるパークPFI手法のため、どのような規模の収益施設になるのか明らかにされなかった。公園整備のための税金投入が少なくてすむとの説明だが、20年間にわたる業者からの収入が約5300万円に対して市が指定管理者に支払う料金は20年間で約1億3000万円にもなり、明らかに赤字前提である」として反対しました。

 

 また、「カルト規制の議論を国会に求める意見書·請願」について、とりうみ市議は「本市でも統一協会との癒着を指摘されている市議がおり、国において法整備を急ぐことが必要」として採択を主張しました。

2022年9月議会*議案質疑 子どもひとり1万円の給付が実現

議案質疑を行う久保市議

 10月20日、追加議案が提出されました。ひとつは物価高騰緊急支援で、国からの5万円の給付金です。対象は、住民税非課税世帯と、今年度になって家計が急変し、住民税非課税世帯と同様になった家計急変世帯です。11月中旬から申請を受け付け、11月下旬から支給開始の予定です。

 

 さらに、さいたま市独自策で18歳以下の子どもにひとり1万円の給付の議案も出されました。児童手当には所得制限が導入されましたが、今回の給付については所得制限を導入しませんでした。子どもへの1万円の給付は、11月末に児童手当、児童扶養手当受給者に支給、12月からその他の対象者への支給(申請が必要)の予定です。

 

 また中小業者に対する省エネルギー設備の更新補助事業が想定を上回る申請のため増額補正議案が出されました。(申請は10月14日まで)久保みき市議が議案に対する質疑をおこないました。

 

久保 補正前予算は1億7000万円で、今回の補正は5億円。額が非常に大きいが、新たな申請も受けつけるのか。

 新規の申請受け付けを想定していない。

久保 国の提案した支援には、給付金もあった。省エネルギーの更新に手をあげられないような大変苦しい状況の事業者への支援は考えないのか。

 緊急事態宣言など人流抑制があるような時は給付金が有効であるが、今の時点では給付金は有効でないと考える。

 久保市議は「この間、党市議団として物価高騰対策を求めてきて、最終盤で実現した。市民に喜ばれると思うので大変うれしい。1回で十分とは言えないので、これからも求めていく」と話しました。

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