政策と活動

障害者の雇用率水増し問題 さいたま市でも実態調査・報告を

市長公室に申し入れを行う党市議団

 9 月3 日、党市議団は市長に対して障害者雇用の調査・報告を求める申し入れをおこないました。

 

 8 月28 日、厚生労働省は、中央省庁で国のガイドラインに反して不正に障害者雇用率に算入していた人数が3460 人にのぼり、33 の国機関の8 割に当たる27 機関で水増しがあったことを発表しました。2017 年度に雇用していると報告していた障害者は約6900 人であることから、半分超が水増しされていたことになります。都道府県では、埼玉県を含む28 県で、県内市町村でも越谷市(13 人)、戸田市(12 人)で雇用率の水増しが発覚しています。障害者団体からは「障害者に対する背信行為だ」「法をつくった者がその法を守らない責任を問いたい」など批判や怒りの声が上がっています。

 

 今回の申し入れは、本市においても障害者の雇用状況を正確に調査し、市民や議会に報告することを求めるものです。9 月議会の一般質問で、松村としお市議がこの問題をとりあげる予定です。

厳しすぎるガイドラインの見直しを NPOと懇談

 9 月3 日、NPO 法人「ほっとポット」から党市議団に対し、要望書が提出されました。NPO 法人「ほっとポット」は独立型社会福祉士事務所で、13 年にわたりホームレス状態にある方々へ支援をおこなっており、市内で無料相談や緊急一時シェルター、地域生活サポートホーム、障害者のグループホームなどを運営しています。「小規模巡回型」で福祉専門職の現場支援が特徴です。

 

 代表の宮澤進さんは、「市の無料低額宿泊所の届出施設に関するガイドラインでは、施設開設前に、近隣住民等への説明会で同意を得たことが分かる書類を提出することが求められており、民間小規模支援団体にとっては乗り越えられない壁になっている」として、小規模支援団体に対する規制が厳しすぎる市のガイドラインを県の水準に合わせるよう求めています。また、「日常生活支援住居施設」新条例(仮)において、「小規模巡回型」の支援体制類型の明確な位置づけを求めました。

 

 党市議団として要望を受け止め、今後の議会活動に活かしていきます。

人手不足が深刻 国の処遇改善費の満額支給を さいたま市学童保育連絡協議会と懇談

 9 月3 日、さいたま市学童保育連絡協議会(市連協)が来年度予算に対する要望について、党市議団と懇談しました。

 

 公立には待機児童の問題などがあり、また民間では分離などでの施設確保の困難があり、公民共通では、指導員が深刻な人手不足となっています。

 

 市連協は「国がおこなっている指導員の処遇改善費補助金(1 クラブ300 万円)の満額適用が必要。隣の上尾市では、すでにこの補助金とさいたま市で活用している『キャリアアップ補助金』を併用し、初任給20 万円を実現している。大規模になって分離しなければいけないのに、施設がなく、指導員のなり手がいないためにできない学童が多い」と、その緊急性を説明しました。

 

 市連協は施設確保について「施設改修のための市からの補助は100 万円。上限20 万円の家賃補助では保育にふさわしい物件が見つからない。民家の改修費設備整備修繕などに国の1200 万円(1 施設)の補助金を活用してほしい」と訴えています。党市議団は、これからも国庫補助の満額活用を市に求めていきます。

「くらしが悪くなった」が6 割 さいたま市民アンケートに切実な願いがよせられる

 日本共産党さいたま市議団では、市民のくらしの願いを議会や市政へ届けるため、「さいたま市民アンケート」を10 月末までおこなっています。

 

 アンケートは、返信用封筒を付けて今年4 月から配布をはじめ、7 月23 日時点で2172 人(有効回答数)から返答が寄せられています。記述の欄には、市民のみなさんの切実な声や要望、政治に対する怒りや失望などがびっしりと書きこまれていました。各地域ごとに市議が全て目を通しています。ご協力いただき、ありがとうございました。

 

 この間、南区では、まちづくりの要望を取りまとめ、もりや千津子市議が南区くらし応援室に要請行動をおこないました。緑区では、交通安全対策に関する要望を松村としお市議が浦和東警察署に届けました。

 

 9 月議会では、市民アンケートに寄せられた要望をもとに、山崎あきら市議が代表質問をおこなう予定です。

 

*消費税の負担が重い。(緑区)

*年金暮らしになり生活が非常に苦しくなった。(大宮区)

*都内から引っ越してきたが、水道料金が高く、家計に打撃を与えている(南区)

*保育園に入園はできたものの、保育料が高い(中央区)

 

*介護保険料が高過ぎる。半額にしてほしい。少額の年金より天引きされ、ひもじい思いをしている。(見沼区)

*商店が次々閉店。駅を少し離れると大変不便。書店、文房具店の不足。文教地区と思えない。(浦和区)

*子ども医療費を18 歳まで無料にしてほしい(西区)

*鉄道が遠いが、バスの路線が少ない。昼は特に本数が少なく、高齢者は活動しにくい(桜区)

*給付制奨学金の制度をつくってほしい(岩槻区)

*学校や公民館のトイレを洋式にしてほしい(北区)

*無駄なイベント(クリテリウム)にお金を使わないでほしい(南区)

 

言論の自由を否定する 「九条俳句」不掲載

講演をする田島泰彦さん

 9 月2 日、「九条俳句」市民応援団の主催で、三橋公民館だよりへの俳句掲載と表現の自由を求める集会がおこなわれ、もりや千津子、大木学の両市議が参加しました。市は5月28 日に、市を敗訴とする二審判決を不服として最高裁に上告しました。

 

 集会で講演した田島泰彦さん(早稲田大学非常勤講師)は「不掲載問題は偶発的に起きたのではなく、近年の国家による市民への監視と言論統制の強化が背景にある。全体の奉仕者である公務員は憲法を守る義務があり、市民が自由に表現できる公民館から特定の意見だけを排除することは許されない」と話しました。

 

 思想内容を問題とした掲載拒否は、憲法が禁止する検閲に該当する表現の自由の侵害です。市議団として、担当課と作者との現場での解決に向けた話し合いを求めています。

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