政策と活動

高すぎる水道料金 引き下げて! 請願署名1万7950筆を提出

署名提出に立ち会うとりうみ(右から2人目)、大木(その隣)の両市議

 11 月20 日、市民要求実現さいたま総行動実行委員会(委員長:前島英男氏)が、12 月議会に向けて、「さいたま市の高すぎる水道料金引き下げを求める請願」を1 万7950 筆の署名をそえて市議会に提出しました。党市議団が紹介議員になり、請願提出にはとりうみ敏行、大木学の各市議が同席しました。

 

 水道は子どもから高齢者まで生活になくてはならないものであり、自治体が責任をもって供給し、しかもできるだけ安価で提供されなければなりません。ところが、さいたま市の一般家庭の水道料金(口径20 ミリ・20㎥・消費税込み)は、年間4 万1208 円に上り、20 政令市のなかでも3 番目(新聞報道)に高く、近隣他市との比較でも横浜市より9384 円、川口市より7908 円、川越市より1 万4256 円も重い負担となっています。

 

 さいたま市の水道料金は、市の財政から切り離されて独立採算制(公営企業法)で運営されており、一般会計からの繰り入れがなく、すべて市民の水道利用料金で賄われています。そのなかで、毎年60 億円前後の黒字となっており、2017 年度決算では58 億円の黒字です。このような経過をたどって、累積している資金剰余金は94 億円にのぼっています。

 

 党市議団がおこなった市民アンケートの回答では、「税金や公共料金の引き下げ」が、市に対する要望の第1位を占めており、これまでも繰り返し議会質問で取り上げてきました。引き続き請願採択と水道料金引き下げに向けて全力でとりくむ決意です。

「さいたま市の教育の未来を考えるシンポジウム」を開催

 党市議団は11 月17 日、「さいたま市の教育の未来を考えるシンポジウム」を開催しました。

 

 パネリストとして、千葉大学名誉教授の長澤成次さん、「より良い教科書を求めるさいたま市民の会」の芳賀和夫さん、党市議団のもりや千津子市議が発言しました。

 

 長澤さんは、「九条俳句訴訟と公民館の自由」をテーマに、公民館について「社会教育の場として、憲法や教育基本法、社会教育法に基づいて、憲法学習も含めて、さまざまな政治的な教養に関わる大人の学ぶ権利・自由が保障されなければならない」と説明しました。そのうえで、地方自治体は公民館に対し不当に統制的支配や干渉を加えてはならないとされているとして、「さいたま市は住民の思想信条の自由を尊重して2 つの判決を受け止め司法判断を遵守すべき。公民館活動をより良くしていくために、市民と職員の共同の努力が求められる」と述べました。

 

 芳賀さんは、「道徳教科書問題から考える」をテーマに、今年の中学校道徳教科書採択で市民運動と党市議団の議会論戦で子どもたちの自由な活動を尊重する教科書が採択されたことを報告。芳賀さんは、「本来、教育委員会制度は首長から独立した行政委員会だったが、2016 年から教育長が教育委員長を兼任し、それを首長が任命するという制度改悪がおこなわれた。来年度は新学習指導要領に基づき、道徳を含む小学校教科書採択がおこなわれる。市民と学校が手をつないで、教育問題に関わっていかないと今後も大きな問題が出てくる。いっしょにがんばりましょう」と呼びかけました。

 

 もりや市議は、「さいたま市はグローバルスタディや大宮国際中等教育学校などの競争と格差を広げる教育には積極的だが、教育環境整備にはかたくなにとりくもうとしない」と指摘しました。そのうえで「過大規模校が深刻で、教員1 人当たりと1 学級当たりの生徒数が政令市でいちばん多い。そのことによって特別支援学級の全校設置や少人数学級にもふみ出せないでいる。市の予算の7 ~ 8%しか教育に使われない現状をせめて1 割まで引き上げたい。党市議団は市民運動に学び励まされている。引き続きがんばりたい」と述べました。

 

 コーディネーターをつとめた新日本婦人の会埼玉県本部副会長で元教員の高田美恵子さんは、「子どもは長い時間をかけて成長していくのに、いまの行政や学校は、短いスパンでのとりくみに終始していると感じた。本来、市民や子どもを見ておこなうべき教育が、上ばかりを見てものが言えない、忖度している現状は怖いことだ。みなさんで住みやすい社会をいっしょにつくっていきましょう」と呼びかけました。

 

【参加者の感想】

*パネリストだけでなく参加者の発言もあり、社会教育、教育委員会のあり方、教員の働き方、障害児教育、不登校など多岐にわたるいい集会だった。年に一度は意見交換し、みんなで教育のことを考えていく時間を大切にしてほしい。

 

*私は旧教育基本法第1 号生。教育を人権としてとらえなくてはいけない重要なシンポジウムになった。

 

*教育の諸問題を出し合い、語り合うことはよくあるが、その解決には政治改革が必要になるので、今回のシンポジウムのような催しを大切にしたい。

 

*安倍政権は、学校教育、家庭教育、社会教育の3 領域を大きな戦略としているだけに、市議団と市民が教育のことで学び合う機会をまたもっていただきたい。

市民が願う市政を求めて さいたま総行動実行委員会が市と懇談

参加する山崎あきら、とりうみ敏行、大木学の各市議

 11 月16 日、第19 回市民要求実現さいたま総行動実行委員会が、福祉・社会保障問題など、重点要望9 項目についてさいたま市と懇談しました。この懇談には、党市議団から山崎あきら、とりうみ敏行、大木学、久保みきの各市議が参加しました。

 

 同実行委員会は、市の「市民意識調査」で「高齢者福祉の充実」が強く求められているとして、「安心して生き、働き、暮らしていける市政」を求め、毎年懇談の場を設けています。

 

 実行委員長の前島英男さんは、「市の職員のみなさんは、国の意向という理由で市民要求に応えられず困っているように感じる。市民と職員が力を合わせましょう」と市民の願う市政実現のために共同を呼びかけました。

 

 参加者からは、障害者グループホームの増設や、学校のエアコンやトイレの現状などについて改善を求める意見や、国民健康保険税の問題では、「財政安定」の面からしか考えない市に批判の声が上がりました。

教室不足はもう限界 特別支援学校の建設を

右から秋山県議、山崎あきら市議、もりや千津子市議、久保みき市議、大木学市議

 11 月14 日、埼玉県の特別支援学校の「教室不足」を考える会が、「さいたま市内への知的障害特別支援学校の建設、および特別支援教育の充実に関する陳情」を市議会に提出し、党市議団と懇談しました。懇談には党市議団より山崎あきら、もりや千津子、久保みき、大木学の各市議が参加し、党県議団より秋山文和県議が同席しました。

 

 さいたま市を学区に含む県立の知的障害特別支援学校(浦和、大宮北、春日部、上尾かしの木の各特別支援学校)の児童生徒数は、特別支援教育がはじまった2007 年では666 人でしたが、2018年には1261 人と約1.9 倍に増加しました。懇談では、各学校から「特別支援教室を普通教室に転用し、教室を衝立で仕切って使用してきたが、もう限界。更衣室がなく、女子生徒はトイレで着替えている」など、子どもたちに必要な配慮ができない切実な状況が次々に語られました。

 

 特別支援学校の建設が進まない要因のひとつは、幼稚園から大学、専門学校などに策定されている「学校設置基準」が特別支援学校だけ策定されていないことです。党市議団は、国に「学校設置基準」の策定を求めることと、市は県と協議し、市内に複数の特別支援学校を建設するよう求めていきます。

九条俳句掲載求め1 万4000人の署名集まる

集会で講演する佐高信さん

 11 月14 日に浦和区で「『九条俳句』掲載を求める市民集会」が開かれ、党市議団からもりや千津子、松村としお両市議が参加しました。

 

 この問題は、2014 年に「梅雨空に 『九条守れ』の 女性デモ」と詠まれた俳句が、公民館だよりへの掲載を拒否されたことからはじまりました。その後裁判となり、地裁・高裁ともに市が敗訴しましたが、市は最高裁へ上告し、裁判は続いています。

 

 集会では「『九条俳句』掲載を求める署名」が1 万4000 筆以上寄せられ、市に提出することが報告されました。また、埼玉弁護士会が俳句掲載等を市に勧告したこと、社会教育関係の学会4 団体が九条俳句訴訟について「司法判断を遵守してすみやかに違法性を解消することが必要」とする「見解」を出したことなどが紹介されました。

 

 9 月議会の文教委員会で、もりや市議がこの問題で議案外質問をおこなうなど、党市議団は一貫して思想信条・表現の自由を守る立場で向き合ってきました。引き続き重要な課題としてとりくみます。

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