議会報告

2022年2月議会*市民生活委員会 救急搬送困難事案が激増

市民生活委員会で質問をおこなうとば市議

 2月はじめ、「救急搬送困難事案が過去最多、県内では4時間かかった事例も報告され、とくにさいたま市は多く、市立病院も深刻」との報道がありました。救急搬送事案とは「医療機関への受入れ照会回数4回以上」「現場に30分以上留まった」ことを指します。とばめぐみ市議はこのことをとりあげ、市の実態を問いました。

 

 そのなかで、1月末時点で照会回数がもっとも多かったのは39回、現場にとどまった最長の時間は5時間39分であることが明らかになりました。搬送までの間、救急隊は血圧測定、酸素吸入等、傷病者を医師の管理下に置くまで責任をもって応急処置をおこないます。病床が足りない、病床があってもスタッフが足りないなど厳しい現実が搬送困難事案を増やし続けています。国はコロナ病床と一般病床の有効かつ柔軟な活用を求めていますが、市の具体的対策は示されていません。

 

 とば市議は「市が病床確保、スタッフ確保の対策をはっきり示し、連携して市民の命を守るために全力をあげるべき」と求めました。

2022年2月議会*代表質問 子どもの権利条約にもとづいた条例をさいたま市に

代表質問をおこなうたけこし市議

 2月9日、2月議会本会議でたけこし連市議が代表質問をおこない、市に対して「子どもの権利条例」の制定を求めました。 

 

 たけこし市議は、これまで日本政府が5度に渡り「国連子どもの権利委員会」から「高度に競争主義的な公教育が子どもたちに過度なプレッシャーをかけている」との是正勧告を受けていることを紹介し、このことが子どもの自己肯定感の低下などの「あらたな人権侵害」を生んでいるとの認識から、新自由主義的な教育の是正を求めました。答弁に立った細田眞由美教育長は「新しい人権侵害には一定の蓋然性があると感じており、現在は新自由主義的教育の転換点である」との見解を示しました。

 

 さらにたけこし市議は、2008年の第3回国連子どもの権利条約審査にみずからが参加し、当時の日本の子どもの代表として「自身が競争教育のなかで自分のことが嫌いになった」とスピーチした経験を紹介し、子どもの権利条約にもとづいた教育行政実現のために、市として子どもの権利条例を制定するよう市長に求めました。

 

たけこし 子どもの権利条約を生かした子どもの権利条例制定のために、市長のリーダーシップが必要だ。

 

市長 子どもの権利条例の制定の必要性について、議員の思い入れと意見は十分理解したつもりだ。今後、検討していきたい。

 

 たけこし市議は「自身の経験を議場で話すのは勇気が必要だったが、教育長や市長から前向きな答弁を得られたので、今後も実現に向けて努力したい」と話しました。

2021年12月議会*総合政策委員会 避難所開設時の環境改善すすむ

 神田よしゆき市議は、避難所の環境改善でエアーマット、ダンボールベッドの備蓄状況について質問しました。2019年に起こった台風19号によって、本市でも甚大な被害が出て、避難所が開設されました。そのなかで、避難所で待機する際にかたくて冷たい床にブルーシートを敷き、そこに座ったり寝たりしなければいけないなど、避難所の環境が大きな課題となりました。

 

 党市議団は、避難所の環境改善のために、エアーマットと段ボールベッドを配置することを提案してきました。その後の進捗状況について神田市議が確認すると、市は「現在、エアーマットは一般避難所に60枚、公民館などの要配慮者避難所に20枚配備。さらに地域の防災拠点には10枚を事前貸与しており、地域の要配慮者の分は今年度増やしていく」との回答でした。また、ダンボールベッドについては、拠点備蓄倉庫に75台配置され、災害発生時は必要に応じて各避難所に配送する体制を組んでいることを明らかにしました。

 

 引き続き、避難所の環境改善のためのとりくみを提案していきます。

2021年12月議会*総合政策委員会 庁舎内のキッチンカーにリユース容器を

 久保みき市議は、一昨年の9月から導入された庁舎の敷地内のキッチンカーについて質問しました。キッチンカーはできたての料理を提供していて、とても人気がありますが、使われている容器のほとんどが使い捨てのプラスチック容器です。地球温暖化が深刻で、プラスチックごみの削減が叫ばれているときにこれではいけません。

 

久保 キッチンカーで使用する容器をリユース容器に変更するとりくみを実施できないか。

 

 キッチンカーで使える容器は、使い捨て容器のみと法令で定めている。利用者が容器を持ち込むことについては、法令上の定めはない。しかし事例はないし、衛生面の不安や適切な容量が量られない場合があるなどの課題がある。

 

 久保市議は、「リユース容器はお任せください、とうたう民間事業者もある。おもにイベントで活用されている。これからは、公民連携で、『地球温暖化防止に寄与するさいたま市』としてとりくんだらどうか。環境局とも連携が必要なので、ぜひ検討をすすめてもらいたい」と話しました。

2021年12月議会*本会議討論 市民会館おおみやが入る再開発ビル 完成直前に約38億円増加

 12月17日、12月議会の最終本会議がひらかれ、議案・請願に対する討論および採決が行われました。党市議団からとりうみ敏行市議が討論に立ちました。

 

 とりうみ市議ははじめに、議決事項の一部変更(大宮駅東口大門町2丁目中地区)について、「再開発事業の計画変更にともなうものだが、そもそも市民会館おおみやの再開発ビルへの移転そのものに大きな問題点がある」として、市民会館おおみやが取得する保留床の1平方メートル単価が210万円であるのに対し業務床ではおよそ76万円、商業床ではおよそ100~120万であること、また計画全体の費用が620億円から658億円になることを指摘し、「完成直前になって費用が約38億円も増えるのは問題と批判。「まさしく民間再開発ビルの計画を支援するための強引な市民会館移転であり、認められない」として反対しました。

 

 また、閉会直前に提出された補正予算案(第11号)、いわゆる子育て世帯等への給付金(ひとり10万円)および住民税非課税世帯(1世帯10万円)については、現金一括支給を歓迎しました。一方で、同じ予算案のなかにマイナンバーカードの普及促進等にかかわる予算が含まれることについて、とりうみ市議は「全国的にマイナンバーカードの普及が進まないため、ポイントの付与で普及促進を図るという意図があるが、住民にとってはポイント付与などの付加価値がなければ取得のメリットがない。個人の健康状態や資産などプライバシーにかかわるあらゆる情報を国や自治体、事業者に明け渡すものであり、認められない」として反対しました。

 

 しかし、他会派の賛成により可決しました。

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