議会報告

2022年9月議会*決算(まちづくり)コミバスは市民のために

質問をおこなう久保市議

 10月7日、久保みき市議が、決算特別委員会でまちづくり委員会関連の質疑に立ちました。

 

 今年度は「コミュニティバス等導入ガイドライン」の改定の年です。昨年度は、地域公共交通協議会で「コミュニティバス等導入ガイドラインの改定について」の会議が2回開催されました。

久保 コミバスの運賃の値下げ、運行頻度を増やす、土日の運行は市民から要望が高いと思うが、認識はあるか。

 市民からの問い合せとか、地域組織との打ち合せなどにおいても同様のご要望はいただいているので、認識している。地域公共交通協議会のなかでも委員のみなさまと共有をさせていただいている。

久保 市民のためのコミバスであるから、市民の要望を受け入れて、今後改定に向けて検討していただきたい。

 また、水害対策では、浸水被害を軽減するため雨水管・雨水貯留施設の整備を進めたと報告書に記載がありました。

久保 雨水貯留施設をさらに増やしていく検討はされたのか。

 2021年度は、準用河川油面川流域について流域貯留浸透施設の基本検討に着手し、学校および公園への施設配置について検討を進め、関係部局と協議・調整を図った。 現在、新開小学校、栄和小学校、桜田2丁目公園について基本設計を実施し、さらなる施設追加も現在検討している。

 久保市議は「台風19号で被害が出たことを踏まえて、内水氾濫を防ぐために貯留施設を増やしていただきたい」と求めました。

2022年9月議会*決算(保健福祉)福祉は市民の命綱

質問をおこなう松村市議

 10月6日、松村としお市議が、決算特別委員会で保健福祉委員会関連の質疑に立ちました。

 

 さいたま市は2006年から2018年まで「福祉施策の再構築」として障がい者の福祉タクシー助成や難病患者見舞金、重度要介護高齢者手当などの縮小・廃止を進めてきました。これらの福祉カットは昨年度の決算額に換算すると26億2400万円にものぼります。73億円もの黒字や630億円の基金をため込みながら、市民の命綱の福祉策を再構築しない清水市長の姿勢は、冷たいと言うほかありません。さらに国民健康保険税の負担増が4.8億円だったことが分かり、松村市議は「国保基金は9.5億円になった。値上げの回避や負担減をすべきだった」と指摘しました。

 

 新型コロナ対策に関しては、昨年夏の第5波のあと、「第6波への備えが不十分だ」と松村市議が指摘していたことをふまえ、見通しの甘さを追求。市は「適切な感染対策はできていた」として、保健所が崩壊状態に陥ったことに向き合わない答弁でした。そこで松村市議は、コロナ関連部署が突出した長時間残業となっており、原因は人員不足であることを市の資料から明らかにしました。保健福祉局長は「色々と準備はしていたが結果として(残業)時間数として出てしまった」と問題を認め、「職員が健康で仕事に従事できることが大切。職員を守ってかつ市民に安心して生活していただける人員体制を構築できるよう、また事務の効率化も進めていきたい」と答弁。松村市議は「市長の責任も重い」とさらなる対応を求めました。

 

 松村市議はほかに、保育所の障がい児受入れや、療育センターひまわり学園に対して保護者要望をふまえた対応などを求めました。

2022年9月議会*決算特別委員会(市民生活)犯罪被害者に必要な支援を

質問をおこなう久保市議

 10月5日、久保みき市議が、決算特別委員会(市民生活委員会関連)で、犯罪被害者支援とDV被害者相談について質疑しました。

 

 昨年度は犯罪被害者支援条例が施行された年です。久保市議は2017年から条例制定を求めて質問を重ねてきました。昨年度は、相談が54件、うち4件にお見舞い金等が支給され、そのなかには性犯罪被害者の方もいて、お見舞い金と転居費用が支給されたことが明らかになりました。久保市議は「この条例に性犯罪もしっかりと位置づけられてよかった。犯罪被害者への支援という性格上、万が一のために予算を確保しておかなければならない。被害者に必要な支援が行き渡るように今後もしっかりと予算を確保してほしい」と求めました。

 

 続いてDV相談事業について、久保市議は2019年の9月定例会の一般質問で、被害者がつらい経験を何度も話さなくてすむように、被害者支援の先進市である福岡県久留米市にならって「相談共通シート」の活用を求め、さいたま市でも昨年度から活用がスタートしました。しかし、実績を質したところ、「ゼロ」とのことでした。市が作成したシートは被害者の苦難軽減が目的ではなく「相談者と相談員が課題についての共通認識を持つためのもの」でした。シートには被害の詳細記載はありません。そのため、被害者は課をまわるたびにつらい経験を話さなくてはならないしくみになっています。久保市議は強く改善を求め、市も改善を約束しました。

 

2022年9月議会*決算特別委員会(文教)代替教員の未配置を解消せよ

質問をおこなう金子市議

 10月4日、金子あきよ市議が決算特別委員会(文教委員会関連)で、教員の病休に対する代替配置の遅れの問題を取り上げました。

 

 昨年度、病休や産休の代替教員が2週間以上配置できなかった件数が、小中、特別支援学校で104件と、大きく増えていることが、党市議団の資料請求によって明らかになりました。金子市議は「休みに入った先生の人数とその先生が休んだ日数をかけると、延べ何日学校に空きができたのかが分かる。それをどこまで補充できたのか。休暇の種類別に率で示してほしい」と求めました。その回答は資料コーナー市議団ニュースNo.975に載っています。病休は補充した日が4分の1以下、取得が事前に分かっている産休でも、7割台しか補充できていません。

 

 教育委員会は「突然の退職や病気休暇など、期間が短いために代わりの教員の任用ができなかった」などと言い訳を繰り返しましたが、金子市議は「それは子どもたちにとっては理由にならない。現場では、他の先生がやりくりして交代して入ったり、管理職が教壇に立ったりと、大変な苦労をしている。教員の負担を軽減するために、真剣に努力をするべき」と強く求めました。

 

2022年9月議会*決算特別委員会(総合政策②)長時間労働の解消で市職員のいのちを守れ

質問をおこなうたけこし市議

  10月3日、たけこし連市議が決算特別委員会(総合政策委員会関連2日目)で質疑しました。

 

 総務局の分野では、コロナ禍における職員の働き方についてとりあげ、コロナ禍前の2019年度と2021年度の比較で、最も残業時間が伸びた課の伸び率は266.4%であることが明らかになりました。また1カ月で100時間以上残業している職員が30人以上いる課が6課あり、1カ月の最高残業時間が253時間であることも明らかになりました。いずれも国の定める過労死ラインを大きく上回る残業時間であり、職員の命と健康を脅かす状況が続いています。さらに、こうした職員へ義務付けられている医師との保健指導も、対象の80%以上の職員が「業務が多忙で面接時間を確保できなかった」と回答していることが明らかになり、たけこし市議は「職員のいのちを守るために解消すべき喫緊の課題だ」と指摘しました。

 

 経済局の分野では、コロナ禍における中小企業給付金事業について質疑。これまで3度行った同事業への評価を質疑すると、市は「事業規模が小さい業者から当面の資金が確保できてよかったという声や、国・県が実施した支援金の要件から外れた業者への収入補填や事業継続に寄与した」と回答しました。一方で、今般の物価高騰への対策の考え方の質疑では「コロナ禍での支援の考え方とは大きく異なり、市内企業の将来に向けた経営体質を強化していくような経済対策を打つ」との回答がありました。

 

 たけこし市議は「この考え方では物価高で苦しむ業者などは必然的に対象から漏れてしまう。包括的な業者への支援が必要」と求めました。

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