議会報告

2022年9月議会*決算特別委員会(総合政策①)市民の暮らしに寄り添った財政運営を  

質問をおこなうとりうみ市議

 9月30日、とりうみ敏行市議が決算特別委員会(総合政策委員会関連1日目)で、2021年度の新型コロナ対策で総額約583億円が執行されたことについて、国、県、市の負担割合を質しました。答弁によって、市の負担割合は40億円(6.9%)にとどまっていることが明らかになりました。

 

 とりうみ市議は、「私たちはかねてから、国や県からの補助金だよりにせず、市独自の施策で市民の暮らしを支えるべきだと求めてきたが、相変わらず国だよりで、市民の暮らしに背を向けている」と厳しく批判しました。

 

さらに合併振興基金については、合併当初に懸念された「市民の一体化を図る事業」を目的として設置されたものですが、20年以上も上限の40億円を温存したままでした。ようやく昨年度になって条例改正を行って取り崩し始めましたが、それでも39億円が積み立てられたままです。とりうみ市議は「ただちに全額取り崩して、市民の暮らしに使うべき」と求めました。

 

 また、公共施設マネジメント基金について、これまで市は毎年10億円程度の積み立てを行ってきましたが、2021年度になって突然50億円もの積み立てを行い、今後も毎年50億円を積み立てる、との答弁がありました。その理由として、市は「今後24年間で公共施設の予防保全に1200億円の一般財源が必要だから」と示しましたが、とりうみ市議は「なぜ基金でなければならないのか不透明である」と指摘し、過大な見込みにあわせるような基金積み立て計画を批判、市民の暮らしに寄り添った財政運営を強く求めました。

2022年9月議会*保健福祉委員会 補聴器助成制度の創設を

 9月20日、たけこし連市議は、「加齢性難聴に伴う補聴器購入助成制度の創設」を求めました。

 

たけこし 介護予防や高齢者の社会参加の観点から、適切な補聴器利用のために補聴器購入助成制度を導入すべきと考えるが、見解は。

 

 医学的なエビデンスが確立されておらず、本市単独での助成制度の導入は考えていない。

 

たけこし これまで、市は補聴器助成について「国に要望している」と答弁してきたが、補聴器の保険適用について、国に対して保健適用を求めるべきと考えるが、見解は。

 

 議員の指摘どおり、補聴器の利用がさまざまな疾病の進行を遅らせることや早期発見につながることなど、コミュニケーションの大事なツールになるんだということは承知している。国への要望も他市の動きを注視し、検討したい。

 

 たけこし市議は「保険適用を国に要望するとの答弁は一歩前進。今後も補聴器助成実現に向けてとりくむ」と述べました。他に、送迎保育ステーションの運営状況についても質疑しました。

2022年9月議会*まちづくり委員会 ホームドアの設置を急いで

 

 9月20日、久保みき市議は、JRのホームドアについてと私道の舗装について質問しました。

 JRは、京浜東北線については今年度すべての駅にホームドアの設置を完了し、2031年度末までに埼京線、川越線、武蔵野線の全駅に設置すると発表しています。そこで、さいたま市に「もっと早期に設置するよう求めているのか」と質したところ「毎年、各線のホームドア未設置駅への早期整備を要望している」とのことでした。さらに久保市議は、西浦和駅、中浦和駅においては事故も起きており、市民から相談も寄せられていることから設置を急ぐよう求めました。

 

 続いて、私道の舗装についての質問では、市民アンケートに寄せられた道路について取り上げました。この道路は何十年も前に舗装したきりで、ボロボロの状態でとても危険です。しかし、所有者が不明なので、どうすることもできないままでした。久保市議は市に「対応ができない理由を考えるのではなく、できることはなにかを考えてほしい」と強く求め、市は応急処置の穴埋めなどの実施を約束しました。

2022年9月議会*総合政策委員会 公契約条例 国の動向注視で10年間放置

 9月20日、とりうみ敏行市議は、さいたま市独自の「公契約条例」制定についてとりあげました。

 とりうみ市議は、2012年以来、市として公契約条例を制定するよう一貫して求めてきたことを指摘しながら、市が「賃金などの労働条件の基準になるものは国全体の問題」として、10年間にもわたって「国の動向を注視する」としてきた姿勢を批判しました。その上で、「公契約条例制定は労働者や事業者のみならず、公共サービスの向上、労働者と家族の生活の保護、さらに税収アップなど自治体にとっても大きなメリットになる」と指摘して条例の必要性を質しました。

 

 市は、「労働者保護、担い手確保、公共工事の品質確保にとって重要である」との認識を示しながら、最後は国の動向を注視するという姿勢に固執しました。とりうみ市議は、全国での条例制定状況がこの7年間で16自治体から76自治体にまで広がっていることを紹介し「国の法令待ちでなく、地方の実態に即した公契約条例の制定が急がれている」として、条例制定を強く求めました。

2022年9月議会*保健福祉委員会 成人式は顔が見える規模で

 9月20日、とばめぐみ市議は、成人式のあり方についてとりあげました。

 本市は合併から2020年まで、約1万3000人を対象として、同会場(スーパーアリーナ)、同時刻の大規模成人式を開催してきました。しかし、コロナ感染拡大により、2021年は2部制、2022年は3部制で、暫定的に同会場別時刻で開催され、今年度も3部制で行われる予定です。

 これまで、式典終了後の混乱を避けるために中学校ごとのプラカードを提示した「出会いの広場」も設置してきました。しかし、毎年1割以上の児童が国立や私立、フリースクール等、地元中学校以外に進学しており、その人数は年々増えていることが質疑によって明らかになりました。こういった状況のなかでプラカードを提示することについて、市は「不登校等であった方への配慮の面では、対応がむずかしく課題があると認識している」と答えました。とば市議は「プラカードで疎外感を感じる新成人が一人でもいるのであればやめるべき。交通整理を必要とするほどの大規模な成人式の方を考え直す必要がある」と求めました。

 他市では、区ごとの開催や複数区での開催、中学校区単位の地域的開催等、別会場で開催しています。それぞれ新成人や先輩を主役とした地域や顔が見える実行委員会も取り組まれていることを紹介し、「二十歳のつどいは中規模・小規模で」として、検討を求めました。

ページトップへ