議会報告

金子あきよ

2024年9月議会*決算(文教)教育委員が8カ月も欠員?

決算特別委員会で質疑にたつ金子あきよ市議

9月30日、決算特別委員会(文教委員会所管)で池田めぐみ市議と金子あきよ市議が質疑をおこないました。

 

はじめに池田めぐみ市議が教育委員会委員についてとりあげ、昨年度の間に、教育委員(定数5)が退職により4名となっていた期間が8カ月もあり、15回の会議で5名全員が揃ったのは2回のみだったこと、また80校の学校訪問も、各委員の参加回数は1回のみの委員や18回参加した委員など偏りがあったことをあきらかにしました。池田市議は「教育行政に重要な責任を負う教育委員の欠員は重大な問題であり、選任時に適切かつ慎重な人選をおこなうこと、そして万が一、欠員が生じた際には迅速な補充をおこなうべき」と述べました。

 

金子あきよ市議は、教職員の精神疾患による休職者数が昨年度112人であることを確認し、前年度に比べて増加したとして、多忙な働き方の改善と、教職員の声をしっかり聞いて健康で働ける職場づくりに努めることを強く求めました。

 

また、武蔵浦和学園義務教育学校についておこなわれた説明会で、各ユニットで児童生徒が一斉に移動する緊急避難の場合に階段に集中する危険性、昇降口での集中と混乱を避けるために提案されている一足制(上履きにはきかえない)への疑問が出されたが、それに対するまともな検討がおこなわれていないと指摘。いずれも武蔵浦和学園が超過大規模であることで懸念されている指摘であり、計画のあり方そのものを見直す必要があると述べました。

 

2024年9月議会*まちづくり委員会議案外質問 与野中央公園 地盤の悪さを市も認識  

議案外質問を行う金子あきよ市議(9月17日)

昨年7月からおこなわれた中央区の与野中央公園外周道路工事によって、周辺住宅でブロック塀の亀裂、雨どいが外れる、エアコンの室外機が傾くといった被害が生じました。そもそもこの地域は、浸水地域で地盤が軟弱です。金子あきよ市議は、住民から今議会に提出された陳情が「2002年の県による鴻沼川改修工事で住宅被害が起こった際、県が地盤沈下に関し、『被害が想定できないほど地盤が悪かった』と説明している」と述べていることを紹介したうえで、埼玉県県土整備事務所から入手した鴻沼川改修工事の影響範囲の図を示し、被害が起きて拡大された調査対象地域の中に与野中央公園がすっぽり入っていることを指摘。これらの点についての市の認識を質しました。

 

担当部長は「与野中央公園整備予定地および周辺については工事着工前より地盤が悪いこと、埼玉県による鴻沼川改修工事に関する影響においては、県からの情報提供や近隣住民からの申出もあり、認識していた」と述べました。金子市議は「アリーナ建設ともなれば、さらに大きな振動や騒音被害などが予想される。計画の縮小こそ検討されるべき」と指摘しました。

6月議会報告会開催 市民に寄り添う市政実現を求めて

7月13日、党市議団は6月議会報告会を大宮ソニックシティ(大宮区)で開催し、50名を超える市民が参加しました。

 

はじめに松村としお団長が6月議会全体を振り返り、老人福祉介護施設グリーンヒルうらわの廃止案が可決されたことを報告しました。議員や行政の役割は住民福祉の増進であるはずなのに、日本共産党さいたま市議団をのぞくすべての会派がオール与党の構図で賛成しました。

 

また、ごみ焼却場への家庭ごみの持ち込み手数料の大幅値上げの議案について、「これまで100kgまで無料だったものが10kgまで無料になり、市民負担はこれまで約800万円だったものが約1億1000万円になる」と話すと、会場からため息がもれました。市は値上げの理由を「財政難だから」としていますが、補正予算では、新市庁舎設計のための予算について、事業費を400億円から減らす努力がされていないことが明らかになり、福祉の切り捨てや住民サービスの削減が激しくおこなわれている一方で、豪華なハコモノにはお金をつぎ込む市の姿勢が浮きぼりになったと指摘しました。

 

暮らしの切実な問題をとりあげる  

 

次に、一般質問について報告がありました。とばめぐみ市議から「特別障害者手当について、ケアマネージャーにこの制度を知らせてほしいと提案し、今後は要介護3以上の人に送る紙おむつ利用等の案内資料に、特別障害者手当の説明の掲載を検討する」という答弁を引き出したことを報告しました。

 

住民の暮らしの足の確保については、交通政策を比較すると、交通局も、市営交通も、民間支援もないのは政令市のなかでさいたま市だけであり、民間路線バスに頼っている実態があります。そのため、民間路線バスへの財政的支援を市に求めたところ「交通事業者と定期的に意見交換をおこない、補助金による支援のあり方は、有意性を含めて検討する」という歯切れの悪い答弁でした。とば市議は「市の支援を今後も強く求めていきたい」と話しました。

 

つづいて金子あきよ市議から、「沼影市民プールは4月から解体工事が強行されているが、代替プール計画については市民の要望を聞き、説明し、理解を求めながら進めるべき」と求め、市からは「検討の際には、市民の声を聞く機会を設ける。アイススケート場などの導入機能について検討していく」という前向きな答弁があったことを報告しました。

 

また、支援が必要な人への大災害時の避難については、市の「避難行動要支援者名簿」のとりくみについて確認したほか、墨田区立体育館の視察を受け「墨田区のような民間と連携した福祉避難所の設営」について質問すると、「災害時の迅速な開設を含め福祉避難所を充実していくことは重要。他自治体も参考にしながら検討する」という答弁があったことを明らかにしました。

 

シントシティの児童は2学区に

 

たけこし連市議は、大宮区に建設された大規模マンション「シントシティ」の児童が、大宮南小学校だけでは受け入れきれず、浦和区の上木崎小学校も選択可能にする計画があることを報告。シントシティの建設により、このままだと2029年度には児童推計1688人(56学級)の超大規模校になる大宮南小学校ですが、上木崎小学校を選択可能にすると1265人(44学級)に減り、一方で上木崎小学校は、1337人(44学級)に増える見込みです。たけこし市議は「都市開発を優先させる姿勢と公共施設建設のアンバランスさに問題があり、人口を呼び込むならば、必要な学校などの公共施設をつくるべき」と強調しました。

 

司会をつとめた池田めぐみ市議からも、市は児童生徒の増加を把握しきれず、北浦和小学校(浦和区)でも、特別教室を次々と普通教室に転用している実態が報告されました。

 

会場からの質疑応答では、「大宮小学校の建替時には校庭を残してほしい」「学童保育について市は本気で考えるべき」「市の防災について女性の視点も重視すべきでは」などさまざまな声が出され、各市議が回答しました。一方で「西区の指扇小学校建替工事について公民館と一体化という話があるが、進捗が知りたい」という質問がありましたが、報告会後に確認すると、西区の市議には説明されていたことが分かり、今後、日本共産党の議員がいない行政区の情報についても、市から会派に説明してもらうよう要望することになりました。

 

日本共産党さいたま市議団はこれからも、みなさんの声を聞きながら、市民に寄り添う市政実現のため一丸となってとりくみます。

 

2024年6月議会*本会議討論 グリーンヒルうらわ廃止などの 議案に反対

討論をおこなう金子あきよ市議

6月28日、6月議会最終本会議で、金子あきよ市議が会派を代表して議案と請願に対する討論にたちました。

 

施設老朽化や民間事業者の参入による環境整備を理由に、老人福祉介護施設グリーンヒルうらわ(緑区)を廃止するという議案は、今議会で大きな議論となりました。金子市議は「指定管理料を引き上げて運営し、修繕をおこなうことは、福祉行政としてやるべきことであり、市はできないのではなくやらないだけ、やる気がないだけだ」と批判しました。

 

市立高齢者デイサービスセンターを廃止する条例に対して、「国が介護報酬削減の検討を進めるなか、介護業界の人手不足は深刻で、民間事業者は事業の安定的な運営に苦慮している。市が果たすべき責任はますます大きく、市立施設の廃止はこれに逆行するもの」として反対しました。

 

清掃センターにごみを持ち込む場合の処理手数料が12倍もの値上げとなる「廃棄物の処理及び再生利用に関する条例の改正」議案について「市民負担は約800万円から1億1000万円になり、あまりにも重い。引っ越しや死亡による片付けなど、一時的に多量にごみを処分しなければならない市民の特別な事情を無視しており、認められない」と主張しました。

 

金子市議は「今議会を通して、福祉の削減を進める一方で、市民負担の増加を求め、市民の願う施策·制度の実現には背を向けるさいたま市の冷たい姿勢が明らかになった。党市議団は、市民の福祉増進のために本来の公共の役割を果たすさいたま市政を実現するため、今後も力を尽くす」と表明しました。

2024年6月議会*まちづくり委員会議案外質問 辻水深団地 建て替え時に増戸を

まちづくり委員会で質問をおこなう金子あきよ市議

「市営住宅長寿命化計画」で、南区辻8丁目の辻水深団地の建て替えが予定されています(2028年度開始予定)。辻水深団地は現在13棟342戸ですが、計画では、高層化して6〜7階建ての団地を3〜4棟に集約し、現状と同数の戸数の整備をおこなうと同時に、利活用可能な余剰地(約 1500 m²から 3000 m²程度)を確保する見込みです。余剰地は、民間事業者との連携で民間マンションや福祉施設にあてること、スーパーマーケットなどの商業施設の誘致や、売却して建替事業費の一部に補填することなどが検討されています。金子あきよ市議は、団地住民はもちろん、近隣の住民にも情報を提供しながら進めていくことを求めました。

 

また金子市議は、建て替える際には住戸数についての再検討が不可欠だと指摘。市は「市営住宅の需要は、令和12年までは増加し、その後は減少するもの」と想定しています。しかし、年3回実施している市営住宅の募集に対して応募者が上回る状況や、高齢者世代から需要が増えている状況は市も認識し、単身者用住宅の整備の必要性を認めています。

 

金子市議は「近隣の南浦和団地は 140倍、高砂団地が 116倍と極めて高い応募倍率。こんなに需要があるのに、どうして戸数を増やさないのか」とただしましたが、市は現状の戸数の維持に固執する答弁でした。金子市議は「辻水深団地建て替え時に単身者用住宅を増やすことを検討すべき」と重ねて求めました。

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