議会報告

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2月議会*国保税や消費税10%にともなう上・下水道の使用料等の値上げ案が

 2 月議会が2 月6 日からはじまりました。新年度予算案をはじめ、国民健康保険税の値上げ条例案や10 月からの消費税10% 引き上げにともなう、上・下水道等の使用料、公共施設の利用料金、手数料等の引き上げ条例案など69 件(予算議案32 件、条例議案18 件、一般議案7 件ほか)の議案が提出されました。

 

予算規模は1 兆66 億円

 

 新年度予算案では、予算総額1 兆66億円と過去最大規模となっています。新規事業では、党市議団が要望していた障害者グループホームの運営費補助や、地震で倒壊のおそれのあるブロック塀を改修するための助成制度の創設、高齢者等の外出を支援するための移動支援事業(モデル事業)の実施などの予算が計上されています。

 

 国民健康保険税の値上げ条例案では、均等割りで800 円、所得割で0.16% の値上げ、また課税限度額では89 万円から93 万円に引き上げられています。

 

 党市議団として、今後の審議を通じて、市政の果たすべき役割について追及していきます。

市が2月議会に提案 国民健康保険税 連続値上げ

モデルケース別 国民健康保険税の増税額(市の資料より)

 市は、2 月議会に、国民健康保険税( 国保税)を値上げする議案を提出します。これに先立ち市は、国保運営協議会に国保税の値上げ案を諮問し、答申を受けていました。

 

 値上げ案は、①均等割を800 円値上げ、②所得割を0.16% 値上げするとなっています。例えば、65 歳以上の2 人暮らし、年金収入が320 万円の世帯では、税額23 万1000 円から23 万3700 円と2700 円の増税となります。影響は約15 万7500 世帯で、増税額は約3.3 億円と見込んでいます。

 

 値上げ案の第2 は、課税限度額の引き上げです。現行89 万円を93 万円に4 万円引き上げます。影響世帯は、約4500 世帯、増税額は約1.6 億円の見込み。あわせて、約4.9 億円の増税となります。

 

 市の2019 年度予算では、国保支払基金の約30 億円のうち23 億円取り崩す予定で(2018 年度比約10 億円増)、一般会計からの法定外繰入額は約5 億円です(2018 年度比1.5 億円減)。市は今後、一般会計からの繰入を2026 年度までにゼロにする方針で、そのために、国保税を毎年連続的に引き上げていくとしています。

 

 戸島よし子市議は、「消費税増税と合わせて国保税、介護保険料の値上げで、さらにきびしい負担増が家計を襲う。党市議団は、2月議会で値上げを許さない立場で論戦したい」と話しています。

国保税 来年度も値上げ 県が試算

国保税の負担増について質問する戸島よし子市議(2018年2月議会)

 埼玉県の国民健康保険運営協議会が昨年11 月28 日に開かれ、今年度の国保税「秋の試算」が公表されました。国保の県単位化が昨年4 月からスタートし、市町村は国保税を県に納付することになりました。

 

 国は公費削減をねらい、市町村の一般会計からの繰入を減らすよう求め、そのため、各市町村で国保税の値上げが行われました。さいたま市でも一人平均1000 円値上げされました。

 

 来年度の国保税の「試算」は、国から示された一般会計からの繰入をしない係数を基におこなわれ、1 人当たりの国保税は、5147円の引き上げとなります。

 

 これを受けて、さいたま市でも1 月10 日に、国保運営協議会が開催され、来年度の国保税について審議されましたが、まだ公表されていません。

 

 戸島よし子市議の聞き取りに対し、担当課は「県が示した標準額5147 円の引き上げ、というわけにはいかない。激変緩和のため、一般会計からの繰入と国保支払基金の取り崩しはおこなうことになると思う。市民の負担を減らすよう国に公費を増やすよう求めている」と話しています。

 

 市に対し、一般会計からの繰入を確実に実施させ、高すぎる国保税のこれ以上の引き上げをやめるよう、市民との共同で求めていきます。

サーマルエネルギーセンター環境と安全性を第一に

 さいたま市内には4つのゴミ処理施設があります。市は3 カ所(図参照)に整理するため、東部環境センター(見沼区)と西部環境センター(西区)を統廃合し「サーマルエネルギーセンター」として計画を進めてきました。

 

 計画がまとまり、今度の9 月議会にはサーマルエネルギーセンターの建設・運営等のため約654.7 億円の補正予算が出されました。施設の設計・建設・運営を一体に発注することから巨額の予算市議団ニュースは政務活動費で作られていますになっています(内訳・記事下)。

 

 3 年前から稼働している桜環境センター(桜区)で「シャフト式ガス化溶融炉」が採用されましたが、補助燃料を多く必要とするため温室効果ガスが大量に出るなど、さまざまな課題があります。

 

 また「ガス化溶融炉」は全国で故障や爆発事故がおきています。処理方式は今後の入札で決まります。施設の更新は必要ですが、環境や安全性に配慮した施設になるよう求めていきます。

 

サーマルエネルギーセンター予算内訳

設計・建設 374.5 億円

東部環境センター解体工事 22.8 億円

維持管理運営費(15 年間) 257.4 億円

総額 654.7 億円

学校の危険なブロック塀 撤去・改修に補正予算

撤去対象のブロック塀がある小学校を視察する松村としお市議。 塀には「注意 地震のときは、このブロック塀からはなれてください」との市教育委員会の張り紙があります。

 9 月12 日におこなわれた9 月議会の本会議で、小中学校の安全性に問題があるブロック塀等を撤去・改修するための補正予算がほかの議案に先駆けて審議され、全会一致で可決されました。

 

 大阪北部地震で学校のブロック塀が倒れ、下敷きになった子どもが亡くなる痛ましい事件があったことから、全国的に調査と対策が進められてきました。さいたま市でも調査がおこなわれ、建築基準法で高さ(2.2m 以下)・厚さ(15cm 以上)・控壁(壁の支え)の基準に合わないブロック塀や、サッカー用シュート板について撤去・改修するため約2 億3000 万円が見込まれています。

 

 党市議団は6 月に早急に学校ブロック塀の調査・対策を取ることと、通学路など私有地のブロック塀についても撤去・改修の補助制度を創設するよう求めていました。学校ブロック塀については党の提案がさっそく実りました。

 

 また私有地のブロック塀対策について、松村としお市議が9 月12 日の一般質問で横浜市などがすでに自治体独自の補助制度を議会に提案していることも紹介しながら、さいたま市独自の補助制度をつくるよう求めました。市は、国の動向や他市の事例をふまえ「制度の創設に向けた検討をおこなう」と表明しました。早期の実現に向け、引き続きとりくみます。

 

ブロック塀撤去が必要な学校数

■小学校 27 校 ■中学校 12 校

※以下に違反しているもの

建築基準法施行令(第62 条の8)抜粋

①高さは2.2 m以下

②壁の厚さは15 ㎝(高さ2 m以下は10 ㎝)以上

③長さ3.4 m以下ごとに、一定の基準で控壁を設けること

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