議会報告

2026年6月議会*議案外質問(子ども文教委員会)中学生の通学荷物が重すぎる

議案外質問をおこなう久保みき市議(2026年6月15日)

久保みき市議は、①中学生の荷物の重さ、②知的障害特別支援学校、③日向古墳の3点をとりあげました。

 

中学生の荷物については、文部科学省が2018年通知で教材等の重量が発達に影響し得るとして負担軽減を求めているにもかかわらず、通学時の荷物は10キロ前後に達することもあり、負担が十分に可視化されていない現状を指摘しました。とくにタブレット端末の持ち帰りは学校判断に委ねられ、学校ごとに対応が大きく異なっています。本来は柔軟な運用が求められるにもかかわらず、一律に毎日持ち帰りを求める学校があることから、教育委員会が「強制はしていない」と答弁した点を踏まえ、実態調査と適切な発信を求めました。

 

さいたま市立知的障害特別支援学校の設立は、久保市議の原点である政策であり、議会でも長年求め続けてきたことから、2033年に桜区の浦和工業高校跡地に新設されることを歓迎しました。そのうえで、埼玉県内の特別支援学校に通う児童生徒数が2007年の3378人から2025年には7663人へ増加していることを踏まえ、今の計画の200人規模では早期に教室不足となる懸念を示し、規模の見直しを求めました。教育委員会は「必要に応じ対応する」と答弁しました。また、大宮バイパス側に設置される計画を踏まえ、スクールバスや放課後等デイサービスの送迎車両が増えるなかで、児童生徒の安全確保を強く求めました。

 

日向古墳については、市民から存続陳情が寄せられていることを踏まえ、貴重な文化財の保全に向け、市として積極的にとりくむよう求めました。

2026年6月議会*議案外質問(保健福祉委員会)重症心身障害者・医療的ケア者の受け皿整備を

議案外質問をおこなうとばめぐみ市議(2026年6月15日)

市は2026年度の施設整備計画で生活介護事業所の事業者を募集しましたが応募はゼロ件。条件を緩和して追加募集をおこなったものの、応募はありませんでした。とばめぐみ市議は医療的ケアに見合わない報酬水準、建設費や資材価格の高騰、深刻な人材不足といった構造的な課題を指摘。市も課題の存在は認めましたが、独自の運営費補助は実施しておらず、国への要望が中心との答弁でした。

 

市内には重症心身障害児257人、重症心身障害者269人がおり、医療的ケアを必要とする人も多数います。県立小児医療センター跡地の「カリヨンの杜」の職員からは、18歳以降の受け皿不足から「このままでは家族ごと立ちゆかなくなる」と切実な声も寄せられています。とば市議は、公設民営や運営費補助を含め、市の主体的な支援を求めました。

 

また、介護現場で広がるタイミーなどの「スキマバイト」についてもとりあげました。現場からは「職員が毎日入れ替わり、継続的な介護が難しい」「管理者の負担が増えている」との声があがっています。市も、一定数の施設で活用されていることを認めました。とば市議は、スキマバイト拡大の根本原因は、介護業界における低賃金と慢性的な人材不足にあると指摘。介護報酬の引き上げに加え、住宅補助や奨学金返済支援など、自治体独自の人材確保・定着支援策を提案し、介護職員の処遇改善を求めました。市は「有効な施策と認識しているが財源面の課題がある」と答弁しました。

2026年6月議会*議案外質問(保健福祉委員会)買い物困難の高齢者への支援を

議案外質問をおこなう金子あきよ市議(2026年6月15日)

金子あきよ市議は、昨年から市内で実施されている移動販売車のモデル事業「うえたん号」を南区松本地域に拡大することについて、とりあげました。

 

「うえたん号」はさいたま市が民間のドラッグストア「ウエルシア」と提携し、西区、大宮区、中央区、桜区において食料品や生活雑貨等の移動販売をおこなう事業です。金子市議は、松本地域に住む高齢の市民から寄せられた「近隣にスーパーやドラッグストアがなく、遠くまで自転車で買い物に行っている」という困難な実態を紹介。そのうえで「うえたん号」の事業実施地域の設定について質すと、調査によって買物困難や孤立、閉じこもり、活動や交流の場の不足といった複数の課題が見られる地域を抽出、新大宮バイパス等により市中心部からのアクセスに制約があり、JRなどの鉄道沿線の遠隔地域である点も踏まえ、上記の4行政区のうち「新大宮バイパスと荒川に挟まれた地域」を主な対象地域としたとのことでした。金子市議は、松本地域もこの条件にまさに該当していると指摘、「うえたん号」の販売場所の拡大を求めました。

 

担当課も松本地域における買い物困難の実情を認めましたが、「4区を対象としたモデル事業であることから、期間中(2028年3月まで)の対応は難しい、しかし今年度中から実績や状況、地域のみなさまの声を踏まえて検討をおこない、現行事業終了後に対応していく」との答弁でした。金子市議は「2028年3月の事業終了時を待たずに実現してほしい」と重ねて要望しました。

2026年6月議会*議案外質問(市民生活委員会)パートナーシップ宣誓制度を使いやすく

議案外質問をおこなう池田めぐみ市議(2026年6月15日)

池田めぐみ市議は、パートナーシップ宣誓制度の要件改善を求める質問をしました。

 

パートナーシップ宣誓制度は、同性婚が認められていない日本において、自治体が独自に性的マイノリティのカップルに対して「結婚に相当する関係」とする証明書を発行し、市民サービスや社会的配慮を受けやすくする制度です。さいたま市では2020年4月1日から実施し、制度開始以来、121組の方が宣誓をされました。しかし、さいたま市の要件が「双方が市内在住」であり、一方が市外在住の場合、さいたま市に転入することが求められることから、宣誓できず困っているという相談が寄せられました。別居の理由は、介護や留学、単身赴任などさまざまです。

 

そもそも婚姻の場合、住所は要件になりません。政令市20市中、すでに14市では、「どちらかが市内在住」で宣誓が可能になっています。さいたま市でも要件を改善するよう求めると、「制度の見直しについて、当事者の声に寄り添い検討する」という前向きな答弁がありました。池田市議は、「どんなバックグラウンドの方も住みやすいさいたま市に変えていくべきだ」と話しました。

 

次に、池田市議が市内で大繁殖しているオレンジ色の花「ナガミヒナゲシ」は、毒性がある外来種であるということを広く市民に知らせるべきではないかと質したところ、市も相談件数が増えていることを認め、来年の花の咲く時期にあわせて市のホームページや自治会回覧等で周知することを約束しました。みなさんも、駆除する際にはかぶれないよう手袋などをご使用ください。

2026年6月議会*一般質問 物価高騰支援 3つの対策を求める

一般質問をおこなうたけこし連市議

6月10日、たけこし連市議が6月議会の一般質問にたちました。

 

長引く物価高騰が市民生活を直撃し、生活不安が蔓延するなか、党市議団がさいたま市民に向けて実施したアンケート調査には、市民の切実な声が多数寄せられています。とりわけ、市民の負担軽減に直結する支援策の継続と拡充は、基礎自治体として最優先でとりくむべき喫緊の課題です。

 

たけこし市議は、市民生活の過酷な現状を紹介し、市に対し「物価高騰支援」として3点の具体的な施策の実施をせまりました。

 

第一に、水道基本料金無料期間の延長です。たけこし市議が「さらなる延長等についてどのように考えているか」と質すと、市は「仮に1か月分減額を延長した場合、約7億5000万円の財源が必要となる。水道事業を取り巻く環境は大変きびしく、財政基盤を損なわないかたちで延長をおこなうことは大変むずかしい」と答弁し、市民の生活防衛よりも市の財政事情を優先する冷たい姿勢を示しました。この答弁に対し、たけこし市議はあらためて「水道事業の財政が大変苦しいというが、市民も非常に苦しいのだからぜひ検討していただきたい」と強く求めました。

 

第二に、中学校給食費の暫定的な無償化です。現役世代、とりわけ子育て世代は複合的な支出増に苦しんでおり、たけこし市議は「今年度だけでも暫定的にピンポイントで無償化を検討すべきではないか」と要求しました。しかし市は、単年で給食管理運営費と人件費が約26億円、食材費が約22億円、合わせて約48億円の予算規模になるとして、「すべて一般財源で賄う必要が生じるため、市単独での実施は困難」と回答。「国の動向を注視し、自治体の財政負担に配慮されるよう国に働きかける」と述べるにとどまり、主体的に子育て世帯を救済しようという意思は見られませんでした。

 

第三に、若年層向けの給付型奨学金の拡充です。現在の市の奨学金は要件が非常に狭く、対象となる学生が限られている実態を指摘し、要件緩和と金額拡充を求めました。これに対し市は、「今年度の申請状況を加味しつつ、利用者のニーズ等を研究の上、申請要件や支給金額を含めた制度全般の見直しを検討していく」と前向きな方針を示しました。

 

 

「人権尊重のまちづくり」で踏み込んだ対策を

 

 

続いてたけこし市議は、近年深刻化している「人権尊重のまちづくり」について質問しました。

 

現在、埼玉県南部地域において特定の民族、とりわけクルド人の方々に対する差別的な言動がSNSを中心に激化しています。根拠のないデマや誇張された情報発信を契機に、インターネット上にとどまらず現実社会でも排斥デモなどがおこなわれています。さいたま市内でも、桜区の秋ヶ瀬公園で開催されたクルド人の伝統的な祝祭「ネウロズ」の会場周辺で、中止を求める団体と参加者が衝突するという事案が発生しました。たけこし市議は、「多様な文化を共有し合うはずの平和的な場が、心ない行動で踏みにじられた事実を市として重く受け止めるべきだ」と追及しました。

 

さらに、たけこし市議は先進地である川崎市や相模原市を視察した経験を紹介。川崎市では、最高50万円の罰金をともなう実効性のある条例を制定し、市が専門業者に委託してネット上の差別的言動を主体的にモニタリングし、プロバイダーへの削除要請をおこなっており、87%という極めて高い比率で削除されている実績を紹介しました。これを踏まえ、「本市の人権施策はいまだに理念の域を出ていない。いかなるヘイトスピーチも排外主義も許さないという『反ヘイトスピーチ宣言』を明確に発信すべきではないか」と質しました。

 

これに対し市は、「特定の民族や国籍の人びとを不当に排除・排斥し、危害を加えるとし、著しく見下すような言動は相手の尊厳を傷つけ、決して許されない」と答弁し、「事案が生じた場合には、市長によるメッセージ発出を含め毅然とした対応をおこなう」と明言しました。 また、川崎市のように市主体でネット上の差別的言動を監視するウェブ対策の実施を求めた点については、市は「国においてインターネット上の誹謗中傷等への対応を目的に情報流通プラットフォーム対処法が施行された。その動向を注視し、効果的な手法を検討していく」と答弁するにとどまりました。被害者からの相談を待つだけの受け身の姿勢に対し、本市自身が当事者意識を持ち、包括的かつ実効性の高いヘイトスピーチ対策を早急に構築することが求められています。

 

たけこし市議は他に、ナフサ由来の原料不足にともなう市内経済への影響で市内中小企業への直接支援の対応を求めたほか、本市独自の「子どもの権利条例」制定についても質問しました。

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