政策と活動

桜区

被爆者の願いにこたえて 原爆死没者慰霊式

「慰霊のことば」を述べる田中熙巳さん

7 月29 日に第33 回埼玉県原爆死没者慰霊式が浦和区でおこなわれ、久保みき、もりや千津子、松村としおの各市議が参加しました。

 原爆投下から73 年がたち、被爆者も高齢化しています。県内で亡くなった76 人の被爆者が新たに奉納され、原爆死没者名簿は1529 人になりました。県原爆被害者協議会の田中熙巳会長は「慰霊のことば」で、核兵器禁止条約の批准を政府に求めるとともに、憲法9 条を守り、核兵器のない世界に向けてとりくむ決意を話しました。

 党市議団はこれまでも核兵器禁止条約の批准を日本政府に求めるよう市長に求めてきました。引きつづき被爆者のみなさんの願いにこたえ、核廃絶の世論を広げる決意です。

手話言語条例シンポジウムに 参加しました 久保みき市議のレポート

シンポジウムの様子(さいたま市聴覚障害者協会提供)

 7 月26 日、さいたま市文化センターで、「さいたま市手話言語条例(仮称)に関するシンポジウム」が、さいたま市聴覚障害者協会の主催でおこなわれました。党市議団から久保みき市議が参加しました。

 

 はじめに泉房穂さん(明石市長)の基調講演がおこなわれました。明石市は、2015 年に全国ではじめて「明石市手話言語・障害者コミュニケーション条例」を制定しました。これにより、市内の全小学校に手話教室ができ、市職員の手話研修がおこなわれ、手話で市役所に問い合わせができるようになりました。「手話はろう者だけに必要なものではない。聴者がろう者とコミュニケーションをとるときにも必要なものである」という泉さんの言葉に多くの参加者が感動しました。

 その後のシンポジウムでは、埼玉県で2年前に条例制定した経緯などが報告され、「さいたま市も議員立法で手話言語条例の制定を」の声も大きく上がりました。

 最後に私も登壇し、繰り返し議会で手話言語条例の制定を求める質問をしてきたことを述べ、「超党派でなんとしても条例制定を実現したい」と決意を表明しました。

 

名古屋市・ 川崎市を視察 障害者グループホーム 市独自補助の実現を

川崎市から説明を受ける党市議団

 7 月24 〜25 日、党市議団で会派視察をおこないました。調査内容は、「障害者のグループホームの市独自補助について(名古屋市・川崎市)」「学童保育支援員の処遇改善事業について(名古屋市)」「少人数学級の独自のとりくみと学校における働き方改革について(滋賀県)」です。

 ここでは、障害者のグループホーム(世話人などから生活や健康管理面でのサポートを受けながら共同生活を営む住宅)への市独自補助について、久保みき市議が報告します。

 

 名古屋市と川崎市は、2006 年に障害者自立支援法が施行された際に、国の補助(報酬単価)と利用者の利用料だけではグループホームの運営が成り立たないと、市独自の補助を導入しました。

 名古屋市では、グループホームの運営費補助として、世話人(家事をしてくれる人)補助、重度(障害の重い方)加算があります。設置費補助としては、建設費、賃貸物件への敷金礼金、初年度の備品購入、緊急通報設備費、改修工事費に対する補助があります。

 川崎市では、運営費補助として、世話人体制確保、初期加算、夜間体制加算、土日等日中支援、家賃助成、行動障害加算、重度障害加算など、きめ細やかな加算があります。設置費補助は、建設費、改修費、賃貸物件への敷金礼金・仲介手数料に対する補助があります。

 さいたま市にはこのような市独自の補助がありません。市内の運営法人は、大変な苦労をして障害者のグループホームを設立し、その後も運営は赤字、職員は募集しても集まらないなど大変な思いをしています。高齢者の親が障害のある子どもを介護する「老障介護」も深刻な課題になっており、親が亡くなったあとの問題も解決していません。障害者の生活を保障するためにもグループホームはますます必要です。

 党市議団としてこの視察で学んだことを議会活動に活かし、さいたま市も障害者のグループホームへの独自補助が実施されるよう、引きつづき求めていきます。

6 月議会報告会 市政への疑問などを活発に意見交流

 7 月13 日、浦和コミュニティーセンターで6 月議会報告会が開催されました。はじめに、一般質問に立った久保みき、戸島よし子両市議から報告がありました。

 

 久保市議は、市の犯罪被害者支援について、「被害者の立場で支援をおこなうには、条例の制定が必要」と、被害者の実態を交え報告しました。また、障害者グループホームの運営・整備に関する市単独補助を求めた質問では、ほかの政令市に比べ補助がなく、民間法人は物件や職員の確保に困難を抱えており、運営も赤字だという本市の状況を報告しました。特別天然記念物の「田島ヶ原サクラソウ自生地」については、サクラソウの数が減少しており、保護のための予算増と桜草公園のあり方を改善するように求めたことを報告しました。

 

 戸島よし子市議は、昨年の小学校道徳教科書が、選定委員会や学校の推薦ではない教科書に採択されたこと受け、中学校の道徳教科書採択では、学校現場の意見を尊重するよう市教育委員会に強く求めたと報告。また、小学校の過大規模校(学級数31以上、市内に9 校)の解消のため、予定されている見沼区の学校建設を急ぐよう求めました。市は基本計画や整備手法の検討が必要だとして、7 年後に開設予定と答弁しました。戸島市議は、「子育て中の親から『待てない』『1 日も早く』という切実な声があがっている。教育行政の役割は、教育内容への介入ではなく教育環境整備だ」と述べました。

 

 次に、もりや千津子市議から、市長の専決処分で「九条俳句訴訟」の最高裁上告を決めたことについて特別報告がありました。もりや市議は、文教委員会では「付帯決議などのかたちで委員会の意見をまとめようとしたが、一部会派の反対でできなかった」と述べ、引き続き党市議団として解決に力をつくすと表明しました。

 

 最後の会場からの発言では、「水道料金の引き下げは本当にできるのか」といった質問や、「市議団が条例創設を求めた『さいたま市小中学校給食費の助成に関する条例』はぜひ実現してほしかった。他会派とも協力を」など、党市議団に対する要望などが出されました。

学童保育指導員不足は深刻 処遇改善へ本腰を

 議員・行政懇談会ひらかれる

 7 月2 日、さいたま市学童保育連絡協議会の「第12 議員・行政との懇談会」が開催され、党市議団から山崎あきら、久保みき、大木学の各市議が参加しました。

 はじめに全体会で映像を使った学童保育の実践の報告などがあり、その後、分散会に分かれて懇談がおこなわれました。
 山崎市議は指導員不足を考える分散会に参加しました。学童保育所の指導員不足は深刻です。懸命にパート指導員を募集しても応募はなく、夏休みを目前にして保護者が分担せざるを得ない状況です。 
 指導員不足の大きな原因のひとつは、処遇の問題です。県の最低賃金以下で働かざるを得ない状況をまずは解決しなければなりません。処遇改善は喫緊の課題です。

 障がい児の受け入れ体制拡充は急務 

 久保市議は、障がい児の分散会に参加しました。市内の学童保育に入所する障がいのある子への対応についての悩みを解決するために、さいたま市は2014 年から巡回支援を実施するようになりました。しかし、支援員は市内に1 人しかいないため(保育園は17人)、依頼してもすぐに巡回してもらえない、遠慮してしまい気軽に巡回を頼めないなどの問題があります。巡回支援専門員の増員が必要です。

 また、今年度から障がい児加算が増額されましたが、まだまだ不十分です。なんらかの障がいを持つ可能性がある子どもなどの、いわゆる「気になる子(ボーダーラインの子)」への対応も大きな課題だと話し合いました。

 市は学童施設の新設予算の拡充を

 大木市議は、学童保育所の新設・分離の問題を考える分散会に参加しました。
 今年度の公立放課後児童クラブの入所不承諾数は1259 人です。県内では学童保育所の公設率が83.2%なのに対し、本市は44%にすぎません。

 さいたま市学童保育連絡協議会は「今年度は新設20 カ所分の予算が計上されたが、入所児童が昨年度より1 割増加している。今後4年間で100 カ所の増設が必要。2016年度より主要駅から1㎞以内の民営学童補助金が月額20 万円に拡充されたが、家賃が高く近隣では物音や子どもの声がうるさい『迷惑施設』だとみなされる。多くが定員いっぱいだが、8 月までに増設を決めないと次年度の予算がおりない。市は民間施設を斡旋してほしい」と訴えました。

 空き教室を使用するには校長・教育委員会の了承が必要ですが、市内の空き教室自体が多くありません。大木市議は「校舎の建て替え時でなければ学童を併設しないという姿勢を改め、子どもの最善の利益を念頭に、積極的に援助をすべきだ」と発言しました。

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