どうする?市庁舎跡地の利用 市民の声を市政へ
2030年にさいたま市庁舎が現在地(浦和区常盤)からさいたま新都心に移転することが決定しましたが、現庁舎の跡地利用については、2025年度に利活用計画(骨子)を策定予定です。市民の声を反映した跡地利用を市に求めるため、浦和区の池田めぐみ市議を中心に、市議団で「どうする?市庁舎跡地の利用」というアンケートを実施し、声を集めました。回答数は206件(インターネット回答85件、用紙での回答121件)。小学生から90代まで幅広い方が回答しました。
最初の設問は、「浦和の好きなところ」「浦和のまちづくりで大切にしてほしいこと」で、多くの方が「文教都市」「歴史ある街並み」「緑や自然の多さ」「静かで落ち着いている雰囲気」をあげました。
続いて「さいたま市庁舎の跡地利用」については、希望の利用方法を項目化し、複数回答可で、回答してもらいました。
その結果、圧倒的な1位は、「防災公園」でした。元日の能登半島地震や、4月の台湾地震を受けて、災害に備える拠点を希望する声が多く、「普段は市民が憩う公園であり、いざという時には避難場所として、炊き出しや給水、充電施設、シャワー室、トイレなどとして利用できる機能がほしい」というご意見が多数ありました。
2位は「子どもの遊び場」ボール遊びなど、子どもが元気にのびのび遊べる公園を望む声が多く、例年の猛暑を懸念して涼める場所の必要性を指摘する声もありました。3位は「美術館や博物館などの文化施設」で、ビルの中のうらわ美術館では収蔵庫や常設展示室が少ない、新しい浦和画家を育てる施設や、歴史や文化を豊かに伝える拠点がほしいという要望が多く寄せられました。4位の「子育て関連施設」は、認可保育園や放課後児童クラブのほか、子どもと様々な世代の方が触れ合えるコミュニティ施設ができないかというご意見がありました。多様な立場の市民が接点を持てるコミュニティスペースを作ることで、お互いを助け合い、認めあえる場が、これからの時代に必要ではないかなどの声も複数ありました。5位の「病院」は、医師や看護師が不足している現状から大学病院を望む声が多く、とくに安心して子どもを産むための「産科」設置の希望がありました。
その他、自習室が人気の大宮図書館などを例にあげ、人が集まる図書館を希望する声や、レジャープールの削減を進めるさいたま市で、全天候型の室内プールをつくってほしいという声、体育館やジムなど体を動かせる施設がほしいという声も寄せられました。
今後、市議団では、このアンケート結果を受けて、「防災公園」や「子どもの遊び場」など他市の先進事例を視察し、市民の声を反映する市庁舎跡地利用となるようさいたま市に要望書を提出する予定です。「市庁舎跡地をどんな使い方にするかは、次世代へのプレゼントだと思う」という声もあり、経済効果だけでなく、本市の今後につながる跡地利用を市民と共に考えることを、市に求めていきます。