2024年05月26日|全区|
隠れ待機児童は1506人 公立保育所なくさないで
2024年4月1日現在における保育所等利用待機児童の状況が発表されました。
さいたま市の待機児童数は「3年連続ゼロ」とされていますが、実は、申込みしたのに保育所を利用できなかった「利用保留児童」が1506人もいます。「隠れ待機児童」とも呼ばれているこの「利用保留児童」。そのうち150人はナーサリールームなどの認可外施設を利用していますが、育児休業を延長して復職しないことにした人や、求職活動を休止した人がいるにも関わらず、待機児童数は「ゼロ」だとされました。清水市長は、記者会見で「利用保留児童が昨年から減少はしているものの、現在も相当数いるということは、まだ子育て家庭の多様な保育ニーズに完全に応えられる状況になっていない」と答えています(「埼玉新聞」4月26日)。
利用保留児童の95%は3歳未満児、もっとも割合が高いのは1歳児です。このようななか、昨年度から南区では3園、桜区では2園の公立保育所が2026年度末の廃園を見越して段階的に子どもの募集を停止しています。2022年に発表された「公立保育所の在り方方針」は、その時点で61園あった公立保育所を2028年度から順次民間移管を開始、33園に半減させる計画を示しており、この半減計画のなかで先行して南区、桜区の公立保育所の廃園がすすめられています。しかし、この2つの区で利用保留児童は300人を超えています。
2022年6月議会で、この問題をとりあげた金子あきよ市議は「公立保育所半減計画が市民の保育ニーズに逆行しているのは明らか。公的保育の充実のため、公立保育所半減計画の撤回を求めていく」と話しました。