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市民のねがい 2024年度予算要望に市長が回答

党市議団が昨年10月に提出した「2024年度市政運営及び予算編成に関する要望書(736項目)」に対するさいたま市の回答書が、1月29日、清水勇人市長から手渡されました。

 

はじめに市長から、2024年度予算編成の柱とおもな項目について報告があり、予算総額は約1兆1816億円(前年度比528億円増)で、過去最高の予算額となることが明らかにされました。

 

要望項目に対する市長の回答では、

●不登校児童生徒への支援について、市内6カ所の教育相談室・教育支援センターにおいて、1人ひとりの状況に応じて専門職等による相談を充実させていくこと

●医療的ケア児を受け入れる認可保育所に対して、市単独事業による人件費に係る助成をおこない、「さいたま市医療的ケア児保育支援センター」において未就学の医療的ケア児や家族に対して相談等の支援を実施していくこと

 

●地球温暖化対策の推進に向け、新たに設置した「さいたま市脱炭素推進委員会」を中心に具体的な施策について検討し、温室効果ガス排出量削減を進めていくこと

 

などが示されました。

 

しかし、党市議団がかねてから要望してきた、大型公共事業の計画などを見直し、中止して、税金の使い方を市民が求める公共サービスや事業の財源中心に切り替えることについては、明確な回答はなく、あくまでも計画どおりに進める姿勢です。

 

要望した736項目に対する回答全体の精査はこれからとなりますが、2月6日からは2月議会がはじまり、2024年度当初予算が審議されます。元日に起こった能登半島地震を受け、災害への対応が注目を集めているなか、市長からも激甚災害への対策強化が予算の柱の一つとして言及されました。

 

市の回答を受け、松村としお市議(団長)は、「物価高のもとで市民の生活は厳しい状況が続いており、命や暮らし、営業を支えていくとりくみを進めるために、党市議団として2月議会でも提案をしていきたい」と表明しました。

12月補正予算 生活支援がおこなわれる

国の補正予算を受け、さいたま市でも給付金給付事業が実施されることになりました。給付対象の方には郵送でお知らせが届きます。電話でお知らせがいくことはありません。給付金に関する架空請求詐欺にはくれぐれもご注意ください。

 

物価高騰対応重点支援給付金給付事業

 

対象世帯
令和5年12月1日現在、市内在住で次のいずれかに該当する世帯 ①令和5年度分の住民税が非課税の世帯→2月上旬頃から順次お知らせが発送 ②令和5年度分の住民税が均等割のみ課税の世帯→2月下旬頃から順次お知らせが発送 ③令和5年7月〜12月までに予期せず収入が減少し①の世帯と同様の事情にあると認められる世帯→申請が必要

給付額
①・③1世帯あたり7万円 ② 1世帯あたり10万円 世帯の状況によりお知らせが届かない場合あり。不明な点は下記にお問い合わせください。 問い合わせ先 福祉総務課 総務係給付金担当 電話番号:048-829-1544 FAX:048-829-1961

 

子育て世帯への特別給付金給付事業

 

対象世帯
令和5年12月1日時点*で市内在住で、対象児童を養育する下記のいずれかに該当する方。 *令和5年12月2日から令和6年3月31日までに生まれた新生児分については出生日時点 ①令和5年度住民税が非課税又は均等割のみ課税されている児童手当受給者(公務員以外) ②令和5年度住民税が非課税又は均等割のみ課税されているその他の子育て世帯(①以外) ③児童扶養手当受給者 ④令和5年度子育て世帯生活支援特別給付金の公的年金給付等受給者又は家計急変者の区分で給付を受けた方

対象児童
支給対象者が養育する児童のうち、平成17年4月2日から令和6年3月31日までに生まれた児童

申請方法・支給時期
支給対象者のうち、①③の方は申請不要。④の方のうちさいたま市から受給した方は申請が不要。支給予定は1月31日。それ以外の方は申請が必要。申請方法は2月の申請開始にあわせて市HP等で公開。 問い合わせ先 子育て支援課 手当係 電話番号:048-829-1270 FAX:048-829-1960

 

省エネ家電買い替え促進キャンペーン

 

地球温暖化対策事業として、市民に対し省エネ家電購入費の一部の支援が実施されます。エアコン、冷蔵庫、テレビ、LED照明器具を対象に7万円を上限として2分の1をキャッシュレスポイントまたは商品券で還元。3月より申請受付開始。 問い合わせ先 脱炭素社会推進課 政策推進係 電話番号:048-829-1324 FAX:048-829-1991

スクールダッシュボード 導入中止を

申し入れ書を手渡す党市議団

さいたま市教委は「GIGAスクール構想」のもと、スクールダッシュボードというシステムの開発を推進しています。児童生徒の個人情報、成績や学習の状況、健康状態など「学校現場で日々蓄積される教育活動に関するデータ」を相互に関連させ、集約して管理するシステムとして、1月から全校での試行、4月からは本格運用が予定されています。しかし、その効果や課題を検証するのに十分な準備期間はなく、性急に導入されようとしていることに対し、党市議団はその問題点を指摘、12月18日、導入中止を求める申し入れをおこないました。

 

システムの中では、「心の天気」と呼ばれるような児童生徒のその日の気分や気持ち、内面の状況まで入力させて集めるしくみになっており、党市議団には保護者や市民からの不安の声が多数寄せられています。子どもの人権と内面の自由を侵し、児童生徒と学校教育に関わるデータの安全性を担保できないスクールダッシュボードの導入は中止することを引き続き強く求めます。

子ども医療費 高校卒業まで無料へ

申し入れ書を手渡す党市議団

2023年12月議会で清水市長が子ども医療費を高校卒業まで無料にすることを表明(質問者は公明党市議)。党市議団としても2022年9月議会「高校生までの医療費無償化に対する請願」に賛成(結果は不採択)し、2023年6月議会でも久保みき市議が一般質問で求めるなど、要求してきたものです。

 

一方で、これまでの議会質問で市は必ず「所得制限や自己負担」にふれてきたことから、高校卒業まで延長した場合の制度設計に懸念がありました。そのため、12月18日に党市議団として申し入れをおこない、将来にわたって所得制限や自己負担を導入しないよう求めました。

 

担当課は「2024年4月スタートには準備が間に合わないが、2024年度中には実施したい。所得制限や自己負担は考えていないが、持続可能な制度にするため検討はしていく」と答えました。党市議団は、子育てにかかる費用は社会的に負担し、財源は所得に応じた負担でつくるべきと考えています。引き続き、学校給食費の無償化も求めていきます。

都市農業とむきあって 市内農家や畜産農家の声を 議会にとどけるために

さいたま市は、広大な見沼田んぼ、荒川、綾瀬川、元荒川流域に広がる豊かな水田地帯を中心に、県内有数の農地面積を誇り、野菜、花卉、果物、米、種苗・植木などの生産も活発です。

 

一方で、農業従事者の高齢化、担い手不足、農地の減少が止まらず、厳しさを増しています。1980年には7428戸だった総農家数は2020年には2998戸まで減少。本市の総世帯数が年々増加するなか、総農家数の割合(農家率)が激減しています。

 

農民連は7月、「稲作経営の1戸あたりの農業所得は年間1万円、時給はわずか10円 」と発表しました。この3年間で生産に必要な燃料は4割上がり、餌は5割上がり、肥料は7割も上がっています。さいたま市はこの厳しい農家の現状に対してしっかり支援ができているでしょうか。市は昨年の農業振興事業補助金を20事業用意しましたが、実際に申請し活用した農家はのべ56件のみ。なぜ利用しないのかというと、「自分の家の農業にあったものがない」「手続きが面倒で条件も厳しい」という声が多くありました。

 

国連は、2019年から2028年までの10年間を「家族農業の10年」と定め、今年がちょうど折り返し時期です。とばめぐみ市議は9月議会で「市の農政が家族農業を守り抜くという立場で進められているのか」を厳しく問いました。2022年度の日本の食料自給率は38%、2030年度までに45%に引き上げることを目標としていますが、その実現のために、各地方自治体が地元の農家を支え、農業を守り拡充するくことが必要です。

 

県内外の視察を重ねる

 

とばめぐみ市議が副委員長を務め、池田めぐみ市議も所属する総合政策委員会では、今年度の研究テーマを「都市農業」とし、研究・学習にとりくんでいます。9月には農業振興施設見沼グリーンセンターの農場や果樹園を視察し、本市がおこなっている園芸講座、園芸相談、農業技術改善のための実験や試作等の取り組みを学びました。また米の生産者、有機農業にとりくむ若者たち、市の就農研修卒業生のお話もうかがいました。「先祖からの田んぼを守りたい」「自然や食を大事にしたい」「地産地消の社会に変えたい」「安全な食物を食べたい」等、あつい思いをもってとりくんでいることが分かりました。一方で、この夏の異常な暑さによる苦労や、農業では食べていけず家族の収入で生活しているという実態、新規就農者が自立独立するためにはあまりにも支援が不十分であることなどが切々と語られました。

 

また、委員会として、福岡市の総合的な農林業政策、久留米市で大学卒業と同時に家の農業を継ぎ、農業を中止に飲食業や美容サロンに事業を拡大した青年の1日1万袋の水菜を出荷するハウス、JA全農・JAさが・佐賀市が連携しキュウリの大規模多収栽培実証施設「ゆめファーム全農SAGA」など、九州地方の農業の視察もおこないました。  とば市議は「農業は奥が深く、政治との接点も多岐にわたる。市内農家や畜産農家の生の声を集めて、議会に届けたい」と話しました。

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