議会報告

金子あきよ

2024年12月議会*予算委員会討論 武蔵浦和学園義務教育学校 建設費に220億円

予算委員会で討論をおこなう金子あきよ市議

12月議会最終盤、国の補正予算の成立を受けて補正予算第224号が提出されました。12月19日の予算委員会で、久保みき市議と金子あきよ市議が質疑をおこない、金子市議が反対討論をおこないました。

 

この補正予算案には住民税非課税世帯や低所得の子育て世帯への給付金の支給、学校給食の物価高騰対策など必要な事業もありますが、武蔵浦和学園義務教育学校の建設費に今後3年間の継続費として220億円が設定されました。

 

武蔵浦和学園義務教育学校については、住民・保護者・学校関係者から少なくない疑問と不安が寄せられています。例えば、今回の事業費総額には教室と廊下のパーテーションを遮音性の高いものにするための設計工事の変更による増額も含まれているとのことでした。当初計画されたオープンスペースを前提にした間仕切りでは子どもたちが授業やテストに集中できない、との意見が寄せられたとのことです。今後もさらなる事業費の増額が考えられます。

 

金子市議はそもそも計画の前提となっている3校舎を分離で運営する方式そのものに無理があることを指摘。大里校舎、内谷校舎を1~4年生のみの校舎とすることに対する批判が計画当初から寄せられているとして、あくまでも計画の変更を求めました。

 

また物価高対策として、「さいたま市みんなのアプリ」に期間限定で30%のポイント還元を実施するため11億8300万円が計上されました。この「みんなのアプリ」は、今年7月に始まったデジタル地域通貨を使った決済サービスですが、登録者は現在わずか8.3万人にすぎません。ダウンロードしても使っていない人も多く、市外の人もダウンロードできるという問題点も指摘されています。金子市議は、「速やかで」「誰でも支援が受けられる」物価高対策というのであれば、より広範な市民を対象とした水道料金の減免などの事業をおこなうべき、と主張しました。

2024年12月議会まちづくり委員会*議案外質問 「南浦和駅入口」交差点の安全確保を

議案外質問をおこなう金子あきよ市議

金子あきよ市議は産業道路「南浦和駅入口」交差点の改良について質問しました。

 

この交差点は、駅からの南大通りと産業道路のT字路で右左折の自動車と歩行者が交錯し、最近も交通事故が発生しています。これまで金子市議は住民とともに要望、ガードレールの強化などの改善を実現してきました。ここは大谷口・太田窪土地区画整理事業地と接しており、都市計画道路の始点となっていますが、この計画がほとんど進んでおらず、事業地内の空き地には駐車場が次々とつくられ、車両が交差点の横断歩道上から出入りする極めて危険な状況となっています。金子市議はこの状況に対する市の認識を質し、対策を講じることを求めました。

まちづくり推進部長は「非常に危険であると認識している。まだ、事業の途中ではあるが、歩行者の安全性が図れるように、交通管理者並びに道路管理者と協議、調整を進めていく」と答弁。さらに具体的な安全対策として、横断歩道の位置を移設、路面標示、ポストコーンで侵入してくる車を歩行者と分離した動線に誘導することが考えられる、としたうえで、都市計画道路(太田窪明花線)の区画整理地区内側について、将来的に歩道が整備される際には、交差点形状に応じた適切な位置に横断歩道を設置することに言及しました。

金子市議は提案された当面の対策を急ぐとともに、土地区画整理事業について、武蔵野線沿いの道路擁壁に関するJRとの協議と要望をしっかりおこなって事業を進めることを強く求めました。

2024年9月議会討論*2023年度一般会計決算が不認定に

会派を代表して決算の討論をおこなう金子あきよ市議

金子あきよ市議は10月18日、9月議会最終本会議で討論に立ち、決算議案について不認定の意見を述べました。昨年度の一般会計特別会計決算に対しては、さいたま自民、公明、維新の会、無所属みらいの各会派と一部の無所属議員が与野駅西口土地区画整理事業における市有地売却について、不適正な事務処理があったことなどを理由に不認定の態度をとりました(2年連続で不認定)。

 

金子市議は、物価高騰が続くなか、市独自の負担軽減策は極めて不十分だったことを厳しく指摘。一方で実質収支は約120億円の黒字、基金の全体額は933億円と、いずれも本市はじまって以来の最高額でした。金子市議は「財政状況は良好だ。今後の財政運営の厳しさも強調されているが、大型公共事業計画が将来財政を圧迫するなによりの要因。政策的・投資的経費や都市基盤整備に青天井で財政投入するやり方はやめるべき」と主張。くらしと地域経済への支援、住民福祉の増進という地方自治体の本来の仕事に財政を優先的に使う方向に転換することを強く求めました。

 

 

放射性物質がもれていた

 

 

三菱マテリアルで、昨年末、放射性物質を保管していたドラム缶の一部が腐食、内容物が漏出する事故が起きていたことがわかりました。金子市議は事業者から報告を受けていたにもかかわらず住民や議会に対して明らかにしなかった市の姿勢が問題だと指摘、今後、事業者任せにせず、安全性確保についての情報収集と公開に責任を持ってあたることを強く求めました。

 

職員の働き方・職場環境改善を

 

金子市議は職員の残業について、労基法による時間外労働の上限規制を大幅に超える残業を余儀なくされている所管が複数あるとして、定員管理計画を見直して適正配置をおこなうよう求めました。とくに今回、区役所の実態として1人当たり4平米にも満たない執務面積、市民への窓口対応を少なくない会計年度職員や委託職員に依拠している状況が審査のなかで明らかになったとして「市政の最前線である区役所の職員が健康で働き続けられるよう、正規職員数も執務面積も思い切って増やすこと」を求めました。
金子市議は討論の最後に「市民の声を聞き、暮らしに寄り添う市政を進めることこそ、この間続いている行政上のミスや不祥事によって損なわれた市政に対する信頼の回復にとってなによりも必要なことだ」と強調しました。

2024年9月議会*決算(文教)教育委員が8カ月も欠員?

決算特別委員会で質疑にたつ金子あきよ市議

9月30日、決算特別委員会(文教委員会所管)で池田めぐみ市議と金子あきよ市議が質疑をおこないました。

 

はじめに池田めぐみ市議が教育委員会委員についてとりあげ、昨年度の間に、教育委員(定数5)が退職により4名となっていた期間が8カ月もあり、15回の会議で5名全員が揃ったのは2回のみだったこと、また80校の学校訪問も、各委員の参加回数は1回のみの委員や18回参加した委員など偏りがあったことをあきらかにしました。池田市議は「教育行政に重要な責任を負う教育委員の欠員は重大な問題であり、選任時に適切かつ慎重な人選をおこなうこと、そして万が一、欠員が生じた際には迅速な補充をおこなうべき」と述べました。

 

金子あきよ市議は、教職員の精神疾患による休職者数が昨年度112人であることを確認し、前年度に比べて増加したとして、多忙な働き方の改善と、教職員の声をしっかり聞いて健康で働ける職場づくりに努めることを強く求めました。

 

また、武蔵浦和学園義務教育学校についておこなわれた説明会で、各ユニットで児童生徒が一斉に移動する緊急避難の場合に階段に集中する危険性、昇降口での集中と混乱を避けるために提案されている一足制(上履きにはきかえない)への疑問が出されたが、それに対するまともな検討がおこなわれていないと指摘。いずれも武蔵浦和学園が超過大規模であることで懸念されている指摘であり、計画のあり方そのものを見直す必要があると述べました。

 

2024年9月議会*まちづくり委員会議案外質問 与野中央公園 地盤の悪さを市も認識  

議案外質問を行う金子あきよ市議(9月17日)

昨年7月からおこなわれた中央区の与野中央公園外周道路工事によって、周辺住宅でブロック塀の亀裂、雨どいが外れる、エアコンの室外機が傾くといった被害が生じました。そもそもこの地域は、浸水地域で地盤が軟弱です。金子あきよ市議は、住民から今議会に提出された陳情が「2002年の県による鴻沼川改修工事で住宅被害が起こった際、県が地盤沈下に関し、『被害が想定できないほど地盤が悪かった』と説明している」と述べていることを紹介したうえで、埼玉県県土整備事務所から入手した鴻沼川改修工事の影響範囲の図を示し、被害が起きて拡大された調査対象地域の中に与野中央公園がすっぽり入っていることを指摘。これらの点についての市の認識を質しました。

 

担当部長は「与野中央公園整備予定地および周辺については工事着工前より地盤が悪いこと、埼玉県による鴻沼川改修工事に関する影響においては、県からの情報提供や近隣住民からの申出もあり、認識していた」と述べました。金子市議は「アリーナ建設ともなれば、さらに大きな振動や騒音被害などが予想される。計画の縮小こそ検討されるべき」と指摘しました。

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