議会報告

金子あきよ

2024年6月議会*まちづくり委員会議案外質問 辻水深団地 建て替え時に増戸を

まちづくり委員会で質問をおこなう金子あきよ市議

「市営住宅長寿命化計画」で、南区辻8丁目の辻水深団地の建て替えが予定されています(2028年度開始予定)。辻水深団地は現在13棟342戸ですが、計画では、高層化して6〜7階建ての団地を3〜4棟に集約し、現状と同数の戸数の整備をおこなうと同時に、利活用可能な余剰地(約 1500 m²から 3000 m²程度)を確保する見込みです。余剰地は、民間事業者との連携で民間マンションや福祉施設にあてること、スーパーマーケットなどの商業施設の誘致や、売却して建替事業費の一部に補填することなどが検討されています。金子あきよ市議は、団地住民はもちろん、近隣の住民にも情報を提供しながら進めていくことを求めました。

 

また金子市議は、建て替える際には住戸数についての再検討が不可欠だと指摘。市は「市営住宅の需要は、令和12年までは増加し、その後は減少するもの」と想定しています。しかし、年3回実施している市営住宅の募集に対して応募者が上回る状況や、高齢者世代から需要が増えている状況は市も認識し、単身者用住宅の整備の必要性を認めています。

 

金子市議は「近隣の南浦和団地は 140倍、高砂団地が 116倍と極めて高い応募倍率。こんなに需要があるのに、どうして戸数を増やさないのか」とただしましたが、市は現状の戸数の維持に固執する答弁でした。金子市議は「辻水深団地建て替え時に単身者用住宅を増やすことを検討すべき」と重ねて求めました。

2024年6月議会*一般質問 プールも学校も 今後の計画に市民の声を

一般質問にたつ金子あきよ市議

6月12日、6月議会本会議で金子あきよ市議が一般質問に立ちました。

多くの市民の反対の声にも関わらず、武蔵浦和学園義務教育学校の建設用地として沼影市民プールが廃止されました。金子市議は義務教育学校計画撤回と沼影市民プールの存続を求め続けてきた立場から、今後の計画について質問しました。

 

金子 沼影市民プールの代替プール計画の進捗状況は。南区内での建設、アイススケート場の復活が市民の要望だ。

 

都市局長 代替候補地検討事業の委託業者を決定した。位置やアイススケート場などの導入機能について検討していく。

 

金子 武蔵浦和学園義務教育学校の開校時点の児童生徒数は。

 

副教育長 3082名となる見込み。

 

金子 当初の計画より約600人少ない。とりわけ対応が急がれる小学校1校を建設する計画に変更してはどうか。

 

副教育長 武蔵浦和地域は今後の再開発等の進行状況によって、人口の増加が見込まれるため、引き続き義務教育学校の開校を目指す。

 

金子 計画の再考を強く求める。プールであれ、新設校であれ新たな建設用地が必要。住民団体が求めたロッテ球場と関連施設について、工場立地法の緑地指定を理由に手放す予定はないとの回答を得たと示されたが、1回の回答を理由に取得の努力を放棄するべきではない。繰り返し用地取得に努めることを求める。

 

災害時に障がい者を守れるさいたま市に

 

金子 「避難行動要支援者名簿」の取り組みの実態は。

 

福祉局長 令和5年度の要件に該当する全体用名簿掲載者数6万420人に対し、自治会、民生委員等に対する個人情報提供に同意した方を掲載する「事前提供用名簿」掲載者は2万9096人、掲載率48.2%。

 

金子 災害時の支援をどう求めたらいいのかを明らかにするためにも「個別避難支援プラン」の作成が重要。ケアマネージャーや障がい者生活支援センターの相談員などがプラン作成に携われるしくみが必要ではないか。

 

総務局長 個別避難支援プランは本年5月末時点で948名分が作成されており、作成率は約3.3%。ご指摘の福祉専門職等の参画をはじめとした事例等は効果的なもの。

 

金子 墨田区では区立体育館を福祉避難所として指定、民間企業との提携で福祉避難所開設の迅速化を図るとりくみをしている。一次避難所で過ごすことが困難な障がい者を72時間待たせないとりくみを進めるべき。

 

総務局長 災害時の迅速な開設運営を含め福祉避難所を充実拡大していくことは重要と認識している。他自治体の状況も参考にしながら検討したい。

 

金子 関係部局や区役所の連携が必要。庁内対策会議が有効に機能することを期待する。

 

このほか金子市議は、市が「待機児童3年連続ゼロ」と言いながら、「利用保留児童」が1506人いる事態を指摘、公立保育所廃止計画の撤回を求めました。また見沼ヘルシーランド無料送迎バスが廃止された理由を質し、復活を求めました。

 

座談会 2024年2月議会をふりかえって

3月14日に閉会した2月議会について、党市議団としてふりかえる座談会をおこないました。メンバーは、予算委員をつとめた金子あきよ、とばめぐみの両市議、議案に対する質疑をおこなった松村としお市議、司会はたけこし連市議です。

 

くらし応援の予算求めて「反対」

 

たけこし 2月議会の予算委員会で党市議団が新年度予算案に反対した理由をうかがいます。

 

とば 市長は「選ばれる都市・新時代への進化」と銘打って、過去最大の1兆1816億円という予算を組みましたが、コロナと物価高騰で痛みきった市民の暮らしを支えるものではありませんでした。2都心4副都心開発には152億円もつぎ込む一方で、他市がおこなっている学校給食費の無償化や水道料金の引き下げ、中小企業や農業への直接支援はまったくない。検討すらしない。高齢者や障がい者、医療関係予算は削減や制度廃止の繰り返し。国保税は8年連続値上げ、介護保険料も値上げです。まちづくり関連では、市役所移転と跡地利用、地下鉄7号線延伸と中間駅建設、首都高延伸、大宮駅GCS化構想など大開発のオンパレードですが、一方で公立保育所は半分に減らす、レジャープールも削減、さらに公的介護施設「グリーンヒルうらわ」(緑区)の廃止も示されました。もちろん、予算案には歓迎できる事業も含まれていますが、予算に対する賛否というのはひとつひとつの事業に対して賛否を表明することができず、全体の予算に対して賛成か反対か、という表明の仕方しかできないルールになっています。そのため、全体として予算案には反対しました。

 

松村 くらし応援の予算は235億円ですが、ほとんどが国からのもので、市が出すお金は10億円にも満たない。市独自のくらし応援はしていません。借金が増え続けているのも問題です。建設関係大型公共事業目白押しで大丈夫かと懸念します。市庁舎移転総事業費は400億円に、地下鉄7号線延伸も1300億円に膨れあがり、際限がありません。上限を決めて事業費を抑えるしくみが必要だと提案しましたが、市は受け入れませんでした。その結果がくらしや福祉の予算の削減です。党市議団は予算組み替えも具体的に提案し、予算案のほんの2%を組み替えるだけで、くらし・福祉・防災対策を充実できると示しましたが、とりくもうとしないのが現実です。

 

たけこし 大型公共事業予算には上限を設けていないと財政局長が明言しており、非常に問題だと感じます。

 

市職員の非正規化は問題

 

とば 市の職員の非正規化についてもとりあげました。本市の職員は2万1000人を超えますが、半分以上が非正規です。4116人の会計年度任用職員のうち167人に雇止め通知を出していることが明らかになりました。また、常勤職員の給与改定は今年度4月に遡って支給されるのに、会計年度任用職員は翌年からです。常勤と同じように遡及支給するよう国から再三通知が出され、全自治体の6割が実施しても、本市は実施しません。

 

たけこし 職員の働き方が市民サービスに直接影響することについては、松村市議も代表質問でとりあげましたよね。

 

松村 会計年度任用職員の8割が女性であることから、女性に対する間接差別だという認識はあるかと質しました。これは国の制度なので、日本共産党は国会でも非正規ワーカー待遇改善法を提案し、会計年度任用職員も希望すれば無期雇用に転換できるようにすべきこと、長年勤めてきた会計年度任用職員を新規採用といっしょに公募に応募させるルールを廃止して、公募は新規採用に限定することを求めています。連携したとりくみが必要です。

 

たけこし これは制度そのものが大きな問題ですね。さて、学校の問題では金子市議、いかがでしょうか。

 

市民にあたたかいまちづくりを

 

金子 教室不足が深刻です。市長は「昨年12月に出された人口推計で、本市の人口ピークを10年先延ばしすることができた。とくにゼロ歳から14歳までの子どもの転入超過数が全国1位だ」と自慢していますが、その結果、来年度は10校76教室がプレハブ教室になります。大型マンションができて子どもの数が激増した大宮南小学校は、体育の授業ができず、県立大宮高校の校庭を借りています。浦和別所小学校もプレハブ建設で校庭が使えず、子どもは3日に1回しか校庭で遊べないとNHKでも紹介されました。

 

たけこし まちづくりを進める時には住民第一という視点が必要ですよね。地下鉄7号線延伸についてはどうでしょうか。

 

松村 1300億円かけて18年くらいかかりそうだということが分かりました。これだけのお金をかけるなら、バスやデマンド交通など、市民のみなさんの日常的な移動手段の充実にこそ使うべきだと思いますね。

 

たけこし 上下水道についてはどうでしょうか。

 

とば 水道の基本料金を1カ月無料にするのに必要な予算は9億円です。市は毎年50億円余の黒字を出しながら、減免の検討もしません。なにより問題なのは下水道整備の受益者負担金です。一切徴収していない政令市は6市もあり、徴収していても1㎡200~500円です。本市は810円と高すぎることによって負担金が1000万円を超えた市民が複数存在します。払えなければ延滞金まで課すしくみは改めるべきです。

 

たけこし 予算から、市民に冷たい市政が浮きぼりになりましたね。(次号に続く)

 

市政をもっと身近に 2月議会報告会を開催  

会場いっぱいの参加者で開かれた議会報告会

3月30日、北区のプラザノースで2月議会報告会が開催されました。6人の市議全員が参加し、2月議会でとりくんだ内容について報告をおこないました。

 

はじめに、代表質問にたった松村としお市議から、さいたま市の予算から見えてくる都市開発優先と福祉削減の特徴などについて報告があり、次に同じく代表質問にたったたけこし連市議から、与野中央公園5000人アリーナ計画での周辺住宅への被害とその補償についてなどの報告がありました。

 

続いて、久保みき市が高齢社会における地域公共交通特別委員会での議論を紹介しながら、党市議団の公共交通政策について報告し、池田めぐみ市議が能登半島地震の教訓を生かすよう求めた市の防災対策と、2月議会で可決されたインターネット安心利用条例の経緯と期待される効果について報告しました。とばめぐみ市議からは会計年度任用職員の問題について、党国会議員団と連携しながら課題解決にとりくんだ事例を報告。最後に金子あきよ市議から、北区の独立行政法人地域医療機能推進機構(JHCO)跡地利用の方向性とその課題についての報告がありました。

 

各市議の報告後には、さまざまな質問が出され、それぞれに市議が答えていきました。参加した市民からは「党市議団の奮闘ぶりが伝わってきた」「さいたま市の抱える問題がよくわかった」「空白区でも議員を身近に感じられる機会になった」などの感想が寄せられています。

 

松村市議は「市内で党市議のいない行政区が4つ(北区・大宮区・西区・岩槻区)あり、そこについては市議団で市政報告会をおこなうと決めてから1年が経過し、4行政区をまわることができた。どの行政区でも市政報告会に積極的に市民が参加してくれており、市政を身近に感じてもらっている。引き続き、新年度も市政報告を続けていきたいと思う」と話しました。

2024年2月議会*まちづくり委員会議案外質問 JR環境空間の 整備をすすめよ

環境空間は、騒音、振動等の緩衝帯として新幹線および埼京線の両側に確保されたものです。

 

下落合環境空間緑道(中央区)や、武蔵浦和駅北側の公園群(南区)などは市民の憩いの場、空間となっている一方、未整備の区域も少なくありません。

 

2月19日、金子あきよ市議は、住民から寄せられている、公園・緑地や道路、貸し農園などとしての活用を求める声にどう応えるのか質しました。

 

答弁では、JRの暫定活用が81%の進捗なのに対して、行政が担う緑地・緑道の整備が43%と進んでいない実態が明らかになりました。金子市議は「JRや近隣自治体と連携をとり整備をすすめてほしい」と求めました。

ページトップへ