一般質問をおこなう池田めぐみ市議
12月5日、12月議会の一般質問に池田めぐみ市議がたちました。
6月議会の一般質問で24時間使えるAEDの設置拡大を求めたところ、中学校58校の正門への設置が、市内企業からの2000万円の寄付で実現。次は、市の責任で、小学校正門への設置と公共施設での屋外設置の見解を市に問いました。
池田 中学校正門へのAED設置の進捗状況は。
教育長 12月1日時点で、58校中38校の正門にすでに設置。今年度中に全市立中学校に設置完了予定。今後は、誰もが有事の際に迷わずAEDを取りに行くことができると考える。
池田 中学校設置のあとは、小学校の正門にも設置してほしいという声が多い。教育委員会が「正門のAEDが地域のシンボルになる」というのならば、小学校の正門へのAED設置を、強く要望する。
教育長 小学校正門への設置は、安全度をさらに高めることにつながると認識しているが、まずは、中学校の正門等へのAED設置による成果や効果等について検証していく。
池田 「いのちを守る政策」については、市が責任をもってやっていくべきと考える。市は公共施設のAEDについても、屋外設置を検討しているのか。
保健衛生局長 公共施設での24時間使えるAEDの設置は、必要性の高いものと認識している。屋外設置実績のある自治体から情報収集するとともに、庁内関係課による意見交換会を開催するなど、AEDの屋外への設置実現に向けて検討している。
池田市議は、今後、本市がAED設置の先進事例となるよう、進めてほしいと要望しました。
浦和画家 瑛九のアトリエを残して
「鎌倉文士に浦和画家」という言葉があるように、関東大震災後、浦和に画家たちが移り住み、アトリエをかまえたことから、浦和は絵描きの町として有名になりました。池田市議は、名だたる絵描きが住んでいたという足跡を残すことが今後のさいたま市にとって重要と考え、解体が迫る浦和画家、瑛九のアトリエの保存の手だてと、浦和画家の調査研究について質問しました。
池田 瑛九は1951年に浦和に移住、48歳で亡くなるまでたくさんの作品を制作した。アトリエは瑛九の死後、妻の都さんが2018年に102歳で亡くなるまで大切に保管されてきたが、現在、解体の危機。市ができる保存の手だてはないのか。
副教育長 文化財を保護していくには、市の文化財指定制度と国の登録有形文化財制度の2つがあるが、文化財指定には、通常2年以上の調査や審議が必要。年内解体のアトリエは、時間の確保が課題で難しいと考える。
池田 2016年に埼玉県が近代和風建築について調査をし、最終的に139件に絞ったなかに、浦和画家の奥瀬英三さんのアトリエも入っていたことから、奥瀬アトリエは11月に文化財指定が決定している。今後、浦和画家を大切に考えるならば、市が責任をもって保存する努力が必要。手遅れにならないよう調査しデータベース化するなど、市にできることはないか。
副教育長 浦和画家は、市の宝として後世に伝えていくべき貴重な歴史文化資産。今後、市が策定予定の「さいたま市文化財保存活用地域計画」のなかで、浦和画家のアトリエのデータベース化も反映できるよう検討する。
池田市議は、11月に本太5丁目のアトリエを見学し、質問に臨みました。その後、瑛九アトリエを生かす会に所属し、年内の解体前の、庭の木やアトリエの部材の分与に参加。「市民が今後保管することになる棚や窓枠などを展示・再現する機会をつくるため、今後も努力したい」と話しました。
そのほか、浦和駅周辺のまちづくりについて、「田島大牧線の高砂小学校前の横断歩道残して」という市民からの強い要望を取り上げ、市は県警と協議することを約束。また、受動喫煙を減らすためのコンテナ型の喫煙所を提案し、市街地開発事業の完了後、実際の歩行導線などの確認を行いながら、設置の可否について検討すると答弁がありました。
レジャープールのあり方については、こども基本法(4月1日施行)を根拠に、20代から70代対象のWEBアンケートを取り直し、実際にプールを利用している「こどもたちの声」を反映させるよう求めましたが、市は、個別施設の検討をおこなう際に、こどもの意見の聴取方法について検討するという回答。廃止反対多数のパブリックコメントや、プール存続を要望する署名を受け、市民に寄り添うかたちにプールのあり方を改めるよう、強く求めましたが、市は、「理解いただける方向性を見出せるよう努める」という答弁でした。
「議員は市民の味方である」という立場で質問した池田市議は「さいたま市が、市民の声を聞く姿勢があるかどうか、それぞれのテーマで明らかになった」と話しました。