原山市民プールを なくさないで!計画撤回と住民への説明求める
6月議会に「さいたま市レジャープールのあり方方針(案)」(以下「方針案」)が報告され、その後、パブリックコメントがおこなわれました。この「方針案」は5つある屋外市民プール(沼影、原山、下落合、三橋、大和田公園)を1つないし2つに減らすもので、さいたま市議団ニュース998号で報じて以来、党市議団には多くの問い合わせが寄せられています。
「方針案」には多くの問題が 「方針案」では5つのレジャープールの「収支状況」を分析して、2017~2021年の5年間の平均で年間約「3億6500万円の支出超過(マイナス)」と導いていますが、2020・21年はコロナで閉鎖したため入場料はゼロです。維持管理費も減っていますが、それでも期間の取り方や廃止判断の時期には疑問があります。そもそも市は営利目的ではなく公共サービスとして市民プールを運営しているのですから、収支を云々すること自体が地方自治体の本来の目的である「住民福祉の増進」に反します。収支超過をいうのであれば、年に1日限りの国際イベントに2~3億円の税金をつぎ込んできたことを脇に置く市の姿勢はご都合主義ではないでしょうか。
市民からの「存続」求める声
8月、原山市民プール(緑区)周辺の市民のみなさんが「原山市民プールの存続を求める会」を立ち上げ、プール利用者への聞き取りや署名にとりくみ、8月23日に都市公園課と懇談をおこないました。この懇談には池田めぐみ、松村としおの両市議が同席しました。
懇談では、「この夏も子どもと原山市民プールに行った。近くて安価で安心して行ける市民プールの存在がどれほどありがたいか。なくさないでほしい」「懇談に来るにあたり孫から『プールを守って』とお願いされてきた」と、子どもたちが存続を強く願っていることが次々と出されました。市職員は「夏の思い出づくりに欠かせない施設であることは理解している」と言いながら、沼影市民プール(南区)と下落合プール(中央区)が市の計画で廃止されることが転換のきっかけになったと「方針案」の内容の説明がありました。これに対し、住民からは「市民からプール廃止を求める声があるのか」「市民サービスとして使う税金に問題はない」という声が出されました。
子どもも含めた住民説明会を
また、「市民プール廃止という話をすると『知らなかった』『驚いた』という声が多い。パブコメで終わらせず地域で説明会を開いてほしい。影響を大きく受けるのが子ども。子どもの意見を説明会などで聞いてほしい」という要望も出されました。
「方針案」では市民意向調査を掲載していますが、対象は20代から70代となっており、子どもは除外されています。 松村市議は「市民意見をないがしろにしたまちづくりがさいたま市では目立つ。プール廃止にはパブコメも多く寄せられ、まとめの公表が当初の9月から12月に延期された。説明会要望の実現に力をつくすとともに、子どもの意見も聞かずに子どもたちの楽しみと笑顔を奪う『方針案』の見直し、撤回を求めていきたい」と話しています。