さいたま市は２００８年夏までに、市立の小中学校全１５８校の約３０００ある普通教室すべてにエアコンを設置することになりました。15日、日本共産党市議団に対し、市教育委員会が明らかにしました。
　２月８日開会の２月定例市議会で提案される新年度当初予算案に盛り込まれる見通しです。
　日本共産党市議団は市議会や毎年の予算要望で繰り返し求めてきました。

　「うだるような暑さの教室で勉強どころではない」「私立学校にエアコンがあるのに、なんで公立にはないのか」――子どもたちと父母の切実な声が、とうとう市を動かしました。
　今年４月開校の辻南小（南区）と浦和中（浦和区）はエアコンを設置することになっていましたが、他の学校にはエアコンがありません。相川宗一市長は、２００５年の市長選挙の際、「全小中学校の普通教室への空調設備の設置」を公約、音楽室や図書室の設置の後、順次整備することを表明してきました。市民や子どもたちからは、「急いで設置してほしい」と言う声があがっていました。
　エアコンを１台設置する経費は約２００万円。市は10年間のリース方式を採用し、新年度１０００台を整備し２月市議会に約２億円を計上する考えです。08年度には２０００台を整備し、来年夏中には設置を完了する考えです。
　なお、県内では戸田市、飯能市でエアコンがほぼすべての普通教室に設置されていますが、県内公立小中学校の６％程度の設置にとどまっています。
　日本共産党市議団は、タオルで汗をぬぐいながら勉強するなどの実態をしめし、さいたま市誕生後だけでも10回以上にわたって本会議・委員会の場でエアコンの設置を求めてきました。

自・公などオール与党はクーラー設置の請願を不採択

　一方、自民・公明などのオール与党は、05年６月、「普通教室にクーラーを設置してください」という市民からの請願に反対し不採択にしました。添野ふみ子市議（浦和区・無所属の会）は、会派を代表して「地球温暖化への影響を考えるべき」と不採択を求める討論を行いました。

10回以上にわたる質問
毎年の予算要望で要求
日本共産党

◆06年9月議会代表質問
山崎あきら市議が、新年度予算にあたっての重点施策として要望
◆06年9月議会教育市民委員会
加川義光市議が、教育環境整備の一環として要求
◆06年9月議会決算委員会
斉藤まき市議が、辻南小設置を機に全校で一気に設置することを要求
◆06年6月議会教育市民委員会
あがつま京子市議が、学校現場の声や民間教育団体の調査を示し要求
◆05年6月議会一般質問
加川義光市議が、市長マニフェストを示し要求
◆05年6月議会一般質問
山崎あきら市議が、市長マニフェストを示し要求
◆05年6月議会教育市民委員会
戸島よし子市議が、市民団体からの請願の採択を主張し討論
◆04年9月議会教育市民委員会
あがつま京子市議が、戸田市の例を示し実現を迫る
◆01年9月議会一般質問
加川義光市議が、普通教室の設置を求める