国保税の滞納が長期に続く加入者に対して、収納対策として発行されてきた「資格証」が、今年の２月末現在でゼロ件になりました。
　国保「資格証」は国保滞納者に対して保険証の代わりに発行されてきたもので、保険証とは異なり、病院の窓口に提出しても、医療費は全額自己負担となります。このため、深刻な受診抑制がおきていることが、医療機関の調査などでも明らかにされ、県内でも一昨年に３名の方が亡くなられています。さいたま市は、「機械的な発行は行わない」としてきましたが、合併を契機に旧岩槻市が発行していた資格証を引き継ぎ、２００５年に初めて４９件の資格証を発行しました。
　国保税の減免制度の充実を求める請願が審議された、４月２３日開催の保健福祉委員会での斉藤まき市議の質疑に対し国民健康保険課長は、すべての滞納者と納税相談を行った結果、資格証から保険証に切り替えたと答弁。また、庁内審査会では、資格証の発行が収納対策につながらないこと、各行政区の対応に偏りがあってはならないことなどが議論されたと発言しました。