議員・行政との懇談会 学童指導員の処遇改善は急務
7月17日、さいたま市学童保育連絡協議会主催の「第11回議員・行政との懇談会」が開かれ、党市議団からは久保みき、松村としお、大木学の各市議が参加しました。
午前中は「放課後児童クラブの最新動向」をテーマに学習会が行われました。講師の厚労省少子化総合対策室・室長補佐は、昨年に子ども・子育て支援新制度を施行して、自治体のとりくみに応じて財政支援をおこなう基準を定めたと説明しました。しかし国は放課後児童支援員(指導員)の配置基準は正規指導員1人だけしか自治体に求めず、全体の負担を抑えているために待機児童の解消にならないのは問題です。
午後の分散会(グループ別懇談会)では、久保市議が「障がい児にも当たり前の放課後を」に参加し、大木市議は「人手不足と処遇改善」に参加しました。
障がい児の分散会では、さいたま市の障がい児の受け入れ加算が、障がい児の受け入れが2人までの場合、国がしめす標準加算単価よりも56万5000円少なく、計算すると時給578円で働くことになることが明らかになりました。3人以上の受け入れでは、国よりも加算額はお菊なりますが、ほとんどの学童保育は2人までの受け入れです。改善が喫緊の課題といえます。
「人手不足と処遇改善」の分散会では、参加者から「クラブの家賃補助はあっても、低賃金のために慢性的な人手不足。非正規指導員を市の規定どおりに入れると赤字で賃金が払いきれないので、配置の穴を埋めるために保護者が交代で分担している。市は保護者の負担が少ない公立公営クラブを増設したり、緊急時の対応も考えて正規指導員の配置基準を2人から3人に増やして」という要望が出されました。
大木市議は「本市は国よりも高い配置基準を制定しながら、処遇改善のための財源措置が取られず、指導員不足が続いている。市は勤務5年以上の指導員には月1万2000円の賃上げ制度を昨年から導入したが、指導員の平均勤務年数は約4年なので効果は限定的。市は国に支援金を満額求めれば正規指導員の月5万円の賃上げが実現する」と同席した市職員に求めました。